25話
応接室に案内され、ジーンさんから少し待つように言われたのでみんなで待っている。
机の真ん中のかごには甘未のようなものが積まれていた。
「エル!これだよ!これがうまいんだ!」
「ランおねえちゃん!これたべたい!」
ギンと一緒にランにおねだりをした。
「ふふ。いいわよ。なんだか年相応の子供みたい。ギンはいつもだけど」
手に取って、見てみると、寒天のように透明感と弾力のある質感。
口に入れてみると舌の上でとろけるようになくなって、そのあとに広がるのは芳醇な甘み。
これは。
間違いない。
前世でも甘未として絶大な人気を誇っていた甘未オブ甘未。
その特性上腐敗することがない。
万人に愛された。
はちみつ!
はちみつが取れるのかここは!
テンションが上がった。
ギンも目を細めてもぐもぐしている。
おいしいよな。
「おまたせ」
そういってジーンさんが入ってきた。
先ほどの恰好。ではなく、マントも仰々しい装飾品もとった姿。なんというか普通のおばあちゃんていう感じ。
「はああのマントやら装飾品やらは、この年になると重くてかなんわ」
「がっはっは。雰囲気づくりも大変じゃのー」
「だまれ!人から信頼をされるためには必要なことじゃ!」
そう言って持っていた杖でじいちゃんをぺしぺしと殴った。
「さて。と。それでこのじじいも連れてきて。今日はどんな話かな」
「えっとまずは予知夢のことについてです」
ジーンは俺へ視線を向けた。
「おまえはトランの子だね。大きくなったね」
「え?僕をしってるの?」
「知ってるも何も、お前さんが生まれたとき、とりあげたのは私だよ」
まさかの事実。
そのころの記憶はないが。
「生まれた時は小さくて、先が不安だったが、杞憂だったみたいでよかったよ」
そういって俺の頭をやさしくなでた。
「それで予知夢のはなしがどうしたんだい?」
そこからは俺やラン、じいちゃんからの補足も入れながら、ここに来た経緯を説明した。
「・・・・・・なるほど。大体状況はわかった」
「それにしても、ジーク。やっぱあんたの孫だね。ぶっ飛んでるよ。この年で魔力操作がすでにできるなんで聞いたこともない」
そう言って信じられないとばかりにまじまじ見てくる。
「がっはっは。わしもそうおもうわい。この子は雷神トールの化身かもしれんぞ」
「それで予知夢の話だが・・・・・・このじじいの言う通りだ。おまえさんたちのことを思って、ランには嘘をついた。ごめんね」
「じゃ「だが!その気持ちは今も変わってはいない」」
「エル坊がどれだけ強かろうが、ランやギンがどれだけ戦力になろうがお前たちはまだ子供だ。まだこの件にかかわるのははやい。以上だ」
これは予想以上に手ごわい相手のようだ。




