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玉砕戦2691  作者: 小池すんた
閑話集~都宮兵士の戦い~
26/34

「しんがり」って芯が細いってわけじゃないんですね

我らが都宮軍には、西条に絶対明かしてはならない旅団がある。

瞬撃の戦士という二つ名を持つ、黒影旅団だ。

この旅団の最大の特徴は、全員が全員「超戦士(スーパーソルジャー)計画」で遺伝子組み換えにより人工的に作られた人間である。尚、この計画は人道的に問題がある。このため西条軍はおろか国際社会にも発表しないようになっている。


今回海兵隊に与えられた任務は、その黒影旅団の援護および撤退時のしんがりである。

あたしが所属している海兵隊浜名機甲隊は、この最前線で戦うことになった。

なぜ「撤退」と記したかというと、黒影旅団が西条の温存しておいた圧倒的な兵力の前に全滅しそうだからだ。いくら人知を超えた精鋭とはいえ、わずか150人では歯が立たない。

『こちら東京。浜名19へ。西条は東海道を抑えるつもりだ。全力でかかってくれ』

『了解。全機、装備の最終確認を』

「OK」

あたしが乗っている戦車、M15Aハイエンドは今日こんにち最強の戦車と言われている。

A~D型のモデルがある。

攻撃、防御、機動ともにバランスのとれたA型、攻撃力重視のB型、防御の堅いC型、軌道の良いD型。

これらは最低二人でも操縦でき、装甲車のように大量の重武装兵も投入できる。

日本は内戦前に全国配備をしていたから、西条方にもあるだろう。

「レールガン正常確認。兵装の全安全確認終了。これより機動性確認。砲車(つつぐるま)、確認を」

砲車家は代々戦車乗りなので手慣れたもので、一分で終わらせた。

「魔導エンジン正常。各機、御武運を」

到着したころには、中山道を途中まで引き返してからこっちに来たと思われる陸軍兵士もいたが、防戦一方で、なかなか敵の勢いが収まりそうにない。はるか前方で銃声や鍔迫り合いの音が聞こえるが、まだ後ろの方で出番を待っている者もいる。

『浜名全機機体を1時の方向へ、射撃開始』

レールガンの発射は西条の歩兵部隊を震え上がらせた。さっきまでいなかったはずの戦車に、まんまと狙い撃ちされたのだから。だが、奴らはひるまなかった。

先ほど射撃したところよりも遠くからヘリが近づいてきた。

『AH65だ。防空を』

と無線に入ったその時だ。いきなり横の戦車が炎上した。中からは操縦士と兵装師が火だるまとなって出てきて、数秒間悶えた後、叫び声をあげて動かなくなった。

「結構俺達も危険だな。どうする?」

兵装師の神田が訊いた。

「逃げるわけないでしょ。これも平和の為だから」

「ははっ、だな」

と言い合った瞬間。AH65の対地ミサイルが兵装師の座席付近に着弾。この戦車は全長25mほどあるので、あたしは何とか避けることが出来た。神田は肉塊となっていた。

戦車の外に出ると、こちらに急いで走ってくる女の子の姿があった。ぼろぼろの服に、三日月の紋章。

紛れもない、黒影旅団の戦士だった。

「どうしたの」

「黒影旅団の兵士が、わたし以外全滅しましたぁ」

「なっ!?」

瞬間、さっきまで乗っていた戦車が炎に包まれた。そして、あたしたちはそこにうずくまってしまった。

そして、ヘリからミサイルが飛んでくる。どうか外れて!神様!

そして、突然目の前に現れたのはいかにも重そうなハルバートを持った兵士。すぐ誰かわかった。

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