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第84話:聖光の妖刀と『象』の呪い!?〜アーサーの遺産から伝説の装備を手に入れるも、部下たちのダジャレで船長のメンタルが限界です〜

ポール、アナベル、そしてサイラスの轟くような爆笑がようやく収まり始め、湾の穏やかな水面へと反響して消えていった。


魔導海賊弩級戦艦(マギテック・パイレーツ・ドレッドノート)は、荘厳な灰色と白の大理石の宮殿を特徴とする平和な中立王国、『象王の島』の巨大な黄金の波止場へと滑らかに近づいていた。


レオンは操舵輪の近くに立ち、腕を組んで苛立たしげに黒い木の甲板を足でトントンと叩いていた。その黄金の瞳が、士官たちを射殺さんばかりに睨みつけている。


「もう満足したか、お前ら?」


船長はこめかみの血管を危険なほど脈打たせながら不満げに唸った。

ポールは最後の息絶え絶えの笑い声を漏らし、黄色い猫の目から涙を拭った。「すみません、船長……ただ、この島のコメディとしてのタイミングがあまりにも完璧すぎて」


「いい加減にしろ」レオンはため息をついたが、その口元はわずかにピクッと動き、渋々ながらの薄い半笑いへと変わっていた。「物資を補給し、『境界の男爵(ボーダー・バロン)』どもの情報を集めるためにこの島へ足を踏み入れる前に、俺たちの準備を完了させておく必要がある」


海賊王は海軍に顔が割れないよう、広い肩に羽織るための暗いリネンのマントをインベントリから取り出した。

だが、彼が留め具を締める前に、霊体の副船長アリックが操舵輪から離れて前へと滑るように浮かび出てきた。


全員の注意を引く氷のような口笛を吹くと、亡霊は肩越しに断固たる頷きを送った。すると船倉から3体の【深淵のオーク】が現れ、鉄で補強されたいくつもの重厚なトランクを木の甲板へと引きずり出し、鈍い音を立てて置いた。


レオンは目を丸くし、マントを下ろした。「一体どこからこんなものを持ってきたんだ?」


アナベルは鱗に覆われた腕を組み、彼に微笑みかけた。「船長が自室に閉じこもって休んでいた間、アリックが独自に動いたのよ。沈む前のアーサーの旗艦に私たちを乗り込ませて、上から下まで文字通り空っぽになるまで略奪させたの。あれだけのお宝を海の藻屑にするわけにはいかなかったからね」


「素晴らしい仕事だ、アリック」レオンは亡霊を見て感謝を込めて笑った。「開けてみようぜ。あの獅子が何を溜め込んでいたか見てやろう」


ポールが喜んで宝箱の錠前を弾き飛ばした。

開けてみると、中身は雑多なガラクタの山だった。アーサーは明らかに手当たり次第に何でも溜め込んでいたらしい。価値の低い武器、刃こぼれしたシミター、錆びついた古い装飾品、雑多なガラクタ、そして無造作に放り込まれた金貨の袋が並んでいた。


しかし、役に立たないスクラップを漁っていたポールの鋭い目が、ある特別なものを捉えた。

木箱の底に、保護用の布に包まれて置かれていたのは、洗練された銀メッキのすね当て(グリーヴ)のペアだった。金属の周囲には、常に微かなそよ風が渦巻いているように見える。

ポールのインターフェースが即座にそれを識別した。


**【 暴風のすね当て(グリーヴ・オブ・ザ・ハリケーン)(品質:伝説(レジェンダリー)) 】**

**効果:風属性スキルの威力、密度、および制御力を100%増加させる。**


ポールは満面の笑みを浮かべ、即座にそのすね当てを自分の脚に装着した。バックルを締めた瞬間、彼のブーツの周囲で激しい突風が爆発し、甲板の埃とガラクタを一時的に宙へと舞い上げた。


「信じられない……」ポールはサーベルを抜き、尻尾で空気を撫でながら囁いた。「風圧があまりにも高密度で、抑え込むのがやっとだ。このブーストがあれば、俺の『風の刃(ウィンド・ブレード)』は鋼鉄の戦艦すらバターみたいに切り裂けるぞ!」


猫の戦士は有頂天だった。彼の頭の中は、接近戦においてたった今手に入れたばかりの圧倒的な切断力と破壊力のことでいっぱいだった。


アナベルは彼を軽く小突き、皮肉っぽい笑みを浮かべてそのブーツを眺めた。「どうかしらね、子猫ちゃん……そのお洒落なブーツでピョンピョン跳ね回っていれば、あなたの懸賞金もようやく『10万4000ゴールド』くらいには届くかもね」


ポールはピタリと固まり、懸賞金の差を思い出して憤慨のあまり尻尾の毛を逆立てた。「言ってろ、トカゲ女! 俺の実戦を見たら、そんな口は利けなくなるからな!」


一方、錆びた短剣の山をどかしたレオンは、金縁の装飾が施された華麗な武器ケースを発見した。

こじ開けてみると、中には見事な一振りの『刀(カタナ)』が収められていた。その刀身は鋼ではなく、強烈で目を眩ませるような純白の輝きを放つクリスタルのような素材で鍛えられていた。


船長がその柄(つか)を掴もうと手を伸ばした瞬間、サイラスのサイバネティック・アイが警戒音を鳴らして回転した。


「レオン、待て!」魔導機関のフクロウが鋭い金属声で警告した。「俺のセンサーが致死的な魔導反応を検知している。それは『呪われた武器』だ!」


だが、レオンの爪はすでに柄をしっかりと握りしめていた。

彼の目の前で、青いインターフェースが危険な赤い光を放って激しく点滅した。


**【 聖光の輝ける刀(レイディアント・カタナ)(品質:呪い(カースド)) 】**

**効果:純粋な『聖なる光』を解き放ち、あらゆる暗黒および深淵の魔法を焼き尽くす。**

**マイナス効果:接触時に『光輝熱(レイディアント・フィーバー)』を注入する。使用者の細胞を内側から急速に変性させ、焼き尽くす致死性の魔法疾患。**


神聖な病が血流へと侵入しようとし、焼けるような激しい熱がレオンの腕を駆け上がった。

しかしその直後、穏やかで心地よい緑色の光が最初の通知を瞬時に上書きした。


**【 パッシブスキル「不朽の肉体(インコラプティブル・ボディ)」が発動。病気に対する完全かつ絶対的な免疫が付与されました。マイナス効果は無効化されます。 】**


「致死性の病気だと?」レオンは汗一滴流すことなく、目を眩ませる刀を片手で無造作にクルクルと回しながら笑った。「俺の免疫システムは、死の呪いを朝食代わりに食っちまうんだよ」


彼は輝く刃を振り回し、その完璧なバランスと、澄んだハム音を響かせながら空気を切り裂く感触に惚れ惚れと見入った。

サイラスはサイバネティック・アイでその武器を観察し、感心したように頷いた。


「呪いの件はさておき、レオン、認めざるを得ないな……実に『エレガント(優雅)』な武器だ」


ポールとアナベルは素早く、意味ありげな視線を交わした。

極上のパスが、銀の皿の上に乗って目の前に出されたのだ。


「ええ、まったくだ、船長!」ポールは吹き出しそうになるのを堪えて口元を押さえながら、クスクスと笑った。「まさに……『エレファント(象)』な武器ですね! ブハハハハ!」


アナベルは大爆笑し、歩み寄って猫の戦士とハイタッチを交わした。

残りのクルーたちの反応も即座だった。

アリックは霧の腕を組んだままだったが、幽霊のような笑い声を堪えようとして、眼窩の青い炎が激しく揺れ動いていた。

頭上では、巨大な【影を刈る鴉】が慌てて黒曜石の翼でくちばしを覆い、まるでむせたかのように苦しげな咳払いの鳴き声を上げた。

サイラスのサイバネティック・アイでさえ狂ったようにカチカチと音を立てて回転し始め、フクロウはロボットのような笑い声を押し殺そうと自らの論理回路と必死に格闘していた。


レオンは完全に凍りついたまま、虚空を見つめた。

パチン、と乾いた鋭い音を立てて【聖光の輝ける刀】を鞘に収める。その表情は、完全なる諦めと敗北に染まっていた。


「俺がこの世界でかかった唯一の本当の呪いは……」レオンは両手でこめかみを乱暴に揉みながら唸った。「このクソみたいな『エレファント(象)』ネタだよ。呪われた武器が聞いて呆れるぜ」


クルー全員の押し殺したクスクス笑いを完全に無視し、海賊王は暗いリネンのマントを広い肩へと勢いよく羽織った。


「フードを被れ」レオンはタラップへと向かいながら命じた。「この『象王の島』に何があるのか、見に行くぞ」


いつも『最弱の犬獣人(海賊王無双)』をお読みいただき、本当にありがとうございます!


アイギス要塞での死闘と【覇権(ヘゲモニー)】への覚醒を経て、ついに新章『象王の島』編へ突入です!

海軍のスペルミスから始まった「エレファントな犬人」の呪いが、まさかの【運:200】の悪戯で本物の『象王の島』を引き寄せてしまいました(笑)。そして手に入れた新たな呪いの妖刀【聖光の輝ける刀】が、今後の戦いでとんでもない威力を発揮します!


もし少しでも「続きが気になる!」「クルーの掛け合いが面白かった!」と思っていただけましたら、ページ下部より【ブックマーク登録】や【評価】、いいね等で応援していただけますと、毎日の執筆の大きなエネルギーになります!

次回もぜひお楽しみに!


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