第38話:海軍大将を瞬殺しエリート部隊を完全蹂躙!〜神格級の経験値でレベルアップ後、海に沈んだ『船の核』を回収します〜
引き裂かれる鎧と肉の耳をつんざくような音がビーチに響き渡り、一瞬、波の轟音すらもかき消した。
レオンの顎が、鋼の罠のように閉じた。
レベル68という人間離れした反射神経を呼び起こし、狼人大将は己の頸動脈を守るため、絶望的な後方への体を捻る回避を試みた。
間一髪で即死だけは免れたものの、その万力のような拘束から完全に逃れることはできなかった。
【野獣の指輪】によって威力が跳ね上がった船長の牙が、大将の右肩に深く食い込み、その下の骨を不気味な音と共にへし折った。
大将は苦痛に吠え、腕から大量の血を流した。
しかし、その目に浮かんでいたのは恐怖ではなく、純粋で狂気じみた軍事的狂信だった。
「【大将の矜持】!!」
狼人は咆哮した。
水銀のようなオーラが彼の体から爆発し、指揮官の盾と融合する。
この新たな指揮能力は、砕けた肩のショックと痛みを完全に無視させ、止められない純粋な力の爆発を彼に与えたのだ。
レオンが二度目の攻撃のために身を引くよりも早く、大将は自身の巨大な顎を開き、野獣のような噛みつきで反撃に出た。
狼の牙が、レオンの左腕に残忍に突き刺さる。
乾いた、背筋の凍るような音が空気を引き裂いた。
獣の人間離れした圧力の下で、船長の腕の骨が完全にへし折られたのだ。
狼人は腰のひねりを利用し、レオンをボロ布のように放り投げた。
レオンは湾を囲む火山岩に激突し、折れてだらんと垂れ下がった腕を抱えながら地面へと滑り落ちた。
しかし、レオンが最高指導者に対して明らかに劣勢に立たされている一方で、ビーチの他の場所では全く異なる光景が広がっていた。
海賊の3人の士官たちは、それぞれの決闘で圧倒的な力を見せつけ、微塵の苦戦も強いられることなく完全に支配していた。
青い稲妻のように駆け抜けながら、ポールは生意気な笑みを浮かべた。
チーター人大将が彼を突こうとしたが、精鋭戦士である猫人は、1ミリも後退することなく、片手だけで全ての刺突を弾き返した。
「俺の好みからすると、あんたは遅すぎますよ」
ポールは喉を鳴らし、帯電したサーベルを敵の胸の奥深くまで突き刺した。
火花の海の中で彼を膝をつかせ、その心臓を永遠に貫いた。
上空では、アナベルが逃げ道を一切残さなかった。
鷹人大将は、リザードマンの少女が放つ白熱した炎の渦の中で、必死に酸素を求めて喘いでいた。
冥界の暗殺者は、威風堂々たるドラゴンの翼を無慈悲に羽ばたかせ、文字通り彼の羽を焼き尽くし、空中攻撃の試みをすべて無効化して、灰の雨の中で彼を容赦なく焼却した。
少し離れた場所では、アリックが霜の神のような致死の優雅さで動いていた。
巨大な猿人の指揮官は空を切るばかりだ。
彼の斧が空間を割るたびに、青い亡霊はすでにそこにはなく、背後に現れては鎧の関節を凍らせていく。
霊長類は無力さを思い知り、効果的な一撃をただの一度も当てられないまま永久凍土に閉じ込められ、霊体の副船長のたった一度の接触で百万の氷の破片へと粉砕された。
そして、真の大虐殺が、海岸の残りの部分を同時に飲み込んでいた。
100人のエリート海兵たちは、バフを受けていたにもかかわらず、レオンの止められない巨獣の軍隊によって組織的に存在を消し去られていった。
原初の火山ヒドラがマグマの川で小隊ごと押し流し、キング・トリトンは三叉槍から致死の津波を解き放つ。
ベヒーモスと巨大な双子ドワーフは亀甲陣形を踏み躙り、鋼の盾を粉砕した。
装甲ガニ、深淵のオーク、そしてタイタンのようなマストドン捕食キノコが、容赦のない死の壁として前進する。
空からは、火山蜂、悪魔のグール、そして影を刈る鴉が、海へ逃げようとする兵士を執拗に刈り取っていった。
逃げ道など、どこにもなかった。
自らの師団が完全に壊滅したことに気づかず、狼人大将は巨大な大剣を引きずり、海賊の血を砂に吐き捨てながらレオンへと近づいた。
レオンは歯を食いしばった。折れた腕が目を眩ませるような痛みで脈打っている。
「終わりだ、犬め」
大将は数歩手前で立ち止まり、唸った。
「貴様は船長としてこの海を航海するには弱すぎる。クルーがいなければ、貴様は無価値だ!」
狼人がトドメを刺そうと剣を振り上げた。
しかし、まさにその瞬間、湾全体に非現実的な静寂が降りた。
戦闘の喧騒が、唐突に止んだのだ。
100人のエリート海兵歩兵の最後の一人が、装甲ガニの爪の下でたった今、押し潰されたところだった。
世界の青いインターフェースが、その完全かつ同時多発的な大虐殺に応答した。
夜を真昼に変えるほど眩い黄金の光の爆発が、湾を水没させる。
エリート部隊と3人の士官を全滅させたことで得られた莫大な経験値がグループに降り注いだ。
極限のレベル帯はわずかに上がり、低レベルの者は巨大な飛躍を遂げるという、軍隊を均等化する厳格なロジックが適用されたのだ。
【 エリート軍隊および上級士官を討伐! 】
【 莫大な経験値を獲得! 】
【 レベルアップ! 】
生命エネルギーの波が、ハリケーンのようにレオンの傷を洗い流した。
折れた左腕の骨が大きな音を立てて瞬時にくっつき、痛みの痕跡をすべて消し去り、彼のエネルギーを100パーセントにまで充電した。
光の爆発に目を眩ませ、狼人大将が混乱して躊躇している間。
レオンは自らのインターフェースを呼び出した。
多数のステータスポイントを獲得したばかりだ。
素早い思考のジェスチャーで、彼はそれらすべてを単一の方向に注ぎ込んだ。
【 クルーステータス 】
最大容量:31 / 32 スロット使用(1スロット空き)
原初の火山ヒドラ [ボス] - Lv. 69 (68 -> +1)
始祖の火山蜂 (x10) - Lv. 65 (63 -> +2)
キング・トリトン [ボス] - Lv. 63 (60 -> +3)
アリック - Lv. 63 (59 -> +4)
ポール - Lv. 63 (59 -> +4)
アナベル - Lv. 63 (59 -> +4)
鉄茨のベヒーモス - Lv. 63 (59 -> +4)
マストドン捕食キノコ (x2) - Lv. 63 (59 -> +4)
悪魔のグール (x3) - Lv. 63 (59 -> +4)
影を刈る鴉 - Lv. 63 (59 -> +4)
深淵のオーク (x3) - Lv. 63 (59 -> +4)
巨大な双子ドワーフ (x2) - Lv. 63 (59 -> +4)
装甲ガニ (x4) - Lv. 63 (59 -> +4)
【 船長ステータス 】
名前: レオン | クラス: 海賊船長 | レベル: 63 (60 -> +3)
HP: 660 / 660
攻撃力 (ATK): 395
防御力 (DEF): 425
速度 (SPD): 680 (ベース445 + 戦闘中190 + 自動15 + フリーポイント30)
運 (LUCK): 200 (MAX、7つの海の指輪により倍増)
残りステータスポイント: 0
インターフェースが薄れ、血管に力が燃え上がるのを感じながら、船長はゆっくりと立ち上がった。
長いレザーコートから砂を払い落とし、治癒したばかりの腕をさする。
彼は狼人を真っ直ぐに見据え、その鼻面に致命的で生意気な笑みを浮かべた。
「あんたの言う通りだ」
レオンは、凍りつくような落ち着きで言った。
「俺は七つの海で最も弱い海賊船長だ……だが、こんなクルーを手に入れた、最高に運のいい男でもある」
その言葉に、狼人は勢いよく振り返った。
大将は息を呑んだ。
先ほどまで彼の強力な兵士たちで埋め尽くされていたビーチは、今や破壊された鎧と焦げた砂の墓場と化していた。
3人の副官は死んでいる。
そして彼の周囲には、30体の巨獣が静かで威圧的な半円を描き、捕食者の目で見つめていた。その傍らには、全くの無傷で冷酷なポール、アナベル、アリックが立っている。
大将は、完全に孤立していた。
純粋で非合理的な恐怖が彼を支配した。
軍事的な論理をすべて失い、狼人は顎を大きく開いて突進し、最後で絶望的な自殺攻撃でレオンの喉を噛みちぎろうとした。
しかし、レオンの新たな速度は、想像を絶する高みに達していた。
船長は絶対的な流麗さで横に滑り、その致死の噛みつきを笑えるほど簡単に回避した。
電光石火の動作で、海賊は前腕から【伝説の盾】を取り外した。
投擲武器のダメージを100%増加させるパッシブ【必殺の射手】を利用し、レオンはその金属の盾を円盤投げのように握りしめ、至近距離から敵の開いた口の中へ真っ直ぐに投げつけたのだ。
魔法の金属の盾が、大砲の弾のような破壊的な力で標的に直撃した。
グシャァッ!!
衝撃が、大将の灰色の牙を綺麗に粉砕し、顎をへし折った。
狼人は砂の上に崩れ落ち、血と折れた歯を吐き出しながら、その一撃で完全に朦朧とし、敗北を喫した。
巨大な海軍の狼は、激しく震えながら、自分を見下ろす止められない軍隊を見上げた。
「じ、慈悲を……!」
大将は泣き叫び、軍人としての尊厳の欠片も残さずに命乞いをした。
「頼む、見逃してくれ! もし俺を殺せば……海軍は止まらない! 大将軍たちが来るぞ! 奴らは俺たちとは違う……俺より少なくとも15はレベルが上だ! 極端に強い! お前らなんて消し飛ぶぞ!」
レオンはゆっくりとしゃがみ込み、恐怖と血にまみれた狼の顔に鼻面を近づけた。
その間、【野獣の指輪】が致命的な熱を放って輝く。
「来させてやれよ」
船長は囁いた。
獣のような音と共に、レオンは顎を大きく開き、大将の首に容赦なく噛みついた。
たった一度の、恐ろしい引き剥がしによって、彼はその首を綺麗に切り離した。
艦隊の最後の指揮官の首なし死体が砂の上に崩れ落ち、侵略に終止符が打たれた。
青いインターフェースが最後の敵リーダーの死を静かに記録する中、レオンは爪の甲で鼻面の血を拭い、氷のような視線を向けた。
彼はゆっくりと、湾の穏やかで暗い水面の方へと振り返った。
士官たちと巨獣たちに囲まれ、彼らは無敗のままそこに立っている。ここでの彼の仕事は終わったのだ。
「キング・トリトン」
夜の空気に、船長の誇り高く響き渡る声が命じた。
「俺たちの船の黒焦げの残骸の中へ潜れ。【船の核】を回収してこい。俺たちの家を再建する時間だ」
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