表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄破棄されたので流行らない喫茶店をはじめました  作者: みずとき かたくり子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/69

66話番外編

66話番外編 


雪乃庭に現れた月姫に雪の庭自慢の紅茶を出す弥生。 

一口くちにした月姫は

「青の月ね。」と言い合あてる、。

「さすがですね。月姫様。よくお分かりで…」


「当然よ。これは、月の紅茶だもの」

「え?、月姫様の?どう言うことでしょうか?」


「ジパング王室、門外不出の7品種の一つなの」

「門外不出は、存じてますか…月姫様のとは?」

「7品種というのは、私達7姉妹をイメージして作られたひんしゅなの」

「では、青の月とは…」

「そう私をイメージしたらしいの…だから、私の紅茶…ここは、雪姉様のお店だから、てっきり、雪姉様の紅茶 雪白ゆきしろを出すのかとおもっていたわ」

「その七品種についてくわしくお教えくださいませんか?」忍が興味深そうに聞いてくる。


門外不出の七品種──姫たちが宿す物語**


閉店後の静かな「雪の庭」。

紅茶の香りが残る店内で、忍が興味津々といった顔で月に尋ねた。


「月姫様、門外不出の七品種 ……にあれは本当に王家の姫様方をイメージして作られたのですか?」


月はくるりとスプーンを回し、得意げに微笑む。


「もちろんよ。全部、本当のこと。」


店員四人が一斉に身を乗り出す。



---


■ 七品種の秘密


「じゃあ、教えてあげるね?」


月は一人ずつ指を折りながら説明を始めた。


「第一王女・壱姫姉様は《深紅》」

「第二王女・星姫様は《星の輪舞曲ロンド》」

「雪姉様は《雪白》」

「第四王女・風姫姉様は《微風そよかぜ》」

「私は《青の月》」

「第六王女・夢姫は《琥珀の夢》」

「第七王女・花姫は《びっくり箱》」


クラリスが目を瞬かせた。


「……最後だけ、何か系統が違いますよね?」


「花姫に会えば分かるわ。あの子、“歩くサプライズ”みたいな子だから。」


忍は興味深く紅茶をかき混ぜる。


「びっくり箱という銘柄名にも、何か理由があるのですか?」


月は楽しそうに頷いた。



---


■ 《びっくり箱》の由来


「この紅茶ね、気温・湿度・お湯の温度……

ほんの少し条件が変わるだけで、香りも味もまったく違うの。」


「えっ……そんな繊細なんですか?」


「そうなの。七品種の中でも最も栽培が難しうえ、

毎回“どんな味が出るか分からない”から――《びっくり箱》。」


セリーヌが感嘆の声を漏らす。


「花姫様ってどんな方なの?」


月は嬉しそうに微笑む。



---


■ 《深紅》が危険な理由


忍がメモをとりつつ、さらに尋ねた。


「では、《深紅》はどんな特徴が?」


月は少し言いにくそうにしながらも、淡々と答えた。


「壱姫姉様に由来する銘柄なんだけど……

“字の通り”紅のような鮮やかな色をしている紅茶なの。」


「栽培は、難しいのですか?」


月はこともなげに続けた。


「えぇ、とても難しいわ。別の意味で、だけど。」


忍たちは不安な視線を交わした。


「……別の意味とは?」


月は軽く指先を立てて説明した。


「《深紅》を植えるとね……

周囲50メートルくらい、他の植物が生えなくなるの。」


「え……?」


「土壌の栄養分を全部吸いつくしてしまうから。

作物どころか、雑草さえ生えないわ。」


店員全員:

「こわっ!!」


月はさらっと爆弾を追加する。


「うっかり変な場所に植えたら……

砂漠化するかもね?」


弥生は紅茶を噴きかける勢いで叫んだ。


「怖すぎます!!それもう紅茶じゃなくて兵器です!!」


月は悪びれもせず、紅茶カップをくるくると回した。


「でも美味しいのよ? だから壱姫姉様はお気に入りなの。」


忍:

「(お気に入りの基準が違いすぎる……!)」



---


■ 《青の月》の話へ


クラリスが興味深そうに尋ねる。


「では……《青の月》は、月様の……?」


月は楽しげに頷いた。


「うん。雪姉様が一番好きな銘柄なの。

……“月が好き”って意味で選んだわけじゃないと、思うけどね?」


セリーヌはこっそり弥生に耳打ちする。


「……これ、完全に姉妹の溺愛では……?」


弥生:

「言わないであげて。月様が照れるから。」


月は気づかぬまま紅茶をすする。



---




「月姫様、雪白についても教えてくださいますか?」

「あれ?弥生ちゃん、雪姉様の紅茶なのに…知らないの?雪姉様付きのメイドなのに…」

「不勉強でもしわけありません。雪乃様が教えてくださらないのです」

「ああっ…ねぇ…そりや言わないか…」

「え?あの…?お教えくださいませんか?」

「雪姉様が、話したがらないなら、少なくとも本人のいないとこでは、話せないわ…」

「?では、雪乃様がいるときならお教えくださいますか?雪姉様のメイドなのに雪白について何も知らないなんて恥です」

「まあ、みんな身内だし、雪姉様も、ムキにならないと思うし…、いいわよ」

「なんか、よくわからないけど約束ですよ」

「は~い」



――こうして、「七姫と七品種」の裏話は静かに更けていくのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ