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葉子と翔太41ー告白
今日は塾のお別れ会の日だ。
社会の山口先生が、涙ぐみながら、イズミくんの肩を叩いている。
お別れ会はすぐに終わって、帰りの時間が近づいてきた。
塾が終わったら、翔太と話す機会はほとんど無くなる。
同じ学校だけど、隣のクラスだ。
たまに、廊下で会った時に話すくらい。
三月に卒業したら、もう会えない。
……卒業式に、手紙を渡してみようかな。
連絡先を書いて渡したら、翔太はどう思うだろう。
翔太の方を見ていたら、目が合った。
「……葉子、あのさ。話したい事があるんだけど」
ドキドキしながら、一緒に校舎の中を歩いた。
二階の五年生の教室には、誰もいない。
「……あのさ。連絡先、聞いてもいい?」
まさか、翔太から聞かれるとは思っていなかった。凄く嬉しい。でも緊張して、手が震える。
もっと、何でもない顔して「いいよ」って言いたいのに。
「やっぱダメかな」
「去年くらいから、好きなんだけど」
……声が出ない。たぶん顔も真っ赤だし、震えて、泣きそうだ。でも、待たせるのも良くない気がする。
思わず、翔太のセーターの裾を掴んだ。翔太が驚いた顔でこちらを見たので、目を逸らしてしまった。
俯いたまま、一生懸命息を整える。今なら言える気がする。
「……すき」
声は掠れて、裏返っていたかもしれない。ちゃんと伝わっただろうか。




