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65話 ミアのコンサートツアー5 暗躍する現界の組織

 時間は、30階での銃撃戦より少し遡る――。


 大阪、某高級ホテルに近い路地裏に停められた大型ルートバン。

 衛星通信機能も備えた移動指揮所として改造されており、後部座席だった場所にズラリと並んだモニターには、ハッキングしたホテルの防犯カメラからの映像が映し出されている。


「富良野環は、『ソサエティー』に繋がると(おぼ)しき唯一の人間だ。今回の『テスト』で本物だと分かれば、確保する」


 『カンパニー』日本支局の諜報員、イーサン・ラドクリフは、モニターに映る富良野環の姿を見ながら低く呟いた。


 イーサンには、表向きの『カンパニー』日本支局の諜報員という肩書とは別に、もう一つの裏の顔がある。


 それは、合衆国を蝕む寄生構造『ディープステート』を構成する秘密結社を排除するため、政府・政府機関・民間企業の愛国者が横断的に結成した組織――『パトリオット・オーダー』のメンバーという顔だ。


 数世代にわたり祖国へ忠誠を尽くしてきた家系に生まれたイーサンは、入局以来『カンパニー』へ忠誠を誓っていた。

 だが、『カンパニー』が『ディープステート』の影響下にあると知った時、彼の忠誠は『真の愛国者』と認める『パトリオット・オーダー』へと向けられるようになった。


 現在『パトリオット・オーダー』が標的としているのは、『ディープステート』を構成する秘密結社の1つ――『ソサエティー』。


 その規模と影響力は極めて大きく、『ソサエティー』という一般名詞が、この秘密結社そのものを指す固有名詞として通用するほどである。


 『ソサエティー』は、未知の手段で人間を強化し、人間以上の存在となった『異能者』を使役する。

 その常識外れの『異能者』の力によって、『パトリオット・オーダー』のメンバーは何人も葬られてきた。


 総力を挙げても情報を得られなかった『ソサエティー』に繋がる唯一の手掛かりとして浮上したのが、日本に住む少女――富良野環。


 飛来する銃弾を回避できるという、人間の現界を越えた身体能力。

 もしそれが事実なら、『ソサエティー』の構成員、『異能者』である可能性が高い。


 『パトリオット・オーダー』はイーサンに調査を命じ、イーサンは『カンパニー』の裁量の広さを利用して『パトリオット・オーダー』の任務を遂行することにした。


 一昨日の仕込み(・・・)の事件で、ドア越しに不審者の接近を察知するという富良野環の特殊な感知能力を確認したイーサンは、富良野環が『異能者』であるとほぼ確信していた。

 そして、この最後の『テスト』でそれを決定的にするつもりだ。


「了解。アンウィッティング・エージェント(無自覚な協力者)から、例の情報が富良野環に伝わっていることは確認済みです……アルファ、ブラボー両チーム、作戦地域に到着しました……おっ、あの半グレ連中、意外に手際がいいですね」


 同じ『パトリオット・オーダー』のメンバー、サミュエル・クラインが、防犯カメラをスプレーで塗りつぶす黒ジャージの男達を見て声を上げる。


「ああ、ヤクザから依頼を受けて荒事をやっている連中だ。情報では、この9人で20人以上『処理』している」


「『ブラックハウンズ』でしたっけ? 素人相手なら連中で十分でしょうが……」


 半グレ9人――自称『ブラックハウンズ』は、富良野環の『テスト』に使う捨て駒として雇われた連中だ。

 星名ミアの営利誘拐を依頼し、護衛の富良野環とぶつける作戦。


「射撃訓練も施したし、与えた銃も外見こそノリンコ・タイプ54だが、中身は工作部が精密加工した別物、その他にも必要な装備は全て用意した。9人共、実戦で使えるレベルに仕上がっている。弱すぎると『テスト』にならないからな」


「しかし、『ソサエティー』の『異能者』を相手にするには、少々力不足のような……」


「強すぎて富良野環を殺してしてしまっては元も子もない。普通の人間なら死ぬ。『異能者』なら生き残る。『テスト』用にそういうレベルに調整してある」


 そんな会話をしているうちに、『ブラックハウンズ』は『星名ミアが宿泊している』と教えたフロアの防犯カメラを全て潰し終えた。


「防犯カメラから、『ゴースト・ナット』へ映像切り替えます……」


 サミュエルが操作すると、全長1cmの昆虫型ドローン『ゴースト・ナット』の高性能カメラからの映像へと切り替わる。


「3機しか持ち出せませんでしたけど、問題なさそうですね」


 3台のモニターに、アルファチーム5人、ブラボーチーム4人、そして富良野環の姿が鮮明に映し出される。


「予想より早いですが……富良野環が来ました」


 アンウィッティング・エージェントを使って『星名ミアの過激なファンが30階に集まっている』といううわさ話(・・・・)を流し、富良野環を30階へ誘導したのだ。


 もし来なければ、マネージャーからの伝言という形で30階へ向かわせる予定だったが、名古屋公演時に仕込んでおいた、『過激ファンの楽屋乱入事件』の効果があったのか、富良野環は自主的に30階へ向かってくれた。


 29階、30階、31階は架空名義で全室を押さえ、邪魔が入らないようにしてある。


「さあ、ショーの始まりだ!」


 アルファチーム5人が富良野環と接触。

 本来なら9人が揃ってから戦闘が始まるはずだったが、富良野環が想定より早く到着したため、5人での交戦となる。


 戦闘が始まると同時に、富良野環は1人を瞬時に無力化。

 残る4人は射撃しつつ後退するが、富良野環は銃撃をかわしながら接近し、2人目も無力化。


「狭い廊下で5人からの銃撃を避けつつ接近し、近接戦闘を仕掛けるなど人間業ではない……やはり富良野環は『ソサエティー』の『異能者』とみて間違いない……もう3人目を無力化したのか!? ブラボーチームは何をしている!? アルファチームが全滅してしまうぞ!」


 視線をブラボーチームの映るモニターへ移した、その時――鍵をかけてあったはずのルートバンのスライドドアが、外側から静かに開いた。


 接近者がいれば、運転席で周囲を警戒している海兵隊上がりのマーカス・ベインズが何らかの合図を送るはずだ。

 何の合図もないということは、マーカスは既に……。


 イーサンとサミュエルは瞬時に戦闘態勢へ移行。

 ショルダーホルスターからグロック19を引き抜く――だが、開いたスライドドアの向こうに立っていたのは、イーサン達がよく知る顔だった。


「レイナ? ユウリにカイまで……」


 立っていたのは、『カンパニー』日本支局に所属する日系諜報員、レイナ氷室。

 そして同じく日系のユウリ霧島、カイ伏見の3人。


 3人とも日系の外見を活かして日本社会に溶け込み、『カンパニー』日本支局で高い成果を上げているイーサンの同僚だ。


 おそらく、勝手に装備品を持ち出したことが支局長にバレたのだろう……。


「イーサンに、サミュエルに、マーカスの3人か……」


 普段あまり表情を出さないレイナが、不機嫌そうに眉を寄せる。


「いやぁ、イーサン先輩。さすがにコレはマズいっスよ!」


「はぁ……」


 ユウリはいつものように軽口を叩くが、目は笑っていない。

 カイも肩をすくめつつ、いつでも動けるよう警戒態勢を崩していない。


「支局長から何か言われたのか? どうも誤解があるようだ。これは正規任務のプログラムの一部で……」


 イーサンは銃をホルスターへ戻しながら、考えていた言い訳を口にしようとした――その瞬間、後ろにいたサミュエルの身体が椅子から崩れ落ち、イーサン自身もガクンと力が抜け、そのまま意識が闇に沈んでいく……。


「いやぁ、イーサン先輩。こんなに簡単に『ソサエティー』の罠に引っかかっちゃダメっスよ。ああ、もう聞こえてないっスね」


「はぁ……レイナさん1人で全員片付けられるんですから、俺が来る必要なかったんじゃないですかねぇ?」


 カイが恨めしそうにレイナを見る。


「後片付けが面倒だから2人を呼んだんだ。仕事なんだから文句を言うな」


「おっ、後片付けならカイの出番っスね! 良かったっスね、お仕事できて! あー、でもレイナさん、全員『処理』しちゃってよかったんスか?」


「『パトリオット・オーダー』の上層部の情報は全て把握している。泳がせているだけだ。問題は末端の方でな。スリーパー(長期間本来の活動をせず『眠った』状態で待機する工作員)が多く、情報統制が徹底しているから見つけるのが大変なんだ。今回は罠にかかってくれて助かった」


 『カンパニー』内部に潜む『パトリオット・オーダー』のメンバーを炙り出すため、たまたま表の仕事()していた富良野環の協力を得て、意図的に情報をリークし、『パトリオット・オーダー』の目に留まるよう仕向けた。

 彼らが餌に食いつくまで8カ月、作戦開始から今日までに丸1年以上を費やしている。


 富良野には、大きな借りができてしまった。


 カイはマーカスの死体を後部席へ運び込んだ後、運転席で警戒に入り、レイナとユウリは後部席で状況を確認し始めた。


「富良野ちゃん、もう撤退した後みたいっスね……あら、富良野ちゃんにしては珍しく、5人も殺しちゃってますね」


「どうせ全員『処理』する予定だった。問題ない。ああ、富良野には『殺した』だの余計なことは言うなよ。あの子、結構気にするタイプなんだ」


「了解っス! ここにある富良野ちゃんの録画データはどうします?」


「破壊しろ。今回の作戦用にリークした富良野のデータは既に消去済みだ。記録を残す必要はない」


「了解っス! ん-と……はい、完了っス! 物理的破壊が必要なら、後でカイに頼んでください」


「ユウリ、生き残りを『処理』して、『ゴースト・ナット』を回収してこい」


「えー、メッチャ面倒臭いんスけど! カイに行かせましょうよ!」


「ユウリ?」


「わ、分かったっスよ~! 行ってくるっス!」


 こうして、レイナ達『ソサエティー』が仕掛けた、富良野環を囮にした『パトリオット・オーダー』誘引殲滅作戦は、静かに成功を収めたのであった――。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 少し前――。


 富良野が雇い主であるマネージャーの筒井に休息を申し出たのは、『ソサエティー』から連絡が入ったためだ。


 腕に張り付けたスマートスキンと呼ばれる、外見上は肌と見分けがつかない通信用人工皮膚で『ソサエティー』からの連絡を受け取っている。

 微弱な刺激で送られてくるモールス信号により、『敵』が行動を開始したことを知った富良野は、部屋の外へ出る。


 純真な澪の夢を壊すわけにはいかないため種明かしはできないが、過激なファンが楽屋に乱入した一昨日の件も、『ソサエティー』からの連絡で侵入を察知していたから対応できたのだ。


 『敵』の関心を引く必要があったため、あの時は『特殊能力』として披露したが……実際には、大勢のスタッフが行き交う中で、足音のリズムや呼吸の乱れをドア越しに察知できるような便利な感知能力は富良野にはない。

 澪のキラキラした瞳を思い出すと、少しだけ良心が痛むが……。


「……それで、ミアちゃんのファンがこのホテルの30階にまとめて宿泊してるらしいのよ。そのファン達なんだけど、過激な行動で有名なファンクラブのメンバーらしいのよ。そう、一昨日、楽屋に乱入してきた男と同じファンクラブなんだって……」


 部屋を出たところで、噂話をしているスタッフの声が富良野の耳に入る。

 『ソサエティー』からは、『敵』のアンウィッティング・エージェント(無自覚協力者)が存在する可能性が示唆されていた。

 もしかしたら、このスタッフがソレなのかもしれない……。


「あ、富良野ちゃん、聞いて聞いて! ミアちゃんの過激なファン達が30階に集まってるらしくて心配なのよ!」


 富良野が興味を引かれたように近づくと、スタッフはさらに詳しく説明してくれた。

 富良野は、自然な流れで30階へ向かうことにした。


 『ソサエティー』は、富良野が本物の『異能者』かどうか判断するため、『敵』が試験的な戦闘を仕掛けてくると予想していた。

 ただし、相手の人数や場所は特定できておらず、『試験』ではなく『排除』を目的としている可能性もある。


 戦闘用の装備は身に着けているし、戦闘能力には自信がある。

 もし富良野を『排除』しに来たとしても迎撃できるし、最悪の場合は撤退すればいい。


 階段を降りて30階のフロアへ出ると、人の気配がある方向へ向かって廊下を進む。

 天井の防犯カメラはスプレーで塗りつぶされており、相手が周到に準備していることが分かる。


 廊下の角を曲がったところで、目出し帽に黒ジャージ、手にはサプレッサー付きの拳銃……明らかに不審な5人組と遭遇。


 その時、スマートスキンに『敵』発見の信号が入る。

 富良野の目の前の目出し帽の不審者ではなく、『ソサエティー』が探していた本物の『敵』のことだ。

 後は目の前の障害さえ排除すれば、長かった任務は終了だ――。


「間違いあらへんわ。アイツ、星名ミアの護衛や。始末してこましたれ」


「オラァ! 死ねや!」


 パシィィン!


 躊躇なく発砲しながら目出し帽の男達が一斉に襲いかかってくる。

 銃の扱いには慣れているようだが、近接戦闘は素人同然。

 富良野は隙を突いて1人に接近し、急所を狙った一撃で無力化する。


「近寄らすなや! 離れて撃て!」


 パシィィン、パシィィン!


「でもコイツ、めっちゃ強ぇんやって……!」


 男達は距離を取ろうと後退しながら射撃を続けるが、焦りが露骨で、富良野にとっては容易に回避できるレベルだ。

 さらに1人を無力化し、残り3人。


 パシィィン! パシィィン、パシィィン! パシィィン!


 3人は富良野に向けて乱射しながら廊下を後退していく。

 狙いは雑で、避ける必要すらない。


「は、はぁ!? 嘘やろ!? この女、弾避けとるやんけ!!」


「クッソ! なんで当たらんねん! おかしいやろ!!」


 富良野は一気に距離を詰め、もう1人を無力化。


「なんなんや!? なんなんやねんコイツ!! バケモンやろ!!」


「兄貴ィ! 待ってぇ! 置いていくなやぁ!!」


 残る2人は完全に逃げ腰で、時折振り向いて撃つのが精いっぱい。

 転倒した1人に追いつき、素早く無力化。


 残り1人。


「ま、待ってくれや! 助けてぇな……! じ、自首する! するから! ぐっ……!」


 壁際に追い詰められた最後の1人は、弾の切れた拳銃を捨てて命乞いするが、富良野は迷わず急所を狙って無力化した。


 周囲を探るが、他に人の気配はなく、フロア全体が静まり返っている。


 5人とも気絶させただけなので、後はレイナ達が尋問でも処理でも好きにするだろう。


 スマートスキンは受信専用のため、富良野から連絡することはできない。

 もう一度だけ周囲に誰もいないことを確認し、富良野はミア達の元へ戻ることにした――。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 大阪、某高級ホテル30階。上下の階も完全封鎖された、某『事件現場』――。


 フロア全域にわたって頭をぶち抜かれた9つ(・・・・・・・・・・)の死体が点々と転がり、高級そうな絨毯は脳症と血だまりでドロドロに汚れている。


「面倒臭せえなぁ……」


 公安第10課――公式には存在しない特殊部署に所属する松根警視は、うんざりしたように呟いた。


 いわくつきの、ありとあらゆる『面倒な事件(ヤマ)』が回ってくる、警察庁のゴミ箱のような存在である公安第10課は、その担当する事件内容と、10のローマ数字であるXを掛けて、存在を知る者達から『Xファイル』などと揶揄される存在だ。


 その業務内容は、科学では説明できないUFO、超常現象、オカルトなどの未解決事件を解決する……のではなく、外国勢力・超常現象・説明不能案件などの表に出せない事件を秘密裏に処理(・・)することだ。

 処理(・・)――つまり、その事件の存在自体を『無かったこと』にして、社会秩序を守るのである。


「松根さん、コレって半グレ同士の仲間割れじゃないんですか?」


 同じ公安第10課に所属する高山警部補が、足元に転がる死体を眺めながらのんびりと呟く。


「半グレ同士の仲間割れごときで10課が呼ばれるわけないだろ……おっ、後ろ、撮影機が来てるぞ」


 現場検証用の高解像度3Dスキャナと3Dカメラを搭載した情報収集ドローンを避けながら、松根が言葉を続ける。


「この9人……『ブラックハウンズ』って言うらしいが、関西(こっち)の裏社会では、強盗(タタキ)殺し(シメ)で名の知れた半グレ集団だ。ターゲットを襲おうとして、全員返り討ちにあったと考えるのが自然だろ」


「はあ。死体も普通ですし、普通の事件ですよね? ただの隠蔽(・・・・・)10課(俺達)が呼ばれた理由が分からないんですけど。所轄でも十分でしょ」


「バカ、この事件(ヤマ)は、3ヶ所から同時に圧力が掛かってるんだ。マトモな事件(ヤマ)じゃねぇよ……」


 10課のメンバーにとって、この程度の現場は軽い(・・)方だ。

 もっと悲惨な現場を見慣れている松根が、うんざりした表情を浮かべている理由は――この『3ヶ所からの圧力』にあった。


「3ヶ所って、マジっすか? それメチャクチャやばいヤツじゃないですか!?」


 政治絡みの事件隠蔽などは10課にとって日常茶飯事だが、内閣官房・公安委員会・警察庁上層部という3ヶ所から同時に圧力が来たのは、松根にとっても初めての経験だ。


 しかも、お互いが相手の存在を知らない『完全な別ルート』からの依頼(・・)が、事件発生直後に同時に届くという異常事態。

 この事件(ヤマ)に関わっている者の多さと危険さを如実に物語っていた。


「ああ、早く帰りてぇ……」


 松根は天井を仰ぎ、心の底からの願いを絞り出す。


 松根の切実な願いが叶うのは、死体も、戦闘跡も、綺麗さっぱり消え去り、元通りの高級感溢れるフロアに戻った6時間後であった――。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 様々な組織の思惑が複雑に絡み合った結果、澪の自衛行為(?)が現界の誰かに露見することはなく、白銀澪としてのぬる~い日常を、これまで通り甘受し続けることができるのであった――。


 組織とかちゃんと分かるように書けているか自信がないので、欄外で解説して誤魔化そうという卑怯な手段を使ってしまうのであった!

※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。(一応ね!)

―――――――――――――――――

※組織の説明

■カンパニー

 言わずと知れた合衆国の中央情報局。

 一枚岩ではなく、『ディープステート』と総称される複数の秘密結社や、その他の独立した秘密結社が内部に入り込んでいる。


■ディープステート

 裏から国家の政策や世界情勢を操っているとされる組織の総称(・・)

 外部からは1つの巨大組織に見えるが、実際には複数の秘密結社が離合集散を繰り返しながら、自らの利益を追求しているだけの集合体である。


■パトリオット・オーダー

 『ディープステート』を構成する秘密結社を排除するため、政府・政府機関・民間企業の愛国者が横断的に結成した組織。

 自らの利益のために動くことはなく、合衆国の害悪となる組織・個人を排除する時のみ活動する『愛国系秘密結社』。

 アメリカ国内でも有数の規模と影響力を持つ。

※『ソサエティー』の情報を収集していた段階でメンバーが殺害され、現在は敵対状態。

 『ソサエティー』の詳細情報を得るため、各所に潜伏させていたスリーパーを活性化させ、活動中。


■ソサエティー

 『ディープステート』を構成する秘密結社の1つとされる。

 未知の手段で人間を強化し、人間以上の存在となった『異能者』を使役するといわれている。

 アメリカ合衆国に本拠地を置く世界的秘密結社で、世界中にメンバーを抱える。

 その規模と影響力は極めて大きく、『ソサエティー』という一般名詞が、この秘密結社そのものを指す固有名詞として通用するほどである。

※『パトリオット・オーダー』がしつこく情報を探ったため、見せしめとして末端メンバーを排除したところ、逆にさらに執拗に付きまとわれる結果となった。

 『パトリオット・オーダー』の上層部は社会的影響が大きいため当面は放置し、ソサエティーの実務行動を妨害する実働メンバーの『狩り』を進行中である。


■公安第10課

 公安第10課は、警察庁警備局の直轄下に置かれた非公開の特別課で、全国の都道府県警を横断して活動する唯一の公安実働部隊である。

 各都道府県警には連絡官のみが配置され、実働はすべて警察庁本部の10課が担当する。

 1~9課は存在せず、10課のみが実働部隊として機能している。

※組織名から業務内容を推察されるのを防ぐためのカモフラージュ・ネーミング。

 外国勢力・超常現象・説明不能案件を専門に扱い、必要に応じて隠蔽工作も行う。

 出動は内閣官房または警察庁長官官房の特命時のみ。

※過去には魔法少女絡みの案件(現界で魔法を使用した暗殺など)も多数担当しており、心霊現象や宇宙人騒動まで、面倒な案件はすべて10課に回ってくる。


―――――――――――――――――

※事件についての認識

『ソサエティー』→富良野環とレイナチームが全員『処理』した

『パトリオット・オーダー』→『ソサエティー』の『異能者』に全員『処理』された

『千桜』→リリナが自衛のために現界の人間を『排除』した


―――――――――――――――――

※『ソサエティー』の動き

 富良野に関する情報を『カンパニー』内部へ意図的にリークし、『カンパニー』内に潜伏している『パトリオット・オーダー』が動き始めるのを待つ。

 富良野の周囲に不審な動きを確認し、周辺に監視体制を確立。

 富良野の周囲にアンウィッティング・エージェントが存在する可能性を考慮し、彼らが『異能者』であるかどうかを見極めるため、試験的な接触(小規模戦闘)を仕掛けてくると予測。

 試験的な戦闘相手である『ブラックハウンズ』を確認後、彼らの身元から接触者の特定作業へ移行。

 『カンパニー』の特殊装備である『ゴースト・ナット』のアクティブ化を確認、続いて『カンパニー』の指揮車両を捕捉。そこから『パトリオット・オーダー』メンバーの存在を確認。


―――――――――――――――――

※圧力ルート

『ソサエティー』(内閣官房)

 →『内閣官房』

 →『内調/NSS』

 →『警察庁警備局』

 →『公安第10課』


『パトリオット・オーダー』(警察庁上層部)

 →『カンパニー』

 →『内調』

 →『警察庁外事』

 →『公安第10課』


『千桜』(公安委員会)

 →『財界』

 →『公安委員会』

 →『警察庁長官官房』

 →『公安第10課』

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