46話 Cチーム
『桜華乱舞』作戦4日目、朝、新宿ベース、戦略作戦指令室――。
新宿ベースの最深部に作られた、小さな体育館ほどもある巨大な部屋――それが千桜の軍事的心臓部、『戦略作戦指令室』である。
正面の壁一面を覆う大型立体モニターには、東京を中心に神奈川、埼玉まで、今回の『桜華乱舞』作戦区全域の鏡界マップが投影され、千桜の魔法少女全ユニットから送られてくる敵性存在や味方ユニットの位置情報が、リアルタイムで更新されていく。
中央には円形の大型ホロテーブル。
航空機動部、特殊作戦部、戦略作戦部、情報部の担当者が、立体的に表示された地形図に表示される戦術情報を睨み、適時作戦案を更新していく。
指令卓の最前列には、千桜の作戦管制官が座り、更新された作戦指示だけを短く、正確に現場指揮官へ伝達している。
『桜華乱舞』作戦発動後、81時間46分が経過。作戦は戦略作戦部の想定以上に順調に推移していた。
「作戦は順調みたいだね?」
最前列の指揮官席に座り、大型立体モニターを見ていた統合参謀本部長のノヴァが、橙色の瞳をわずかに細める。
「予定より53%早く進行しています。千桜の支配エリアのBランク魔塊獣討伐はほぼ完了。追加作戦エリアに指定されていた三浦半島全域の討伐も、本日中に完了しそうです。それに伴う第2次作戦の早期開始準備も整っています」
ノヴァにそう答えたのは、戦略作戦部長のクララだ。
当初の作戦目標だった千桜の支配エリア内のBランク魔塊獣討伐はほぼ達成し、追加作戦エリアだった三浦半島の討伐も終わりが見えている。
これは戦略作戦部の想定以上にBランク魔塊獣が集結しており、少数の戦闘で多数の魔塊獣を討伐できたためだ。
だが、想定以上に魔塊獣が集結しているということは、それだけ早く融合によるBBランクアップが起こる可能性があり、手放しで歓迎できる状況とは言い難い。
そのため、第2次作戦目標である神奈川西部地区でのBランク魔塊獣討伐を、前倒しで開始する必要が出てきている。
「本日中に第2次作戦を発動する予定なのですが、ご相談がありまして……第1次作戦終了段階で解散する予定だった一般魔法少女から編成した『レイド級討伐隊』ですが……」
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『桜華乱舞』作戦4日目、昼、三浦半島、城ヶ島某所――。
三浦半島を南下していくと、だんだんと山林が多くなっていった。とても都心から電車で1時間の場所とは思えない田舎っぷりである。わたし達は徒歩だけど。
視界の悪い森林や山岳地帯でレイド級魔塊獣と戦うとか絶対に嫌だと思っていたんだけど、魔塊獣は現界の人口が多い場所に集まる習性があるらしく、それはなかったのは幸い。
ただ、畑や雑木林が点在するまばらな住宅街での戦闘が多くなった。奴等、怒る(?)と普通の民家とかはぶち壊して進んでくるので、A・Bチームは色々大変だったみたい。
そして現在――。
山林の合間に建物が建っているような地形に、航空機動部・特殊作戦部の指導で即興の障害物などを配置しキルゾーンを構築。すでに各チームのメンバーは配置済み。
慣れてきたとはいえレニーさんに抱っこで運ばれるのは申し訳ない感じ。他のメンバーも抱っこで運ばれるのだが、やっぱりみんなバツが悪そうな顔をしている……ラティーナだけはいつもキャッキャ喜んでるけど。
『Cチームへ、こちらレニー。いつもと同じ手順だ。キルゾーンで敵を拘束後、各自射撃を開始せよ、オーバー』
返信しながらマギリングのマップを見ると、Aチームはすでに誘引を開始している。今回は5つの赤い光点がキルゾーンに向かってきている。
最初は連携がバラバラだったAチームだが、さすがに数十回の繰り返しで上手く連携できるようになっている。見事なバウンディング・オーバーウォッチで確実に魔塊獣達を誘引している。
魔塊獣達がキルゾーンに突入しトラップが発動するのと同時に、Bチームが拘束魔法を次々に発動、魔塊獣達はガッチリホールドされる。
1番右の魔塊獣に『フォーサイト』を発動……今回は光のラインが頭部中央より少し下に収束し、小さな点となって瞬いている――照準、発砲!
ガァァァァァーーーーーーン!
以前は3~4発かかっていたが、1発で魔塊獣の頭部が消失。『フォーサイト』の収束密度と距離の相乗効果だと思う。
排莢し再装填……光のラインは魔塊獣のみぞおち辺りで小さな点となって瞬いている……照準、即・発砲! 胸に大穴の空いた魔塊獣はそのまま煙となって消えた。
いつも通り、最短討伐はわたし! ノルマは片づけたので、一応いつでも撃てる状態のまま先輩方の様子を見物する。
シルヴァさんの超電磁砲が1番左の魔塊獣の頭部を消し飛ばしていた。次弾発射までに時間がかかるとはいえ、威力は申し分ない。もがくように動き続ける魔塊獣をA・Bチームが攻撃中。
その隣、ミレイユさんのクロスボウで射られた魔塊獣は、頭部が白い炎につつまれ、頭を抱えるような動作で悶えている。焼夷矢ってやつだ。多彩な攻撃方法があるのは羨ましい……見ていると次射が頭部に刺さり爆発! 見た目が派手でカッコ良い!
中央の魔塊獣は、エルフィーネさんのマスケット銃がマーキング弾を当て、頭部の中央が淡く光った弱点めがけA・Bチームが猛攻中。
色々な種類の弾を撃てるのはパーティー戦だと役立つんだろうけど、今回みたいな役割分担がきっちりできる大規模戦だと、わたしの地獄の殺戮者みたいな破壊力特化の方が役に立つ気がするね!
右から2番目の魔塊獣は、ラティーナから頭部に何本もの矢を受け、煙が黒灰色に変わっている。さらに胸部へと次々に矢が襲い掛かる。ラティーナの速射はいつ見ても痛そうなんだよな。
結局、シルヴァさんの超電磁砲は2射目で討伐。次にラティーナ、クロスボウのミレイユさんと討伐が終わり。マスケット銃のエルフィーネさん担当の魔塊獣はA・Bチームがタコ殴りして、いつも通りの順番でエンド。相変わらず楽なお仕事でした!
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三浦半島の最先端、城ヶ島までの討伐が終わり、食事(?)休憩中。
支給された5mmくらいの大きさの『マナ結晶』を握って吸収すると、『マナ結晶』が消え、魔力が補充される。1個でだいたい1日分の魔力を補えるらしい。
実はこの作戦で、わたしはほとんど魔力を消費していないので、『マナ結晶』を使ったのは1度だけだ。残りの支給された『マナ結晶』は、こっそり貯め込んでいる。
後で売れるかもしれないからね!
その時、Cチームのメンバーと一緒に休んでいたレニーさんと目が合う。ちょっと気になることがあったので、聞いてみることにした。
「レニーさん、途中で普通の魔塊獣に遭遇しなかったんですけど、事前に討伐してたんですか?」
「レイド級魔塊獣って同種以外の魔塊獣と争うみたい。今回はBランク魔塊獣が、他の魔塊獣を全部倒してたみたいね。全体の数は減るけど、他の魔塊獣を倒した分だけ強くなるから、良し悪しね」
「そういうもんなんですね……それで、この後はどうするんですか?」
一旦ベースに戻ったら、ミアに連絡取りたいんだよな。ミアってやけに過保護だから、絶対心配してると思うんだよね……。
「一応、第1次作戦はこれで終わりのはずなんだけど……ココってデータリンクは確保しているけど、マナ通信機の範囲外なのよ。とりあえずY08ベースに戻って、次の指示を受け取るって感じかな」
『第1次』って、嫌だなぁ。何次まであるんだよ……。
「えーと、何次まである予定なんですか?」
「フフッ、第2次作戦までだから、心配しなくても大丈夫だと思うよ。第1次作戦が終了したら、臨時編成の『レイド級討伐隊』は解散する予定だから、多分、早めに解放してもらえるんじゃないかな。あ、多分だからね? 何があるか分からないし」
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「――というわけで、Cチームは引き続き『レイド級討伐隊』として神奈川西部方面へ派遣されることとなった。7日間の作戦期間が終わるまで、任務を全うしてほしい……」
『桜華乱舞』作戦4日目、午後、Y08ベース、第3ブリーフィングルーム――。
昼の休憩の時には「早めに解放してもらえるんじゃないかな」とか言ってたくせに、2時間後にはコレである。
A・Bチームも同じ扱いならまだしも、Cチームだけというのが気に入らない。
そう、A・Bチームは報酬を満額受け取って解散しているのだ。それだけに、居残りさせられたCチームのレニーさんへの視線は冷たく、レニーさんは居心地が悪そうだ。
まあ、上と下の両方から圧力を受けるのが中間管理職のお仕事なので、レニーさんには頑張ってもらおう!
ということで、わたしも『ジト目でレニーさんを見つめる会』のメンバーの1人となる。ジトーーーー。
「ええと、A・Bチームが1ユニットの負傷者も出さず任務を完遂できたのは、Cチームの精密射撃による火力援護があってこそだと、戦略作戦部はCチームの実力を高く評価しており……」
でも残業マギトとか出ないんでしょ?
Cチームだけ残業ってのおかしいよね?
同一労働同一賃金(同じ仕事なら同じ賃金が支払われる)を守るべきじゃない?
「「「「「……………………」」」」」
Cチーム全員の冷たい視線を受け、レニーさんが目を泳がせる。
「と、当初の任務内容は7日間拘束だったんだから、別にダマしたってわけじゃないし……」
「「「「「……………………」」」」」
それはそうだけど、じゃあA・Bチームも連れていけよな! って思うよね! だって人間だもの(人間じゃないけど)!
「だから多分って言ったでしょ。あたしだって解散させてあげたいんだけど、マジで早く討伐しないとヤバいらしいのよ。それで遠距離から高火力支援ができるCチームに手伝ってほしいってわけ」
「早く討伐しないとヤバいなら、A・Bチームも一緒に連れていけばいいと思います!」
ラティーナが学級会で先生に文句を言う小学生のような口調で言うので、思わず笑ってしまう。
みんなも同じように思ったのか、悪ノリしてニヤニヤしながら「そうだ、そうだ」と小学生みたいに騒いでいる。
Cチームのメンバーの、わたし以外の4人は面識はあるが話をしたことはないという関係で、今回の作戦で初めて話をしたらしい。
この数日間、寝食を共にして一緒に戦った仲なので急速に仲良くなり、今は最初と違い、一塊になって座っている。
「Cチームは遠距離からの火力支援だから安全だけど、A・Bチームは下手したら死んじゃうから……実力は悪くないんだけどね」
確かに、A・Bチームが危険な目に合いながら頑張ってたのに、Cチームはかなり楽してたから、しょうがないか……と、わたしは納得したんだが、他のメンバーはそうでもないみたい。
「「「「……………………」」」」
「分かった、分かった。追加のマギトが貰えるよう上に掛け合ってみるから! それでカンベンして!」
無言の圧力に屈したレニーさんが、両手を上げる。
さすがにこれ以上粘っても何もないと分かったのか、Cチームのメンバー達も渋々納得したようだ。
「あのレニーさん、すぐ戻ってきますから、一度現界に戻りたいんですけど、許可していただけませんか?」
現界のミアが心配なので、ブリーフィングが終わったタイミングでレニーさんに聞いてみる。
「ごめん、それはダメ。期間指定のある強制任務は、期間が終わるか任務完了するまで現界に戻ることが禁止されてるのよ。昔、戻ってこないヤツが居て厳格になったらしいんだよね」
うーん、本当に危険な任務なら、しばらく現界に逃げて任務が終了したころに戻る、とかすれば命の危機は避けられるか……まあ、やる奴はやるだろうな。
結局、ミアと連絡をとることはできず、次の出撃まで20分ほどブリーフィングルームで待機となった。
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「リリナって学校通い始めてまだ1週間経ってないって言ってなかった? もうそんなに親しい友達できたんだ?」
レニーさんが部屋を出ると、金髪を王冠編みにしたエルフィーネさんが話しかけてくる。面倒見が良くて、新人のわたしを気遣ってくれる。マスケット銃の人ね。
「ええ、まあ」
ミアとの関係を詳しい説明なし(現界の話は禁止されている)でするのは難しいので、適当に言葉を濁す。
「ほら、リリナってダメな妹みたいで可愛がられるタイプじゃん。おせっかいなお姉さんタイプの娘が世話を焼いてくれてるとみたね! どう? アタリ?」
ニヤニヤ笑っているのは銀髪ポニテのシルヴァさん。超電磁砲の人で、衣装も未来っぽくてカッコイイんだけど、ちょっと下世話。
そして、ミアのわたしへの扱いを考えると、大体当たってるのが何かムカつく!
「ダメな妹ってのは非道いです! どっちかっていうと、しっかり者なんですけど!」
「いやいや、リリナって自分ではしっかり者だと思ってるダメっ娘って感じだよねー! 結構ヌけてるトコあるし。ダメ可愛いタイプ?」
マジか!? わたしってそういう印象なの!?
ちょっと……いや、かなりショックなんですけど!
わたしに心無い言葉を浴びせたのは、赤茶のショートのミレイユさん。クロスボウの人ね。
「ミレイユさん、わたしのどこがヌけてるっていうんですか!」
「うーん、ズバリ言っちゃうと、気づかれてないと思って射撃終わった後ドヤ顔でみんなのこと見てたり、バレてないと思って支給された『マナ結晶』をコッソリ貯め込んでニヤニヤしてたりするところかな!」
ニッコニコでミレイユさんが断言する……。
「……………………」
バ、バレてた!?
メッチャ恥ずかしいんですけど!
「そ、そ、そんなことしてないですから!」
「あー、リリナ。1つ言っておくことがあるんだけど、支給された『マナ結晶』は刻印が打ってあるから売れないよ。自分で使うんならいいけど……。ごめんね、リリナが嬉しそうに『いくらになるかな』って言ってたから、言い出し辛くて……」
エルフィーネさんに聞かれてた!? やーめーてー!
「もう! ボクのリリナちゃんをイジめちゃダメ!」
ラティーナが庇ってくれる……んだけど、他のみんなの目が冷たい。ラティーナに。
「んー、前は面倒だから放っておいたけど、ダメ可愛いリリナのために、先輩としてお節介焼かせてもらうわ。ラティーナさ、この際だから言っちゃうけど、新人ちゃんに悪質なセクハラすんのはどうかと思うよ?」
そう言ったのは、相変わらずニヤニヤ顔のシルヴァさん。
言ってやって! 言ってやって! ダメ可愛くはないけど!
「セクハラなんかじゃないよ! ボクとリリナちゃんは、とーーっても仲良しなんだから! 一心同体だよね?」
何それ怖い!
「そう? でも、リリナとそういう関係って訳じゃないよね。私、そういうの鼻が利くんだ。それに……」
シルヴァさんのニヤニヤ顔が、さらに悪魔的なニヤニヤ顔になる。
「ラティーナのこと、色々聞いてるよ? 4股してたのバレて、転移装置ルームで修羅場ったでしょ? フフフフ、名前言っちゃおうかなぁ?」
「ちょっ!?」
シルヴァさんの言葉に、ラティーナの顔色が変わる……マジで4股してたんだ!?
『リレッタだけ3人とかズルい』とか言ってたくせに4股……いや、いや、4股はダメだろ! 3股も2股もダメだけど!
「リリナ、悪い魔法少女にダマされちゃダメだよー? 誰にでも『ボクなら、キミとずっと一緒にいるよ』とか言って4股だからね? ああ、今は全員にキレられてフリーだっけ?」
悪魔のようなニヤニヤ顔のシルヴァさんに、真っ赤から真っ青へと顔色が急変するラティーナ。
愉快そうに笑うミレイユさん、額に手を当ててため息をつくエルフィーネさん……。
乗るしかない、このビッグウェーブに!
「非道い! ラティーナちゃん、わたしのことを弄んだの!? ラティーナちゃんのこと信じてたのに! 信じてたのに!」
ウソです。まったく信じていません!
でも大事なことなので2回言っちゃう!
「ち、違っ……リリナちゃん、ボクは……」
「フフ、『クロスレイン』のナナ……」
「っ……!」
「あー、あたしも知ってる! 『アクアスパイア』のルイズ!」
シルヴァさんの言葉に、ミレイユさんがニッコニコで続ける。
「『ホライズン』のカイラ……」
「4人目が、『エクリプスノート』のメグ! あー、みんなラティーナに弄ばれて、かわいそー! リリナも危なかったね!」
ミレイユさん、凄っごく楽しそうだ……。
「ウソ……だよね? ラティーナちゃん……ねえ、ウソだと言ってよラティーナちゃん!」
わたしもノリノリで叫んでみる。
わたしの叫びに、ミレイユさんがお腹を抱えて笑い始める。
「ちょっ、な、何で知ってるの!? 誰も居なかったはずだよ!?」
「はぁ……ラティーナ。あなた、色々なパーティーで傭兵の任務やってたでしょ。自分が思ってるよりずっと有名なのよ」
エルフィーネさんが呆れたように話し始める。
「最近は、誰に声かけても本気で相手にされないでしょ? あなたが修羅場ってるところを覗き見してた……魔法少女がいて、今じゃY08ベース中に噂が広まってるわ。知らないのは新人くらい。だからって何も知らないリリナをダマそうとか、よくないよ?」
その時のエルフィーネさんの視線から、覗き見して噂を広めた魔法少女が誰だか分かった。
多分、今も悪そうな顔でニヤニヤしてるシルヴァさんだろう。
「そんなことになってたんだ……もうボク、別のベースに移動するしかないじゃん!」
いや、ベース移動して続けるんかい! そこは反省しろよ!
「そこは、女癖が悪いところを治しなよ! まあ、私、ラティーナのそういう性格嫌いじゃないけどさ?」
シルヴァさんがニヤニヤ笑いながら言う。
「アハハ! あたしも嫌いじゃないよ。4股とかマジで凄げぇって思うわ! 逆にそういう遊び人っぽいのが好きって魔法少女がいるかもしれないし、頑張りなよ! あたし応援するよ!」
ゲラゲラ笑いながら悪ノリするミレイユさん……。
「じゃあ、シルヴァちゃんとミレイユちゃんがボクの彼女になってよ!」
「「え゛っ!?」」
ラティーナの突然の告白(?)に、シルヴァさんとミレイユさんがヘンな声を出す。
「うん! キミ達可愛いし、2人がボクの彼女になってよ! ちょっと試すだけでもいいよ? ボク、結構自信あるんだ! あの4人だって、あの後コッソリ、ボクに会いに来たんだよ? たまたま4人同時だったから、2回目の修羅場が始まって結局別れちゃったけどさ」
「ちょっ……!?」
「え゛え゛ーーーっ!?」
「最初からこうやって了解をとっておけばよかったのに、コソコソしてたボクが悪かったんだね! そうだ! リリナちゃんと、エルフィーネちゃんもボクの彼女になってよ! 4人とも、絶対満足させてみせるからさ!」
「ヤバい、私、甘くみてた。ラティーナ、モノホンだわ……恐ろしい娘……」
「凄げぇ! ラティーナさん、マジパねぇ! さすがにあたしでも、コレはドン引きだわ!」
ラティーナは良い事思いついたってニコニコ顔、シルヴァさんはかなーり引き気味、ミレイユさんはゲラゲラ笑い続け、エルフィーネさんは額に手を当てて呆れ果てているというカオス状態が出撃まで続くのであった――。
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