メルカカ 後編
ピカーッ!
眩い閃光が辺りを照らす。
その光はどこか暖かく、そして懐かしい。
だけどこれは俺の記憶なのか?いや違う…記憶でもない、だとするとこれは一体?
『テロリストの無力化に失敗しました、データの再収集を試みます』
このロボットまた何かするつもりか!小賢しいッ!
ピピッ…--『Resonance完了』
--『ガジェットの接続を確認、エナシースギアを起動します』
?!?!
さっきからわけわかんねぇ!天の声?…なにがどうなってる!?
「私はサリア…もう逃げも隠れもしない」
口が…勝手に動いた?!
ていうか、サリア?誰?!俺は知らないぞ!
さっきからなんだ知らない記憶に知らない言動
『サリアを検索…該当項目無し、対象の構成素材自然物質40%…残り60%より粒子物質パナギアの反応有り』
???
突如発せられた聞き慣れない言葉。
【パナギア】
俺の知らない何かであることは確かだ。
『対象をR.Cと再定義、有効な攻撃を実行します』
ロボットの胸が再び蒼く光り輝き、拳握り締めその巨体にそぐわない速さで突撃してくる。
速い!
クソッ避けられないッ…!
「ゔぐぁ!」
ロボットの拳による一撃は無情にも俺の横腹に命中し、今まで経験したことない衝撃が身体中に響き渡り、衝撃で吹き飛ばされた俺はビルの壁へ打ち付けられた。
だけどなんでだ?身体が痛くない?
確かに横腹を殴られたはず…?!?!
「これは…どういう…」
パリパリパリ…辺りを見渡すと青いガラスのようなものが散らばっていた。
そしてこの謎の管はなんだ…
気になってビルの窓を見ると…
そこにいた「オレ」は「俺」じゃなかった。
謎の声「ようやく気づきましたか、既にあなたの存在はサリアという存在に再定義されています。」
「サリア?」
謎の声「はい、《サリア》それがこの存在の名です。」
「ちょっと待てそれじゃ俺はどうしたっていうんだ!?」
謎の声「現在のあなたの存在はサリアです他の何者でもありません。」
俺はもう死んだのか?だとすると転生したってことか?
謎の声「死亡したわけではありません、転生というわけでもありません。」
!?言葉にしてないことを…なぜ…!?
「お前は一体誰なんだ!!」
謎の声「…ワタシは」
【 7<#χn○澳 】
なんて言った…全然聞き取れなかった?
しかし不思議と理解は出来ている。
謎の声の主はこの世のモノではないということを。
そして触れてはいけない何かを感じ取った。
「あっはははなるほどなるほどーめんどうだからサリアって呼ぶよ…」
謎の声「ワタシは7<#χn○澳ですが呼び方は好きにしていただいて結構です」
なんとかはぐらすことができた。
聴き取れないなんて言えそうじゃない件なのは直感でそう感じてる、だけどいつまでこの知ったかが通用するかはわかんねぇな。
謎の声「フフッ楽しい方ですね、まずはあのロボットをどうにかしましょう」
『打撃による装甲の損傷を確認、損傷率0.2%』
『更なる有効打を演算』
「そうは…させない」
「人格共鳴…7style起動!」
気づくと俺の身体は勢いよく走り出し、目の前のロボットへ急接近していた。
「ウォーミングアップには最適だ!な!!」「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」
振り絞られた全身の力が右手を伝いロボットの顔面へ直撃する。
バリバリバリ!!ロボットの装甲が壊れ剥がれ落ちる
「ちっ!装甲を破壊するのがやっとか…それなら、いっちょ試してみますか!」
「Enhance!」
腰につけている謎の管が伸び両腕のガントレットの様な武装へ接続される。
--エナ充填100%、気中パナギア濃度50%
--予想エネルギー増幅率500%
「よし、これだけありゃ十分だ
うおおおおおらあああああああああ!!」
『有効打の演算に成功、《武装用パナギア全壊によるアーマーの減衰》以上』
どうやらこちらをボッコボコに潰す脳筋作戦らしい…演算と言った割には単純だなぁ
ロボットはこれでもかとミサイルや銃を乱射している
隙をついて一発お見舞いしてやるか…
耐えてくれよ俺の体ァ!!
今度は更にとてつもないスピードでロボットに接近し重い一撃を放つ!
バキィィィィィン!!!!
一瞬にしてロボットは崩れ落ち青い粒子となって消滅した。
「う…いてぇこりゃもう限界だ…」
--CAUTION!オーバーリミットを確認、演算停止完了、ネットワークから強制切断します。
直後、俺の意識はスッと元の自分《七切望》へと戻る。
あの機械人形は一体なんだったのか。
俺の姿がなぜ別人になっていたのか。
「フン!フン!オラアアア!!」
………。
今はもうさっきみたいな力はどうも使えそうにない。分かってはいたがついつい試してみたくなった自分が憎い。
「ってもうこんな時間?!」
手元の腕時計は午後5時を指していた。
「リンネの門限は厳しいんだよなぁ、あー今日も怒られる。」
あれだけ理解不能な出来事に巻き込まれても帰路には普段と変わらない日常が流れていた。
「ただいまぁ〜」
「あっ先輩!おかえりでーす」
デスクで勉強していたカンラが1番に声をかけてくれた。
「あれ、リンネは?」
部屋を見渡したが彼の姿は見当たらない。
どこか出かけたのか?
「リンネさんなら外出中ですよー他の皆さんも先に帰っちゃったので私だけ留守番です。」
おけーい!リンネいない!怒られない!神!
「そうだったのか、留守番ご苦労様。」
この子も相変わらずしっかりしてんなぁ
「ん?先輩何かよからぬことを考えてませかー?」
ギクっ?!なんだ…やけに鋭い奴め…
「いや?全然?むしろカンラがしっかり物だなぁて再認識してたー。」
「そーれーよーりー」
「こんな時間までどこで何してたんですかー?リンネさんがいないからって怒られないなんてそんな甘くないですよー?」
ヒェ…やはりコイツだけは侮れん…!!
---システムエラー---システムエラー---
-「む?消滅しただと??」
「そのようでございます!ログを検索したところその時刻から一切の記載もされていない模様!」
-「映像記録などは残っておらんのか?」
「映像ならこちらのオフィスビルの監視カメラにこのようなものが…」
-「これは…人?[ジーニアス]の一撃を受けてあれだけの損傷!?しかも再生しておる!」
「そしてこちらが[ジーニアス]消失の瞬間でございます。」
-「パナギア本体の消失…あるいは断裂に近いか、それを可能とするものは唯一無二の存在…。」
--「やつの脅威が迫る中焦るお気持ちは重々承知でありますが、ここは一旦お茶でもいかがです?」
-「ハツカ!戻っておったのか!おうおう会いたかったぞー!ぴょーーーーーん!」
--「わわっ!急に抱きつかれても困りますって」
超絶久々の更新です。最近コロナで色々ありますがこのお話で少しでも元気になってもらえたらなーと思っておりまーす!!!!




