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決別


シュリュッセルの奥の手とは小型爆薬である。


服を脱がされ一般的な服を着させられているがなぜ持っているのかと思ったがどうやら口の中に入れていたようだ。


「よし、設置完了あとは時間経過で爆発するよ。」


小型爆薬を壁に設置してきたシュリュッセルが言う。


「・・・なあ、テイラー。お前はステータスが発現してるか?正直言って発現してない場合俺たちの行動も変わってくるからな。」


(行動ね、)



相当冷静じゃないのか一人称が俺になっている。


にこりと笑いながら返した。


「もちろん発言しています。」


ステータスとはRPGのステータスボードを今のところイメージしてくれた方がいいだろう。


そして、嘘である。俺はステータスがまだ発言していない。シュリュッセルが少し方眉を動かしたのでもしかしたらシュリュッセルにはばれているかもしれないが何も言ってこないのでヨシだ。


「わかった。」


グルートは少し安心したように頷いた。


「さて、皆。そろそろ爆発するから立とうか。」


そういってシュリュッセルはその場に立ち上がる。


そろそろである。


ドゴーーーーーーォォン


爆音とともに壁が崩壊していく。といっても、相当大きい穴ではない。爆音の割に。


「皆、行くよ。」


シュリュッセルの掛け声とともに皆が駆け出す。外は林だ。山の中にあるようで斜面を駆け下がっている。


「さあ、ここからが俺の仕事かな。」


そういって、後ろを振り返る。そこには、無かったはずの扉があった。


「知らない顔だな。」


扉の中から出てきた全身黒ずくめのフードをかぶった人間に声をかける。


「・・・・・・・・」


無言である。取引先の社長さんとか相手にやっちゃだめだよ?初印象大事だよ?


まあ、相手が誰であろうと変わらない。


俺がやるべきことは、


「逃げるんだよぉ~~~~」


くるっと背を向けてシュリュッセルが穴をあけた方へ全力疾走する。


「!」


これにはさすがに予想外だったのか黒ずくめフード男の初動が遅れる。


さあ、どうする。黒フード男!


少し挑発するように後ろを見ると、そこには真っ黒い手が目の前に迫っていた。転げるようにその手をよける。


危ねぇ。もうちょっと反応が遅れてたら確実につかまっていた。


黒フード男を見上げる。相変わらずフードの中は真っ黒で表情おろか顔の輪郭さえ分からない。それよりも『教団』の仲間がこないというのが気にかかる。もしや、逃げたグルート達を追いかけに行ったのだろうか。


その時、床が崩れた。


「わわわわわっ」


自分は慌ててふちをつかんだので落ちなかったが黒フード男は転がっていった。

そして、その先にはグルート達が逃げた方向だった。


「チッ」


思わず舌打ちをする。

そして、助けに向かおうとするが、ふと心がささやいた。

助けに行かなくてもいいんじゃないか?他のやつらはみんな死ぬけど俺は多分助かる。

そう、悪魔のように心がささやく。


その時、林の奥から圧を感じた。まるで、化け物同士が戦っているかのような。


「いや、たぶん向こうは大丈夫。どっかの誰かが攻めてきてんのか?」


いや、今は考えている暇はない。向こうで何かが戦っているなら俺は反対方向に行く、それだけ。あの黒フード男が入ってきた扉はまだある。あそこから、出る道を探す。そこに『教団』のやつらがいたらそれはついてなかっただけ。仕方がない。


一か八か、とまではいかないがギャンブルだ。


足が震える。


「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫」


そして、扉を開いた。

シュリュッセルがもっていた爆薬は強力なもので、湿っていないと約三分で爆発する。

しかし、個体差のようなものがあり、二分で爆発したりすることもある。

◆▲◆

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