幕間リアン 弟
幕間はこの話で最後にし、また本編に戻ろうかなと思います。
ですが、かなりの頻度でまた出てくると思います。ぜひ、見てくださるとうれしいです。
まず言おう。うちの弟は天才だ。双子の兄として鼻が高い。
俺よりも剣が強いし、魔法にも秀でている。周りへの気配りができるし、頭もいいので周りから信頼されている。顔は言いどころじゃない。将来何億人の女性を泣かすか分からない。同性の俺でもしょっちゅうくらくら来ている。将来弟を襲わないか心配だ。
おっと、失敬失敬。自己紹介がまだだったな。
俺の名前は、リアン・シュヴェーアトってんだ!
失敬失敬なんて言葉の意味は分からないがテイラーが使ってたから難しい言葉であると思うし多分この用途であっている、、、、、と思う。
その日は雨が強くてしかも胸騒ぎがして不安だから我が弟、テイラーの部屋で話をしていたんだ。でも、剣を弟の部屋で振るのはもしも弟が傷ついてしまったら危ないので自分の部屋に帰って振ることにしたんだ。
でも、胸騒ぎが大きくなってメイドのミュロスに我儘をいってテイラーの部屋に戻ったらテイラーはいなくて書庫に言っているのだろうと思って向かおうとした。
だが、そこでミュロスがとあることに気が付いた。テイラーは護衛の騎士を連れていなかったのだ。
はぁ、お茶目なところもかわいいがさすがにダメだ。いつ賊に襲われるかわかったもんじゃない。
なので、巡回中の騎士を呼び止めて書庫へ続く道を歩いた。そこで見たのは俺に大きな衝撃を与えた。
なんと、テイラーが賊に襲われていたのだ!
ここで俺は気づいた。こうなったのは俺のミスだ。この道は巡回ルートに入っていた。そして、恐らく騎士たちの巡回の速度ならばもうとっくにテイラーに追い付いて護衛をしていただろう。それを、俺が呼びとめてしまったから今こうして襲われている。
ミュロスの絶叫が城に響き渡る。騎士たちの怒号が聞こえる。テイラーが、いなくなる。俺の最愛の弟が。俺の命が。俺のすべてが。消える。
最後に見たテイラーの瞳はひどく悲しそうだった。まるで俺に謝っているようで。それが、いとも容易く俺の心を締め上げた。
いつの間にか、涙を流していた。弟が攫われた。その現実が俺を苦しめる。こんな時、テイラーならどんな言葉をかけてくれただろうか。
あぁ、そうだ。あれは俺と二人で遊んでいるときのことだった。俺は、テイラーに花を上げようとした。でも、花が崩れてしまって美しくなくなってしまった。悲しんでる俺にテイラーは優しく言葉をかけてくれたんだ。
―兄上、花は枯れるんです。なぜだと思いますか?
―なんで?
―フフフ、また美しい花を咲かせるためですよ。兄上が送ろうとしてくれた花はもう今年は咲かないけれど、来年また咲きますよ次はもっと、美しく。そのために花は枯れるんです。また花を咲かせる、前を向くために。言っている意味が分からないかもしれないですけど。この花、明るい色ですよね。ポジティブな気分になれます。前を向いて、希望をもってポジティブに生きないと、こんな美しい花も美しく見えないですよ。来年、またプレゼントしてくれたら嬉しいです。その時は、喜びすぎて空を走っちゃうかもしれませんね。
―あはは、何だよそれ。わかった。来年はもっと美しい花を上げるよ、テイラー。
―はい、待っていますよ。兄上。
今でも、あの出来事は覚えている。
今年、花を上げる約束だったのにな。
少し、憂鬱な気分になった。それでも、一刻も早くテイラーを開放しないと。
我が最愛の弟を助けるために。
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