㉕
拙い文章を読んでいただきありがとうございます。
カリーナ様にデートだったと聞いたらもうアラン様には聞けなくなってしまった。
私とはデートなんて誕生日とかしかないのに。
第一王子の婚約者になったカリーナ様とデートだなんて…。
帰りの馬車で、
「昨日は楽しかったかい?ケーキいっぱい食べたのかい?」
「ケーキは持ち帰って食べました。美味しかったですよ…」
「今度は一緒に食べに行こう。最近新しいカフェが出来たと聞いたから一緒に行こう!」
「はい…」
「なんか元気ないけど、何かあったのかい?また何か言われたのかい?」
「いえ。何も言われていないですよ!」
「そうかい?何かあったら絶対言うんだよ!」
「はい…」
そうこう言っているうちに屋敷に到着した。
馬車を降りて屋敷に入ると、丁度お兄さまも帰宅したところだった。
「レオナおかえり。ちゃんと話を聞いたのかい?」
「カリーナ様と話をしました。デートだったらしいです…」
「第一王子と?アラン様はどうしていたの?」
「わかりません。デートとしか聞いていないので…」
「なんでちゃんと聞かなかったの!?2人は婚約者だとカリーナ嬢もわかっているのだからデートのわないだろ!」
「聞けるわけないじゃないですか!アラン様はきっとカリーナ様のことをまだ好きなんですよ?そんな2人が一緒にカフェに向かったことなんて聞けない…」
「アラン様はレオナの婚約者だ。婚約者なら聞いていいはずだぞ!」
「私は婚約者として愛されたいんです。でもアラン様の心はカリーナ様にある。それがわかるからせめて少しでもこちらに向いてくれる日を待っているのです…」
「アラン様の気持ちは聞いたのか?聞いてからどうしても無理なら考えればいいんじゃないか?」
「私はアラン様を手放してあげられないんです。だから今は待つしかないの…」
「レオナ……まずは話してみろ!」
「……」
話してしまったら私から離れていってしまうかもしれない。
もうアラン様の隣には居られなくなってしまう。
そう思うと話すことも出来なくなっていた。




