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第百二十六章:オリジナルアイテム

王都の秋の収穫祭が近づき店内は活気に満ちていた。

エヴァンとエリオットは特製メニューの試作を重ね、ミリアとセレスは飾りつけや宣伝ポスターの準備に励んでいる。


そんな中、ルシアスが店のカウンターに腰掛けながらふと呟いた。


「料理や飲み物だけじゃなく、この機会にカフェ・アルカディアの名をもっと広めようと思う。」


「つまり?」

エヴァンが興味を示す。


「うちのオリジナルアイテムを販売する。」

ルシアスは不敵な笑みを浮かべて続ける。

「実用的で長く使えるものを提供すればカフェ・アルカディアの名前はより広まる。」


「確かに……料理の屋台だけで終わるのはもったいないかもしれないな。」

エヴァンも納得する。


「じゃあ、何を売るの?」

ミリアが興味津々で尋ねる。


店主は静かに微笑むと一枚の紙を取り出した。

「実は俺も少し考えていたんだ。」


ルシアスが興味深そうに覗き込む。

「ほう、さすが店主だな。よし、その紙に書いてあるものから俺が魔道具として製作可能そうなものを考えてみる。」


——そして1時間ほどして具体的なオリジナルアイテムの内容が固まった。


1. ペアリング型通信魔道具

•2個セットの小型魔道具。

•最大1,000キロまで通信が可能。

•1日1回、1分間だけペアの魔道具と連絡が取れる。

•周囲の薄い魔素を自動的に吸収し、チャージするため燃料不要。

•商人が遠方の取引相手と交渉に使うだけでなく、離れて住む家族や恋人が連絡を取るためにも利用できる。


「これは……実用性が高いな。」

エヴァンが目を見開いた。


「商人だけじゃなく遠距離恋愛中の貴族や旅人にも需要がありそうね。冒険者にも緊急連絡用によさそう。」

セレスも興味を示す。


「これは……かなり売れそうだ。」

エヴァンは顎に手を当てて考え込んだ。


「カップル向けのデザインにすれば恋人や夫婦たちの間で人気が出るかも?」

ミリアが楽しそうに言う。


「いいな。特に記念日や贈り物としても最適だろう。」

ルシアスも頷いた。


「夜遊びしている夫に首輪をつけたくて購入する奥さんもいそうだね!」

楽しそうにエリオットは笑っていた。


2. 二日酔い回復ドリンク

•飲みすぎた翌朝に即効で効果を発揮するドリンク。

•特に酒豪が多い王都の騎士団や商人たちに大人気になりそう。


「これは……エヴァンが一番欲しがりそうなやつじゃん!」

ミリアが笑いながら言う。


「失礼だな……。まぁ、確かに売れるだろうがな。」

エヴァンは苦笑しながらも肯定する。


「王都には酒好きも多いし、祭りの日は特に飲みすぎる人が増えるからな。」

エリオットも興味を示した。


「これをなら翌日も仕事に響かず飲めると評判になるだろう。」

ルシアスは楽しげに笑った。


3. スキンケアローション

•魔力を含んだ天然水と肌に優しいハーブ配合で保湿&美容効果抜群。

•乾燥する季節でもこれ一本で瑞々しい素肌に。


「こういうのって高級店でしか買えないことが多いし、お手頃価格なら爆発的に売れるかも!」

ミリアは目を輝かせる。


「ふむ……これも確かに商機がありそうだな。」

エヴァンも興味深そうにしていた。


——こうして収穫祭のアイテムも決まった。


「いやぁ、なんか盛り上がってきたね!」

ミリアは楽しそうにシルヴァの頭を撫でながら笑う。


「お前は祭りが好きなんだな。」

レイヴンが呆れたように言う。


「だって、楽しいじゃん!」

ミリアは無邪気に笑う。


「……まあ、お前が楽しいならいい。」

レイヴンはふと呟いた。


「えっ?」

ミリアは驚いてレイヴンを見た。


「いや、なんでもない。」

レイヴンはそっぽを向く。


「何?気になる! 今なんて言ったの!?」

ミリアがぐいぐいと迫る。


「気にするな。」

レイヴンは苦笑しながら歩き出した。

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