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どこにでもよくあるただの異世界物語  作者: スノーホーク
3.人外の修行編
22/23

初めての再会と再来

超お久しぶりす。前回からなんと半年以上がたっていました。時間が経つの早すぎる!

リアルでまあ環境が変わってなかなか執筆が捗らなかったのですが、このままだとズルズルいきそうだったのでなんとか1話だけでもと書き上げました。大した量ではないけど…

まあ、そんなこんなで相変わらずストックはありませんが読んでいただける方は今年度もよろしくお願いします。

「ー久ーーーでーー師ー」

「?ーーー、ーーか!懐ーーーー!」

「あーーーー、ーー気ーーー」

「死ーーー思ーーーー、生ーーいーーー?」

「すーーーーー、時ーがーーーー、ー短ー」

「ーーー?」

「ーーーーーーーーーーーー」





「それじゃあ、頼みました」




「…ッあ!ハッ…ハッ…!」


不快感と倦怠感に苛まれ、深い眠りから覚醒へと至る。起きてみれば動悸や息が共に激しい、到底良い目覚めだとは言えなかった。


(確か…あの狼みたいな化け物に襲われて、それからどうなったんだっけ…)


意識を失う前の記憶が若干あやふやではあるもののあの化け物に襲われたという予想外の出来事だけは忘れていなかったようだ。


それにしても今もまた何か夢を見ているような感じだったのだが内容はやはり思い出せない。しかし、最後の言葉だけははっきりと聞こえ、誰かが誰かに何かを強い意志で託していたことだけは理解した。


(これはいったい…)


そして考えても分からないこともまたはっきりとしたようだった。


「あ!めがさめたみたいだよぉ!」

「やっぱりへんなかんじしない?こいつ」

「……」


流石に、もうこの世にはいなくて目が覚めたら天国かとも思ったが知らない天井を見るに、どうやら神様はまだ俺を生かしてくれているらしい。


(神と言ってもこの世界の神はあの女神なので素直に喜べない…)


「初対面の人に変な人とか言っちゃダメでしょ!本当のことでも」

「本当の事っていっちゃたら余計にダメでしょうが…」

「そうだよ、せっかくおケガがなおったのにきこえちゃったらかわいそうだよぉ〜」

「……」


それよりも先ほどから俺の周りがやけに騒がしい。この甲高い声と騒がしさ、言いたいことを無遠慮に撒き散らしていることを考えるに俺の周りを子供が囲んでいるようだ。


最初は子供だけに我慢してたが流石にもう限界だ。耳元でしっちゃっかめっちゃか騒いだり、はしゃいだりして俺の耳がこのままだともたない。


「……と言うかうるせぇぇぇえ!耳元で騒ぐな!」

「「「うわぁぁぁあああああーーーー!」」」」


俺が一喝した途端、脱兎のごとく子供たちは部屋から退散していった。


さて、ようやく落ち着いてものを考えられるようになったところで辺りを見回す。


おそらく、どこかの部屋の一角。木製のベッドの上に寝かされているようだった。ベットだけでなく部屋全体、さらに言えば建物そのものが全て木から加工されているのだろう。

王国ぐらいしか比較対象がないため明確ではないが魔結晶や金属のような材料が使われておらず木製の建物なのは文明とは離れた場所だからではないだろうかと推測する。


ハッとして自分の左腕を確認する。今までなぜ気づかなかったのか不思議なぐらいだが、先ほどから違和感を感じていなかったため全く気にしていなかった。信じられないが間違いなく左腕が再生していたのをこの目ではっきりと確認した。


幻覚だったと錯覚しそうになる。しかし、左腕からの出血と思われる乾いた血が服に飛び散っていたり、上腕から下がすっぽりとなくなって破れた服の損傷を鑑みるにおそらく何者かが魔法を行使して治療を行ってくれたのだろう。


(俺の腕が元々生えてくる仕様でなければだが…)


そんな冗談はさておき、起きあがろうとして上半身を持ち上げようとするが目眩がしてうまく起き上がれなかった。血を流しすぎたせいだろう。


するとそこに、ガチャりとドアノブが回り、扉から来訪者が現れる。その来訪者に目を向けると息を呑んで思わず体を起き上がらせる。

体は随分正直である。

それは来訪者がいや、彼女の容姿があまりに美しく目を奪われたからである。


その顔立ちはどのパーツをとっても精巧に作られた人形のように完璧な様は人間ではないようだった。いやまさしく人間ではないのであろう。うっすらとした腰あたりまで伸びた青髪の隙間から顔を覗かせる耳は鋭く尖っていた。体は出ているところは出ていて、腰のくびれもありモデルとか良く知らない俺でもはっきりと目じゃ無いといえる。紅鷹の知識通りならエルフと呼ばれる種族である。


直ぐに会うことはできないと思っていた人間以外の他種族、それもエルフと出会えるとはかなり運がいいのではないだろうか。怪我の功名と言えなくもない出来事にここは素直に感謝しておく。


「ああ、やはり目が覚めたのですか。子供たちが騒がしかったので案の定でしたね」


あまり、関心がないようなぶっきらぼうな呼びかけとも言えない確認の仕方。しかし、その透き通る凛とした声にはどのような内容でも思わず、恍惚としてしまいそうである。


「目が覚めたのならさっさと……どうして泣いているのですか?ああ、もしかして生きてることをようやく実感しましたか。それなりに重傷のようでしたからね」

「は?…あ、あれ、なんでだ?泣いてるのか?」


言われてから気づいたが、俺の目からは涙が溢れていた。彼女の言う通り死の淵から生還した安堵からくるものだろうか。いや、確かに大きい安堵感がある。だが、これはもっと暖かくて優しい他人を思いやるような…そう、これは心の底から救われた…


流石に泣いてるいる者にそっけない態度はバツが悪いと思ったのか先ほどよりも愛想が良くなった気がするが気のせいかもしれない。

なかなか涙が止まらず5分ほどしてようやく止まった。泣いてるところをずっと見られていたので超はずかしかったがエルフの彼女は特に何かをするわけでもなく黙って傍にいてくれたのは少しばかり救われたように感じた。機を見てエルフの彼女から口が開かれる。


「はぁー、あれだけ血を流してよく生きていたと思います。まあ、ヴェラに感謝することですね。それで?あなたはなぜここに?」

「ああ、すみません、話すと少し長くなるんですけど大丈夫ですか?」

「それなら俺もまぜてくんねぇか?」


いきなり話の途中に割り込んできたのは見た目がなんというか…変なおっさんだった。


猛々しく燃える劫火の様な髪と瞳、その姿にやけに浮いたような黒っぽい青に近い地味な着物の上から派手な羽織を肩かけていた。しかし、このおっさん歩き方からやばい。全く足音がしなかったので多分、クセになっているんだろう音を消して動くことに…


それは置いておいて、着物の隙間から覗かせる体つきはよく人間観察をしていた俺が一目でやばいやつとわかるくらいの実力者というか、そんなことしてなくてもただならぬ雰囲気を纏っていた。


それにしてもこのおっさんが入ってきてからやけに嫌な鼻につく獣臭。この匂いは…

そこから推測される予想を素直に尋ねることにする。


「もしかして、あなた、あの化け物みたいな狼の飼い主ですか?」

「は?いきなりなんのこと…化け物…狼?あ、フェーズか!いやぁ〜災難だったな。あいつ、お前のことを別のやつと勘違いしたみたいだ、それでいきなり襲いかかっちまったらしい。悪りぃな」


(勘違いで殺されてたまるかッ!誰と勘違いしてんだ!そもそも勘違いする奴はなんで襲いかかられるんだよ…)


殺されかけた俺としては全く腑に落ちない謝罪だが、怒るどころかここまでくるとむしろ呆れてしまった。結局は生きてるのだから()()いいだろう。


「はぁ〜、それで?ここはどこであんたは誰って説明があると思ってるんだけど?」


死にかけたのだ、これくらいの横柄さと怒気が含まれた物言いであっても文句はないだろう。


「ハハッ、やけに態度が大きくなったな、まあいいか。じゃあ、簡潔にお前の質問に答えるとしようか」


俺が少しばかり怒りを露わにするも特に気にすることなくおっさんは続ける。


「俺の名はソール、そしてここは隔絶の森。地上とはかけ離れた何人の脱出も許さぬ地下深くにある大森林だ」 


仰々しく手を広げ歓迎を示しつつ、フッと含みのある笑みをソールは浮かべた。




もう一話だけはなるべく早く出そうと思っています。一応今回の話から3章です。

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