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「春になる頃には」  作者: ともり。


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写真じゃわからない

## 第四話


### 写真じゃわからない


待ち合わせは土曜日。


駅前のカフェ。


春斗は三十分前に着いていた。


窓に映る自分を見る。


髪。


服。


靴。


口臭。


確認しても、

不安は消えない。


スマホを開く。


閉じる。


また時間を見る。


周りには、

普通に笑っているカップル。


春斗だけが、

場違いな気がした。


その時。


「……春斗さん?」


振り返る。


美咲がいた。


写真より少し大人っぽかった。


柔らかい雰囲気の人だった。


春斗は安心する。


同時に、

緊張した。


「はじめまして」


「はじめまして笑」


最初はぎこちなかった。


でも。


映画の話になると、

自然と会話が続いた。


「それわかります笑」


「その作品、気になってました」


気づけば、

普通に笑えていた。


春斗は少し安心する。


——ちゃんと話せてる。


カフェを出た後も、

少しだけ一緒に歩いた。


風はまだ冷たかった。


でも、

春斗の心は少し浮かれていた。


帰りの電車。


春斗はスマホを見ながら、

思わず笑ってしまう。


楽しかった。


また会えるかもしれない。


そう思っていた。


でも。


その日を境に、

美咲の返信速度が少し変わった。


少し遅い。


文章も短い。


前はあった絵文字も減っていた。


> 「今日はありがとう!」


そのメッセージに対して返ってきたのは、


> 「こちらこそありがとうございました!」


たったそれだけ。


春斗は、

気づかないふりをした。


でも。


人は、

“前と違う”

に気づいてしまう。


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