↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復讐に行ったら、超能力探偵に出会ってしまった話  作者: 小説書こう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
77/116

殺人能力

龍牙との試合開始ぃ

龍牙はまさに猪突猛進の構えで迫る。


「あのなぁ、正面からやり合うかよ?」


ヒューゴはおもむろに浴衣の懐からリボルバーを取り出し……



脳天を撃ち抜いた……


ドサッ…


脳天を撃ち抜かれた龍牙は頭から倒れた。


「ちょっ!!何やってんだよ、ヒューゴぉ!?」


真っ正面からやり合うつもりでいたメロルスはその光景に驚きヒューゴを糾弾する。


「お前なぁ、もっとこう……あるだろ!?アツいバトルってやつが!?」


「うっせえなあ、言ったろっ。俺は今日はもう癒ししか求めてないって」


「しかも、こんな人もいるようなところで撃ち殺すなよ!?」


「正当防衛。正当防衛」


その時だった。


「いってえなあー、久しぶりに死んだのか?これ?」


「「!?」」


もう声を上げるはずのない相手の声が聞こえ、二人は龍牙へと振り返る。


「なんだ……なんなんだお前」


ヒューゴはみじめな声を上げる。一方、龍牙はダラリと腕を垂らしながら起き上がり出す。


「ん?お前らか?思いっきりハジキ持ってるしな」


龍牙は意味不明なことを言いながら首をコキリ、と鳴らした。

脳天には、ついさっきまで風穴が開いていたはずの場所がある。


だが今は、傷跡すらない。


「な、なんなんだ?」


メロルスも素っ頓狂な声を上げる。


「……俺が格闘しようとしてたみたいなのに反則どころじゃねえな」


龍牙は頭を揺らすとと、胸を大きく膨らませた。ゴクン、と喉が異物感を訴えるように大きく上下する。


「おっと、何かが頭の中に残ったままだと、どうも気分が悪くていけねぇ」


次の瞬間。

カッ!!

凄まじい発射音とともに、龍牙の口から「銀色の塊」が弾丸以上の速度で射出された。


「うおっ!?」


ヒューゴが間一髪で首を捻る。

ヒュッと風を切り、熱を帯びた変形済みの弾丸がヒューゴの右頬をかすめた。鋭い痛みが走り、薄い線のような傷からツッと血が流れる。

弾丸はそのまま背後の太い柱を深々とぶち抜き、奥の壁にめり込んだ。


「……マジかよ。頭に喰らった弾丸を口から射出すんのかよ!?」


頬の血を親指で拭いながら、ヒューゴが絶望的な声を上げる。


「ゲップ代わりにしては、ちと刺激が強すぎたか?」


龍牙はニヤリと笑うと、口元を手の甲で雑に拭った。


「さて……これで体内の掃除も済んだ。本格的にいこうぜ……」


「クソっ、能力者(デッドリートライアル)かよ!」


ヒューゴが吐き捨てる。


「ご名答。そう俺は能力者だ。しかも、しかも、なんと、なんとぉ、お前等の知らない能力(デッドリー)が後一つあるんだぜ」


「はあ!?2本もデッドリートライアル使ってんのかよ!?」


ヒューゴがまたも惨めな声を上げた。

龍牙は嬉しそうに肩を揺らした。


「そうそう、その顔だよ。その『勘弁してくれ』って顔が見たかったんだ」


両腕を大きく広げる。


「一本目は見た通り、不死身だ」


自分のこめかみをトントンと叩く。


「傷を負えば再生する。たーだーし、タダじゃねぇ。再生するたびに、どうでもいい記憶から順番に消費してんだ」


「記憶を……消費?」


メロルスが眉をひそめる。


「そういうこった。直前のことや…昔食った給食の献立とか…小学校の先生の名前とか………そういうのから消えてく」


龍牙はケラケラ笑う。


「まあ、戦うのにゃ困らねぇ。俺の紫苑を守れんならな」


ヒューゴはため息を吐いた。


「うわぁ、やっぱり巌巌会関係かよ……そして、面倒くせぇ能力ランキング一位更新だわ」


「そーして二本目ぇ!」


龍牙の笑みがさらに深くなる。


「肉体操作」


そう呟いた途端、龍牙はヒューゴへ突進し、空手の正拳をヒューゴは繰り出した。だがそれをヒューゴは真正面から右腕の義手を左手で支え、受け止めた。


「へへ、体格はいいがNISIKIの新作義手には勝てないようだな?」


その瞬間だった。


ボコッ――


龍牙の右腕が異様に膨れ上がった。

筋肉が波打ち、皮膚の下を骨が蠢く。皮膚が裂け、血飛沫とともに白い骨が飛び出した。それは尺骨だった。

肘から先へ伸びた骨は一直線にヒューゴの頑強な義手を突いた。


ズガン!!


「うぉ!?」


あまりの衝撃にヒューゴは吹き飛ばされる。それをメロルスは反射で受け止める。


「あっぶねぇっ。俺が受け止めなかったら背骨粉砕だったぞ」


「……っつぅ」


義手から煙が立ち上る。


表面には二つのへこみが刻まれ、内部が悲鳴を上げるようにギギギ、と嫌な音を立てていた。


ヒューゴは義手を軽く振り、動作を確認する。


「まだ動くか……」


「おい、大丈夫か?」


メロルスが声を掛ける。


「あぁ、安いもんだ 腕の一本くらい…俺が無事でよかった」


そう言いふざけながらも、内心では冷や汗が止まらなかった。


(今ので義手ごと貫かれてたら、そのまま胸まで持ってかれてたな……)


龍牙は腕から突き出た巨大な尺骨を眺め、満足そうに笑う。


「へぇ~?今のを受け切るか。」


ブチッ、ズルズル……


飛び出していた骨が肉の中へと戻っていく。


「お前さぁ、人が癒やされようとしてる日に限って、なんでそんな気持ち悪い能力見せてくんの?」


「戦場に癒やしを求める方が悪いだろう!ハハハハ!」


そして、床板を踏み砕きながら再び突進する。

メロルスが正面へ飛び出した、その構えはアイアンリングで鍛えた低い構え。


龍牙の拳が振り下ろされるその一撃を紙一重でかわし、懐へ潜り込む。


「オラァッ!!」


義手の右ストレート。


ゴンッ!!


龍牙のみぞおちへ深々とめり込む。だが、


「軽いわ!!」


龍牙は笑い、そのまま胸を突き出す。

ブチィッ!!

肋骨が一斉に前方へ飛び出した。


「っ!」


メロルスは咄嗟に後方へ飛び退く。

一本、二本、三本。四本目が肩をかすめ、浴衣が裂け、鮮血が舞った。


「ぐっ!」


「メロルス!」


ヒューゴは即座に義手を構え、アンカーが射出される。


「面倒くせぇ!」


狙いは龍牙の胸。だが肋骨が盾のように閉じ、アンカーを弾いた。


「その程度か?」


「うるせぇ!」


ヒューゴはすぐさまリボルバーを構える


右膝、左肩、右目。立て続けの三発。


龍牙の膝が砕け、肩が吹き飛び、眼球が弾ける。

普通なら即戦闘不能。


しかし、


グジュッ……


肉が蠢く。

骨が伸びる。

眼球が再生する。

それはわずか数秒。


「はい、元通り」


龍牙はニヤリと笑った。


「マジでクソ能力だな!」


ヒューゴが頭を抱える。


「お前嫌いだわ!」


「でも記憶は減ってるんだろ!」


メロルスが叫んだ。龍牙の笑みが少しだけ止まる。


「……なるほど。」


ヒューゴはリボルバーのシリンダーを回す。


「なら、記憶がなくなるまで、お前を殺し続ける」







ヒューゴ容赦ないなあ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。