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NTR報復に行ったら、能力者探偵と出会った  作者: 小説書こう


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ラスト・パレード・プロトコル そのニ

小学校の時、給食の蓋が開けられない女の子がいて代わりに開けようとしたら、「あんた汚いんだから触らないでよ!」ってキレられたことがある。人前で鼻ほじるガキでもなかったのに。

観覧車の一つがゆっくり歪んだ。観覧車のゴンドラが、ぎしり、と嫌な音を立てる。

中にいるはずの二人の影――そのうち一つが、明らかに“人の動き”ではなかった。


「……見たか?」


ヒューゴが低く呟く。


「ああ。」


カイゼルはすでにコートの内側に手を入れピストルを出す。

次の瞬間、バキンッ!!

ゴンドラのガラスが内側から弾け飛び、中から黒光りする“それ”が落下する。



「……おいおい、冗談だろ」


ヒューゴが吐き捨てる。地面に着地した“それ”は、ゆっくりと顔を上げた。――調査対象の、不倫相手だった。だがその瞳には、感情がない。


「どけ、お前ら」


機械音混じりの声が、口から漏れ、逃げ遅れた人々を義体の腕部を剣状に変形させ、人々をどかすように惨殺し始めた


「来たな、“当たり”だ」


カイゼルが一歩前に出る。


「ヒューゴ、そいつは普通じゃない。下がれ」


「断る」


ヒューゴは即答し、懐からリボルバーを取り出した。


「俺の依頼人が関わってんだ。見届ける義務がある。正直メッッチャ帰りたいけどね」


「……ほんと面倒な男だな」


ネオンが、その全身を照らす。磨き上げられた黒光りする装甲義体。筋肉のように脈打つ人工繊維。背中を走る赤い冷却ライン。人間の面影は、もはや頭に残る“脳殻”だけ。メロルスが舌打ちする。

さらに――パンッ!!

乾いた銃声が鳴り地面に弾が着弾し煙が沸く

近くの建物の屋根の上、そこには、異形の銃を構えた冷徹そうな少年が立っていた。


「キミたち、邪魔するなよ」


乾いた声。次の瞬間、カイゼルは咄嗟に振り向き、ピストルを抜いて応戦する。


 パンッ! パンッ!


 互いの銃声が遊園地に響き渡った。


 一方その頃。


ヒューゴとメロルスは、黒光りする義体の男へ接近していた。リボルバーを撃ちながら距離を詰める。

しかし、カン! カン! カン! 弾丸は装甲に弾かれるだけだった。


「硬すぎんだろコイツ!」


ヒューゴが悪態をつく。義体の男はゆっくり二人へ顔を向けた。


 そして腕部装甲が展開する。


 中から現れたのは銃口。


「ッ、伏せろ!!」


 ドドドドドドドドッ!!


仕込みマシンガンが火を吹き、弾幕が遊園地の通路を薙ぎ払い、逃げ遅れた人々の悲鳴が上がる。二人は屋台やベンチへ身を隠しながら、なんとか前進する。だが被害者は増えるばかりだった。義体の男は死体を踏み荒らしながら、ネオンの光る遊園地の出口へ向かって歩き続ける。


「逃がすかよ!!」


ヒューゴが飛び込み、同時にメロルスも踏み込んだ。

蹴りと拳が義体男の背中へ叩き込まれる。

だが、まるで鉄壁だったほとんど効いていない。

義体男はゆっくり振り返り、その腕が再び変形した。


 ガギギギギ――!!


右腕が巨大な刀身へ変わり、ヒューゴへ向け、一気に振り下ろされた。


「ッ!!」


ヒューゴは紙一重で回避する 紳士服が裂け、布切れが宙を舞った。斬撃は地面へ深々と食い込む。

その瞬間、ヒューゴが片足で刀身を踏み固定。さらにもう一方の足で、横から刀身に強烈な蹴りを叩き込む。


 バキィン!!


刀身が根本から折れ飛んだ。流石の義体男も僅かによろける。だが次の瞬間には再び腕部装甲が展開した。


「まだ撃てんのかよ!?」


 ドドドドドドッ!!


至近距離からのマシンガンの掃射、二人は即座に反応し、近くのアイスボックスの陰へ転がり込む。大量のアイスが弾け飛び、辺りへ散乱した。


「うわっ、俺のアイス!!」


「そこ気にしてる場合か!?」


 一方。


カイゼルは遊園地施設内で、異形銃の少年と撃ち合っていた。乾いた銃声が、陽気な遊園地のBGMに混ざり響く。少年はガンスピンをしながら、走り寄って来る。そして次の瞬間、回転していた銃が変形した。


 ガギィッ!!


銃身が刃へ変わる。そのままカイゼルへ斬りかかった。


「ッ!」


カイゼルは咄嗟にピストルで受け止める。火花が散る。そのまま力任せに押し返した。


「誰なんだ、君たちは!?」


少年は薄く笑った。


「今から僕がキミを殺すのに、知る必要ある?」


二人は静かに睨み合う。周囲では、場違いなほど陽気な音楽が流れ続けていた。

メリーゴーランド、電子アナウンス、子供向けのテーマソング。その全てが、逆に不気味だった。少年は再び武器をくるりと回し、刀身が銃へ戻る。 そして即座に発砲。


 パンッ!!


 パンッ!!


 鋭い二連射。

カイゼルは身体を捻って回避する。だが一発が頬を掠め、血が飛ぶ。


「チッ……!」


乾いた銃声が、建物内へ何度も反響していた。


二人は静かに睨み合い、遊園地の陽気な音楽が不気味に鳴り響く。少年はまたもくるりと武器をガンスピンしカイゼルに射撃する。一発、二発、カイゼルの頬をを掠めるが何とか躱して行く。乾いた銃声が遊園地の建物内に反響する。少年は笑っていた。まるでゲームでもしているかのように。


「避けるんだ。すごいね、SHLDって」


「ッ……!」


カイゼルは柱へ滑り込み、息を整える。


(速い)

 

しかも弾道が読めない。

さらに武器自体に補正AIが積まれているのか、軌道が僅かに曲がる。厄介極まりなかった。

少年の足音が近づいてくるコツ、コツ、と陽気な電子音楽に混ざって響く。


「隠れてないでさぁ」


くるり。

また銃が回る。


「出てきなよ」


次の瞬間、少年が柱を斬り裂く。銃身から展開した刃が金属を紙みたいに裂いた。


「ッ!」


カイゼルは横へ転がる。だが少年は既に目の前。

刃へ変形し振り下ろす、カイゼルは咄嗟にかわす


「はは、いいね」


少年が笑う。


「普通の警官なら死んでたよ」


「君みたいな危険人物を相手にしてるんでね……!」


カイゼルは蹴りを放つ。少年は軽く跳んで回避。

着地と同時に三発発砲。カイゼルは身体を捻り二発を避ける。だが最後の一発が肩を貫いた。


「ぐっ……!」


血が飛ぶ。少年はゆっくり銃を向けた。


「終わり?」


カイゼルは肩を押さえながら笑う。


「……いや、まだだ」


「?」


その瞬間。カイゼルが懐から小型端末を地面へ叩きつける。

 バチィッ!!

強烈な電磁ノイズが周囲へ炸裂した。


「ッぁ……!?」


少年の武器が火花を散り、ガンスピンが止まる。


「EMP……!?」


「最新式の武器ほど、こういうのに弱い」


カイゼルは一気に踏み込む。少年が後退する。

だが遅かった、カイゼルの拳が腹へ突き刺さる。


「がッ……!」


さらにジャブ、ストレート、フック、アッパーのループで少年の体が浮かび上がる。

最後に壁へ叩きつけ壁に亀裂が走る。少年の武器が床へ転がる

 

カイゼルは銃口を額へ向ける。


「終わりだ」


少年は血を吐きながら笑った。


「……やっぱり、強いね」


「名前を聞こう」


「今さら?」


「答えろ」


少しの沈黙。少年は天井のネオンを見上げ、小さく呟く。


「……レオ」


「レオ。君たちは何者だ」


レオは笑う。だがその笑みは、どこか寂しそうだった。


「捨てられた側だよ」


と悲しそうに言った



レオをレギュラーにしてほしい人!(はーい)

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