第23話 診断の結果
な、何があったの……?」 冬月さんの切実な問いに、優は痛みを堪えながら、事の経緯をかいつまんで話した。 倉庫に閉じ込められたこと、誰も来なくて窓から飛び降りるしかなかったこと。
「ざっくり話すと、こんな感じかな……」 「そんなことが……。」
冬月さんは、自分のことのように顔を歪め、言葉を失っていた。同じ「足の怪我」で保健室にいる身として、優の痛みが人ごととは思えないようだった。
そこへ、保健の先生と話し終えた担任の先生が戻ってきた。
「水瀬、とりあえず先生が近くの病院まで連れていくから。すぐに出発するぞ」 「すみません、ありがとうございます……」
優が弱々しく答えると、先生は隣のベッドの冬月さんにも視線を向けた。
「冬月、お前の足はどうだ? まだ痛むようなら一緒に連れて行くが」
冬月さんは、自分の足をそっとさすりながら、静かに首を振った。
「……私は、大丈夫です。それよりも、水瀬くんをお願いします」
彼女の心配そうな瞳を背に受けながら、優は先生の肩を借りて駐車場にある車へと向かった。 揺れる車内で、右足の疼きはさらに増していく。
最寄りの整形外科に到着し、レントゲンや詳しい検査が始まった。 冷たい診察室の空気の中、医師が画像を見ながら淡々と告げた。
「……全治、三週間から四週間というところだね。骨がくっつくまで、しばらくは松葉杖の生活になるよ。とにかく安静にしていること」
「三、四週間……」 優はその数字を頭の中で繰り返した。 一ヶ月近い不自由な生活。階段の上り下りや登下校、これからの学校生活がどうなってしまうのかという不安で、優は思わず重い溜息をついた。




