表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/20

12「魔女狩りと吸血鬼」

12「魔女狩まじょがりと吸血鬼きゅうけつき


アンジェリカがもたらした「知恵の実」の持つ知恵は・・・

善意ぜんい寄付きふされた場所で、悪意あくいしもべになった。


本来、出家しゅっけしたはずやからに・・・

色恋沙汰いろこいざたや、異性及び同性との性交渉せいこうしょうがあっては駄目だめなのだが

「知恵に実」があたえた悪知恵わるぢえで、そのたがゆる


元々・・・立場上、えらい人間の中に

下の者に強要きょうようしても自分は守らない者が存在していたのだが

異端審問いたんしんもんで・・・殺す事に

魔女狩りで・・・しいたげる喜びをおぼえた者達は

目の前にえられた誘惑ゆうわくから逃げられるすべを忘れていく


その結果・・・

箍が外れてしまった「司祭・神父・修道士」に見染みそめられた

「女性」の道は閉ざされて行く事になった。


教会の関係者に求められた女性が、その身をささげれば・・・

一生いっしょう、結婚ができなくなるだけではなく

きて捨てられるまで、幽閉ゆうへいされるか・・・ごろされる


その女性から生まれた子供は

その聖職者の筈の父親が「おいめい」と呼び・・・

後ろ暗い人生を送らせられる


なにせ・・・司教・司祭・神父・修道士は聖職者なので

子供ができる様な不浄ふじょうな事とは、無縁むえんの存在である筈だから

その子供が、存在する筈は絶対に無いのである。


そして・・・

家族が差し出すのをこばんだり、女性が拒めば・・・

その女性が凌辱りじょくされた後で「その行為こういあと」を

「悪魔との契約けいやくあかし」とし魔女裁判に掛けられる


はだかにされ、牢獄ろうごくつながれ「魔女である」と自白じはくすれば・・・

自分は非公式ひこうしきひど拷問ごうもんをコレ以上、聖職者から受けずにんで

普通に魔女として「火あぶり」にされて生涯しょうがいえられる

ただし、親兄弟、全ての自分の家族が逃げる間もなく

残虐ざんきゃくに・・・見せしめに殺されてしまう


自白しなければ、酷い拷問に掛けられた上で・・・

最後には、大きなかごの中に入れられて

後ろ手にしばられた状態じょうたいで、水の中にしずめて審判しんぱんされる


浮き上がってきたら有罪・・・

家族に迷惑ねいわくが掛かり、自分も結局けっきょくは魔女として処刑しょけいされる


浮き上がらなければ・・・

自分は溺死できししてしまっても、家族は助かる


「自分で決める事ができる、慈悲深じひぶかい審判だ」と

本当にくさりきった暗黙あんもく了解りょうかい

アンジェリカがまもりたかった地域の人間達をむしばんでいた。


このころ、見せしめ効果こうかねらった公開処刑こうかいしょけいをもっと見せつけるため

市民の娯楽ごらくにまで高めた形の公開処刑こうかいしょけいが行われた


ある者は・・・両腕をしばられ馬車の後ろにつながれ街中を走らされ

ころべば、そのまま街中をき回され引きられ続け・・・

命を落とし、道にけずられバラバラになった体は放置ほうちされた


ある者は・・・さかさにるされ

市民参加形式しみんさんかけいしきの処刑になって命を落とし、そのまま放置された


アンジェリカは・・・

処刑をめさせる為に、酷い状況じょうきょう改善かいぜんする為に

人混ひとごみの上を舞い人間達に向かって言葉を落として回った。


最期さいごの審判で死んだ娘を見ては・・・

『あの娘は無実だ、不道徳ふどうとくに殺された者は復活し...になるよ』

と、アンジェリカは見物人達に向かってささやいた


十字架じゅうじか打付うちつけ焼き捨てられた死体を見れば・・・

『ちゃんと埋葬まいそうしないと復活して...になって仕返しにくるよ』

と、囁く


車裂くるまさきのけいの後には・・・

バラバラにされた者の幽霊ゆうれい情報を囁いて

逆さ吊り刑の場所の近くでは・・・

逆さ吊りにされた人の顔を持つ「吸血蝙蝠きゅうけつこうもりの話」を囁き続ける


「聖職者」に見染められた女性が自殺すると

『自殺に追い込まれた娘は、みんなうらんでいるでしょうね

きっと...になって復讐ふくしゅうしに帰って来るわ』とも囁いた。


そんなアンジェリカの活動は、一部の天使に支持され

先に似た事をやっていた天使達の支持も受け巧妙こうみょうになっていく


無実の罪で同じ人間をさばいた人間達が裁いた罪を自覚じかく

処刑した者達にゆるししをうまでにおびえさせる為


『恨みを持って死ん者は「吸血鬼」になる』

と、言う言葉を囁くようになり・・・

人々の心にその恐怖きょうふを植え付ける事に成功した。


昔から存在した「吸血鬼」の伝説に加えられた幻想げんそうが・・・

魔女狩りで殺し過ぎた結果、生まれた人間達の狂気きょうき

更なる混乱を齎す


人々は怯え、眉唾物まゆつばもの迷信めいしん民間療法みんかんりょうほうよういて・・・

死んだ人間が復活した程度ていどで、生まれてくる筈の無い

「吸血鬼」に対抗しようと知恵をしぼる様になっていく


人間達は墓守はかもりを置き、埋葬まいそうしてから一定期間

まわりで火をき続ける様になる


はかの上にニンニクを置き、墓の周囲しゅういきびき、いばらかこ

死者が復活しない様にいのる様にもなったが・・・

それでも、処刑はらない


アンジェリカとその仲間達は

「同じ人間を処刑するのを止めるほどの恐怖」には

りなかったのだと思い、活動を活発化させるが・・・

天使達の活動もむなしく

人間達には「吸血鬼」に対する恐怖心だけしか残らなかった。


人間達は恐怖のあまり・・・

死者が復活できない様に遺体をさわ損壊そんかいするようになっていく


何度なんども、葬儀そうぎをやり直す者

繰返くりかえし、遺体いたいを聖水やワインで洗う者

教会のエクソシストを呼び寄せて、儀式ぎしきをしてもらう者

事あるごとに、死体に向かって・・・

じゅうを使い、銀の弾丸だんがん呪文じゅもんきざんだ弾丸で死体をつらぬく者

遺体の心臓に、木のくいを打ち付ける者

首を切断して、死体の足の間に置く者

復活しても歩けない様に、足を折り胸の上へと持って行く者

時には・・・

うらまれてそうな死んだ相手の心臓を抜き出し、はいにして

病気になった者に飲ませる者さえ出てきた。


この頃、車裂きの刑から絞首刑こうしゅけいになり斬首刑ざんしゅけいになり・・・


斬首で観客の中に飛ばされた首や観客に投げつけられた首を

怖くてサッカーボールの様にってさわとうの事をしてた事から

「サッカー」が生まれたらしい・・・

と、言うのは言わない「御約束」と・・・言う事で


天使に植え付けられた死者の復活への恐怖感から

処刑方法はじょ々に、苦痛くつうともなわないモノが求められていく


ギロチン「断頭だんとう台・断首だんしゅ台」が発明され

苦痛が少なくなる様に進化していったのは・・・

天使が持ち出した「吸血鬼」と言う「恐怖の恩恵おんけい」かもしれない。


空の上、天に近い場所でモルスは・・・

天使達のやっている事を最初から、ずぅ~っと見守っていた

人間の為に必死で頑張がんばっているアンジェリカを

彼はだまって見詰みつめる事しかできなかった。

これよりもっと昔の設定なら、吸血鬼では無くて

断首が盛んだったから「デュラハン」設定にしてたなぁ・・


それにしても、アイルランドの首の無い妖精・・・

いつの時代から、「鉄の鎧」着込んだ「騎士」設定になったのだろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ