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街角異変調査屋 ー2号店ー  作者: 竹の花
第二部《不尽の魔王編》.「1章」
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報告書.4 

やる気が出ないって時…、あるよねぇ〜!(共感待ち)

「おい、神崎!どうした?急に後ろ向いて。何かいたか?」


「ん、あぁ、ふと同じ事務所の仲間の事が気になってね。特に何でもないよ。」


一瞬、少し嫌な予感がした気がした。まぁ、きっと夜だから、虫の羽音とか何かを変に受け取っただけだろう。

神崎は、千葉の中でも特に田舎の地域に来ていた。広がるのは畑や田で、家はまばらにしかない。

ただ、近年まれにしかないのどかな地域というのもあり、またあまりにも周辺を形作る景色がきれいなこともあり、

そして、ある特徴のある地域であり。

それらが注目され、最近は観光名所になっているところだ。

また、最近は付近のいくつかの市や町が協力してこの観光事業に取り組み始めたらしい。


「依頼によると、例の異変は19時〜20時くらいに強く出てるんだっけか。」


今回の異変は、この地域に甘ったるい匂いがする、というもの。


「今も何かうっすら甘い匂いはしてるかも?」


「そうか?…まあいいか、今は5時くらい、夕方過ぎだ。まだ時間あるな。」


「そうだね。コンビニとかで聞き込みでもしようか。」


神崎と共にいる40ほどの男性は、異変調査屋千葉支部に所属している(異変調査屋支部についてはまたいつか紹介しよう)、木村勇治だ。

長年筋トレを続けているマッチョで、意外と頭も切れ、そして変なところのこだわりが強い。

年齢差はあるものの2人は仲が良く、たまに遊びに行ったりしている。


「へくちっ!」


「なんだい、こんな時期に風邪でもかかったのか?」


「へっ、どうだかなぁ。」


さて、今回の異変はなかなか情報がないので、聞き込みが重要な異変になっている。基本的に、異変というのはいくつか特徴が場に現れるものなのだ(いや、正確には、被害が多岐に回るというべきか)。それに伴い、もちろん異変に関するさまざまな情報が入る。

しかし、今回の情報はただ一つ、「甘い匂い」である。

こういうのは極端に易い異変か、極端に面倒くさい異変かの2択だ。


「聞き込みか、コンビニとかだと若い連中が多いだろうな。お前の得意分野はそっちだ。」


「君は、ちょっと若いと言うには爺臭いもんね。若い人に聞いても話が弾まなさそう。」


「うるせえな。わかってるよ、俺はじじばばの家に上がり込んで、話を聞くことになるんだろ。」


木村は地元があまりにも辺境で、周りに年配の人しかいなかったらしい。だから、年上との接し方は木村のほうがわきまえているのだ。


「じゃ、そうだな。おい、地図出せ。」


「はいよ。」


「今回は範囲が広大だ、来る時間をミスったな。

…よし、今日はこの駅周辺にするか。18時30に戻ってこよう。」


「わかった。」


ーーーーー


神崎がいろいろ聞いた結果、わかったのは、「最近匂いがきつくなっていること(時期の影響関係なく、だ。)」、

「この地域ではずっと昔から匂いがあったこと。」

あまりいい情報が入ってきたわけではない。


「そのくらいかな。あんまり収穫はなかった。」


「そうか。こっちも同じだよ。」


「あ、そうだ。これも忘れてたよ。」


「ん?」


コンビニで買った、あるお茶を取り出す。

ある人から教えてもらったのだ。


「なんだ?これ。桃色のお茶?」


「そう。どうやら最近、観光客向けにと開発されたものらしい。これが、この地域で嗅げる匂いを再現した香料が入っているんだって。」


「へぇ〜…」


桃色のお茶はなかなか珍しい。いままでに飲んだ記憶がない。まぁ、自分がいままで飲んだお茶の種類なんて数えるほどしかないけど。


「飲んでみる?」


「いや、いい。変なもの入ってそうだしな。」


木村はどうでもいいというふうで、やんわり拒絶した。


「結構美味しかったよ?」


「お前、飲んだのかよ…。」


どうでもいいと言うふうで、といったのは、木村が水に対して内心どうでもいいとは思っていないからだ。木村は大の水嫌いという、変なやつなのである。


「それで、君も収穫があんまりないって、どういうことだい?人の話ちゃんと聞いてなかった?」


「なわけねぇだろ。あのだな、この町のじじばば共はな、匂いについて聞いても『儂らは町長の意思に従っただけ』としか言わねえんだよ。」


「ふーん。」


むむ、だとしたら、どうして若い人たちは普通に答えてくれたのだろうか?そんな事を言ってきた人は一人もいなかった。


「何だか、変な話になってきたね。」


「そうだな。こうなったら、町長とやらに直接話を聞いたほうが良さそうだな。」


「仕方ない。今夜は一回引こうか。今から話を聞きに行くにはちょっと遅いからね。」


「明日は他の市にも行けたらいいんだけどな。」


ということで、おとなしくホテルを探し、明日に備えることにした。


「お、そろそろ時間か。」


「さて、どんな感じなのか…、」


窓を開けると、その瞬間に強烈な匂いが漂ってきた。


「うっ!」


「こりゃ、かなり酷い匂いだ。ここまでくると流石に臭い。鼻が曲がりそうだ。」


「まさかここで深刻だとはね。」


異変解決を早急にしなければと決意した。

…この日から暫く、甘いものが食べれなくなったのは、また別のお話である。

お久しぶりです。


何かドタバタしてて全然上げられてませんでしたね。


今回は元々「報告書.4」でまとめる予定でしたが、

長くなりそうなので、直前で変更しました。


木村勇治(きむらゆうじ)

男性。30歳中間ぐらい。

親が医者であり、自身も医者志望だったが、

家族のあいだで色々あり、異変調査屋に入った。

好きな食べ物は苺のタルト。嫌いな食べ物は水。

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