27話 主婦の1日
どうもみなさんこんにちわぁ〜♪
スーパーあかつきのお惣菜で、パートをしています【佐藤 明日香】と申しますぅ〜
なんでも今日は私が主役らしいんですけどぉ……
なんてネタがないのにどうしましょ! なんだか恥ずかしいわぁ(照)
それでは始まるみたいです〜 お気楽にお読みくださいねぇ♪
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「あなたぁ〜、朝食できましたよ。早く食べてくださいな」
「あと5分…………」
「やだわぁ、全然起きてこないじゃない……本当にもう」
「お母さん、ほっときなよ。毎朝大変でしょ?」
「うん、ありがとうねぇ。でもお父さんも毎晩遅くまで頑張ってくれているからねぇ」
「優しいなぁ、お母さんは」
「あら、そういう亜美ちゃんだって優しいじゃなぁい」
「ま……お母さんの子だからねぇ。お父さんに似なくて良かったよ」
「朝から嬉しいこと言ってくれるのねぇ! でもお父さんが聞いたら泣くわよぉ」
「いいのいいの! あっ!もうこんな時間だから私行くね!」
「はい、忘れ物ない?」
「うん、大丈夫! いってきまぁす!」
「いってらっしゃい! 気をつけてねぇ! …………さてと」
仲睦まじい親子の会話で幕を開ける明日香さんの朝。
しかし、明日香さんの裏の顔を娘は知らなかった…………
「い〜つ〜ま〜でぇ〜!! いつまで寝てるつもりかしら?」
「はいっ!!」
「あなたね! 毎朝毎朝! 私に怒られないと起きれないのかしら!?」
「いえっ! そんなことはございませんっ!」
「ならいい加減、自分で起きてくれる?」
「はいっ!」
「もうその『はいっ!』も何千回目かしらねぇ……亜美の方がよっぽど大人だわ」
「……面目ない」
「さ! ちゃっちゃと朝ごはん食べてちょうだい! 私も仕事行かなくちゃいけないのよっ!」
「はいっ!」
亜美は知らない……
自分が学校へ行った後に、毎朝起こっている親の情事……父親の情けない姿を……
「明日香さんおはようございます」
「おはよう優ちゃん。今日は何したらいい?」
「いつも通りでお願いします。はい、お弁当の製造表」
「了解ってあら、この海苔弁当ってリニューアル前のじゃない?」
「そうなんですよ。新しいのいまいち反応が鈍くって……今日はそれで試してみたいんです」
「うふふ、ちゃんとお客さんの反応を見ているのはさすがね優ちゃん」
「いやいや、これも仕事ですよ」
「うふふふ。そんな謙遜しなくたっていいじゃなぁい。 それで容器はどうするの?」
「前の容器はもうないんで、この容器でお願いします!」
「了解、1食作ったら見せるわぁ」
「助かります!お願いします」
シーズン1を読まれていない方に説明しよう!
米田 優は、惣菜部のチーフである!
明日香さんは超ベテランで、優も教えてもらった人であるからして、頭が上がらないのだ。
ちなみに明日香さんは今年で45歳、このスーパーで働き始めて25年目だ!
ついでに優は24歳である…………
シュッ…………ビイィィィンッ…………
「女性の年齢を軽々しく言う殿方は最低ですわぁ! ねぇ優ちゃん」
「本当です。この作者はデリカシーがないっ! でも……包丁投げたらダメです明日香さん……」
「あら、ごめんなさぁい……つい若い頃の職場を思い出しちゃってぇ……」
「どんな職場だったんですか……」
「よく男子社員が殴り合いの喧嘩とかしてたわよぉ。お玉もよく宙を飛んでたわぁ。ねぇ川口さん」
「あぁ、そうだねぇ……」
「今は絶対ダメですからねっ!!」
「わかってるわよぉ♪ うふふ…他の子たちには包丁飛んだことは内緒にしておいてねぇ」
「……もちろんです」
説明しよう!
川口さんとは、これまたベテランの早朝パートのおじさんである!
自営業の合間に、スーパーあかつきで働いているのである!
ちなみに勤続27年である!
「おはようございます」
「噂をすれば若手が来たわぁ」
「なんですか? なんの話ですか?」
「何もないぞ文。それより千秋はどうした?」
「あいつ、そこまで来てまた帽子忘れたって、ロッカーに戻りました」
「またか……まぁいいや。文はコンベクションの方頼む。千秋が来たらお弁当ヘルプって言っといて」
「了解です」
「文ちゃぁん、鮭の塩焼きを先に仕上げて欲しいなぁ」
「はい、わかりました。今日はのり弁違うんですね?」
「うん、前のに戻してみるんだってぇ」
「そうなんですか? せっかくリニューアルしたのに」
「うふふ、文ちゃんも、お客さんの反応を見ないとダメよぉ」
「反応?」
「そうよぉ。作る側がどれだけいいと思っても、買ってくれなきゃ意味ないからねぇ」
「……確かに」
「その辺はやっぱり優ちゃん、入社1年目でチーフに抜擢されただけあるわぁ」
「すごい! 優さんってやっぱり仕事できるんですねぇ!」
「うふふふ。優ちゃんは『前のチーフが辞めて、自分しか惣菜の社員がいなかっただけ』って言ってるけど、先代の社長はちゃんと選んで優ちゃんにしたからねぇ」
「……明日香さん、詳しいですね」
「ここで長いことお世話になってるからねぇ♪ ねぇ、川口さん」
「あぁ、そうだねぇ……」
「おはようございまぁす」
「遅いぞ千秋、帽子取りに行くだけでどれだけかかってるんだよ」
「そこで優さんに捕まってたのよっ!」
「うふふ、さぁ千秋ちゃん。お弁当しましょぉ」
「はぁい、明日香さん!」
あかつきでは毎日、400食のお弁当を作っている。
二人がかりで4時間半。それが昔からの調理時間だった……
「さぁ、私はそろそろ上がるわねぇ。あと大丈夫かしらぁ」
「はい、問題なしです! 今日もお疲れ様でした!」
「はぁい、お疲れ様でぇす。お買い物して帰るわぁ、また明日ねぇ」
トゥルゥゥゥ♪ トゥルゥゥゥ♪
「はぁい、どうしたの?」
「あ、明日香? 今日暇してない? お茶でもどう?」
「1時間後だったらいいわよぉ」
「じゃぁいつもの場所でね」
「はぁい」
(って……いつもの場所ってどこかしらぁ)
「京子お待たせぇ」
「遅いよ明日香ぁ」
「だってぇ……いつもの場所ってどこかわからなくなっちゃったのぉ」
「……じゃぁ電話してきたらいいんじゃない?」
「あらぁ! そうねぇ!」
「相変わらずね、明日香……」
「うふふふ。それでぇ、今日はどうしたのぉ?」
「いやさぁ、旦那がさぁ……なかなか言うこと聞いてくれなくてさ。ちょっと愚痴りたいなぁって思ってさ」
「うふふ。京子のところは仲良いじゃなぁい。羨ましいわぁ」
「羨ましいって……明日香の方がおしどり夫婦って呼ばれてるんだから、仲いいでしょうに」
「そうかしらねぇ……」
「そうよ。私の旦那なんて、朝は起きないわ、連絡しても返事来ないわ、夜は遅いわで最悪よ!」
「…………そう」
「その点、明日香の旦那さんはしっかりしてるじゃない!」
「そう……なのかしらねぇ――」
「あら嫌だ。もう3時間経ってるじゃない! ありがとう明日香!」
「いいのよぉ。ご飯作らなくっちゃねぇ、でも洗濯物まだ畳んでないわぁ」
「あ、私もだ。晩御飯は何するの?」
「今日は肉じゃがねぇ♪」
「ただいまぁ〜」
「亜美ちゃんおかえりぃ。遅かったわねぇ」
「ちょっと文化祭の内容が決まらなくって、ずっと話し込んでた……疲れた」
「もうそんな時期かぁ。お疲れ様ぁ」
「お父さんはまだなの?」
「そうねぇ、今日も遅いのかしらねぇ」
「連絡はきた?」
「…………それが返事ないのよねぇ」
「もう! そういうところだよね! お父さんの嫌なところっ!」
「うふふふふ。まぁそう言わないであげてぇ。ちょっと耳が痛いけどねぇ(汗)」
「ハァッ……お母さんは優しいよ」
「そうかしらねぇ……」
「そうだよ! いっそ包丁でも投げてやったら!?」
「亜美ちゃん、そんな物騒なこと言っちゃダメよぉ」
(…………その手があったわねぇ)
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「明日香さんの娘さんて皐月ちゃんたちと同い年なんだね」
「誰の話してんすかっ!?」
「朝のパートさんだよ。佐藤さんって言うんだけど、娘さんは確か亜美ちゃんだっけ」
「そうよ、亜美ちゃんよ。私は亜美ちゃんが明日香さんと一緒に買い物に来た時に、何回か会ったわ」
「亜美ちゃん……あぁ、1組の子かも!」
「そうですね、佐藤さんっていらっしゃいましたね。1組に」
「まぁ、またいつ登場するかわからないけどね」
「いいじゃない。私たちまだ出番がある方だし」
「あはは、そうだね。じゃぁ予告、皐月ちゃんたちする?」
「はいはいっ!したいです!」
「もう、そんなに騒がないで皐月!」
「うるさいなぁ花わぁ! 一緒に予告するよっ!」
『次回! 【やっと出番です?】 お楽しみにぃ!』
「あぁ、今回全く出番なかったからねぇ」
「それも人生よっ」




