↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おいしい惣菜いかがですか! シーズン2  作者: 蒼凪 悠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/4

27話 主婦の1日

 どうもみなさんこんにちわぁ〜♪

 スーパーあかつきのお惣菜で、パートをしています【佐藤(さとう) 明日香(あすか)】と申しますぅ〜

 なんでも今日は私が主役らしいんですけどぉ……

 なんてネタがないのにどうしましょ! なんだか恥ずかしいわぁ(照)

 それでは始まるみたいです〜 お気楽にお読みくださいねぇ♪


 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△


「あなたぁ〜、朝食できましたよ。早く食べてくださいな」

「あと5分…………」

「やだわぁ、全然起きてこないじゃない……本当にもう」

「お母さん、ほっときなよ。毎朝大変でしょ?」

「うん、ありがとうねぇ。でもお父さんも毎晩遅くまで頑張ってくれているからねぇ」

「優しいなぁ、お母さんは」

「あら、そういう亜美(あみ)ちゃんだって優しいじゃなぁい」

「ま……お母さんの子だからねぇ。お父さんに似なくて良かったよ」

「朝から嬉しいこと言ってくれるのねぇ! でもお父さんが聞いたら泣くわよぉ」

「いいのいいの! あっ!もうこんな時間だから私行くね!」

「はい、忘れ物ない?」

「うん、大丈夫! いってきまぁす!」

「いってらっしゃい! 気をつけてねぇ! …………さてと」


 仲睦まじい親子の会話で幕を開ける明日香さんの朝。

 しかし、明日香さんの裏の顔を娘は知らなかった…………


「い〜つ〜ま〜でぇ〜!! いつまで寝てるつもりかしら?」

「はいっ!!」

「あなたね! 毎朝毎朝! 私に怒られないと起きれないのかしら!?」

「いえっ! そんなことはございませんっ!」

「ならいい加減、自分で起きてくれる?」

「はいっ!」

「もうその『はいっ!』も何千回目かしらねぇ……亜美の方がよっぽど大人だわ」

「……面目ない」

「さ! ちゃっちゃと朝ごはん食べてちょうだい! 私も仕事行かなくちゃいけないのよっ!」

「はいっ!」


 亜美は知らない……

 自分が学校へ行った後に、毎朝起こっている親の情事……父親の情けない姿を……


「明日香さんおはようございます」

「おはよう優ちゃん。今日は何したらいい?」

「いつも通りでお願いします。はい、お弁当の製造表」

「了解ってあら、この海苔弁当ってリニューアル前のじゃない?」

「そうなんですよ。新しいのいまいち反応が鈍くって……今日はそれで試してみたいんです」

「うふふ、ちゃんとお客さんの反応を見ているのはさすがね優ちゃん」

「いやいや、これも仕事ですよ」

「うふふふ。そんな謙遜しなくたっていいじゃなぁい。 それで容器はどうするの?」

「前の容器はもうないんで、この容器でお願いします!」

「了解、1食作ったら見せるわぁ」

「助かります!お願いします」


 シーズン1を読まれていない方に説明しよう!

 米田(よねだ) 優(ゆう)は、惣菜部のチーフである!

 明日香さんは超ベテランで、優も教えてもらった人であるからして、頭が上がらないのだ。

 ちなみに明日香さんは今年で45歳、このスーパーで働き始めて25年目だ!

 ついでに優は24歳である…………


 シュッ…………ビイィィィンッ…………


「女性の年齢を軽々しく言う殿方は最低ですわぁ! ねぇ優ちゃん」

「本当です。この作者はデリカシーがないっ! でも……包丁投げたらダメです明日香さん……」

「あら、ごめんなさぁい……つい若い頃の職場を思い出しちゃってぇ……」

「どんな職場だったんですか……」

「よく男子社員が殴り合いの喧嘩とかしてたわよぉ。お玉もよく宙を飛んでたわぁ。ねぇ川口さん」

「あぁ、そうだねぇ……」

「今は絶対ダメですからねっ!!」

「わかってるわよぉ♪ うふふ…他の子たちには包丁飛んだことは内緒にしておいてねぇ」

「……もちろんです」


 説明しよう!

 川口さんとは、これまたベテランの早朝パートのおじさんである!

 自営業の合間に、スーパーあかつきで働いているのである!

 ちなみに勤続27年である!


「おはようございます」

「噂をすれば若手が来たわぁ」

「なんですか? なんの話ですか?」

「何もないぞ文。それより千秋はどうした?」

「あいつ、そこまで来てまた帽子忘れたって、ロッカーに戻りました」

「またか……まぁいいや。文はコンベクションの方頼む。千秋が来たらお弁当ヘルプって言っといて」

「了解です」

「文ちゃぁん、鮭の塩焼きを先に仕上げて欲しいなぁ」

「はい、わかりました。今日はのり弁違うんですね?」

「うん、前のに戻してみるんだってぇ」

「そうなんですか? せっかくリニューアルしたのに」

「うふふ、文ちゃんも、お客さんの反応を見ないとダメよぉ」

「反応?」

「そうよぉ。作る側がどれだけいいと思っても、買ってくれなきゃ意味ないからねぇ」

「……確かに」

「その辺はやっぱり優ちゃん、入社1年目でチーフに抜擢されただけあるわぁ」

「すごい! 優さんってやっぱり仕事できるんですねぇ!」

「うふふふ。優ちゃんは『前のチーフが辞めて、自分しか惣菜の社員がいなかっただけ』って言ってるけど、先代の社長はちゃんと選んで優ちゃんにしたからねぇ」

「……明日香さん、詳しいですね」

「ここで長いことお世話になってるからねぇ♪ ねぇ、川口さん」

「あぁ、そうだねぇ……」

「おはようございまぁす」

「遅いぞ千秋、帽子取りに行くだけでどれだけかかってるんだよ」

「そこで優さんに捕まってたのよっ!」

「うふふ、さぁ千秋ちゃん。お弁当しましょぉ」

「はぁい、明日香さん!」


 あかつきでは毎日、400食のお弁当を作っている。

 二人がかりで4時間半。それが昔からの調理時間だった……


「さぁ、私はそろそろ上がるわねぇ。あと大丈夫かしらぁ」

「はい、問題なしです! 今日もお疲れ様でした!」

「はぁい、お疲れ様でぇす。お買い物して帰るわぁ、また明日ねぇ」


 トゥルゥゥゥ♪ トゥルゥゥゥ♪


「はぁい、どうしたの?」

「あ、明日香? 今日暇してない? お茶でもどう?」

「1時間後だったらいいわよぉ」

「じゃぁいつもの場所でね」

「はぁい」

(って……いつもの場所ってどこかしらぁ)

「京子お待たせぇ」

「遅いよ明日香ぁ」

「だってぇ……いつもの場所ってどこかわからなくなっちゃったのぉ」

「……じゃぁ電話してきたらいいんじゃない?」

「あらぁ! そうねぇ!」

「相変わらずね、明日香……」

「うふふふ。それでぇ、今日はどうしたのぉ?」

「いやさぁ、旦那がさぁ……なかなか言うこと聞いてくれなくてさ。ちょっと愚痴りたいなぁって思ってさ」

「うふふ。京子のところは仲良いじゃなぁい。羨ましいわぁ」

「羨ましいって……明日香の方がおしどり夫婦って呼ばれてるんだから、仲いいでしょうに」

「そうかしらねぇ……」

「そうよ。私の旦那なんて、朝は起きないわ、連絡しても返事来ないわ、夜は遅いわで最悪よ!」

「…………そう」

「その点、明日香の旦那さんはしっかりしてるじゃない!」

「そう……なのかしらねぇ――」

「あら嫌だ。もう3時間経ってるじゃない! ありがとう明日香!」

「いいのよぉ。ご飯作らなくっちゃねぇ、でも洗濯物まだ畳んでないわぁ」

「あ、私もだ。晩御飯は何するの?」

「今日は肉じゃがねぇ♪」

「ただいまぁ〜」

「亜美ちゃんおかえりぃ。遅かったわねぇ」

「ちょっと文化祭の内容が決まらなくって、ずっと話し込んでた……疲れた」

「もうそんな時期かぁ。お疲れ様ぁ」

「お父さんはまだなの?」

「そうねぇ、今日も遅いのかしらねぇ」

「連絡はきた?」

「…………それが返事ないのよねぇ」

「もう! そういうところだよね! お父さんの嫌なところっ!」

「うふふふふ。まぁそう言わないであげてぇ。ちょっと耳が痛いけどねぇ(汗)」

「ハァッ……お母さんは優しいよ」

「そうかしらねぇ……」

「そうだよ! いっそ包丁でも投げてやったら!?」

「亜美ちゃん、そんな物騒なこと言っちゃダメよぉ」


(…………その手があったわねぇ)


△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△


「明日香さんの娘さんて皐月ちゃんたちと同い年なんだね」

「誰の話してんすかっ!?」

「朝のパートさんだよ。佐藤さんって言うんだけど、娘さんは確か亜美ちゃんだっけ」

「そうよ、亜美ちゃんよ。私は亜美ちゃんが明日香さんと一緒に買い物に来た時に、何回か会ったわ」 

「亜美ちゃん……あぁ、1組の子かも!」

「そうですね、佐藤さんっていらっしゃいましたね。1組に」

「まぁ、またいつ登場するかわからないけどね」

「いいじゃない。私たちまだ出番がある方だし」

「あはは、そうだね。じゃぁ予告、皐月ちゃんたちする?」

「はいはいっ!したいです!」

「もう、そんなに騒がないで皐月!」

「うるさいなぁ花わぁ! 一緒に予告するよっ!」

『次回! 【やっと出番です?】 お楽しみにぃ!』

「あぁ、今回全く出番なかったからねぇ」

「それも人生よっ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。