第三話 笑い者にされても
会食の時間になりました。
目の前に広がるのは、豪勢な食事や飲み物が並び皆笑顔で会食している
しかし、ネロの顔には一切の笑顔などなかった。
どんなに美味しい食べ物を食べても美味しいお酒をのんでもネロが笑顔になることは無かった。
親族からは「成人おめでとう!将来楽しみだね!」「父上も喜ばれるだろ」と期待される様な事を皆意気揚々と言ってくる。
――ネロから表情が消えていく
頼むから何も言わないで……これ以上は、耐えれない……
そしてついに時が来てしまった。
父「さぁ、お集まりの皆様。」
「本日は、我が息子の成人祝いそれからスキル開示の会食に来て頂き感謝いたします」
「さぁ、ネロこちらへ」
――ネロは重い足取りで父の元へ
「皆様、こんばんは……」
「本日は私のために集まって頂きありがとうございます」「成人として……恥じぬよう、生きていきます」「それから……」
父「こほん――。」
周囲の空気はスキル開示を今か今かと待っている。
――ネロは小さく「スキル開示」と呟いた。
会場内はどよめきと失笑に溢れていた
「中二病?」「ハズレだろ?」
「うわぁ……こんなスキル初めて見た」か「好き放題やってるから天罰じゃない?」
皆各々好き放題言ってくれる……
恐る恐る父の顔を見るネロ……
怒り悲しみの様な表情じゃない期待をなくした顔だ……
それからの時間は親族のみんなにバカにされまるで生まれてきたことを後悔するかのように晒し者にされた。
ネロはうつむいたまま時が過ぎるのを待った。
そして閉会の挨拶と共に親族は笑いの余韻に浸り帰って行った。
その時、父の足音が静かに近づいてきた。




