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第二話 真実



ネロは祈りを捧げ、スキルの開示を行った。


「これは……?」


周囲がざわめく。


ネロは自信満々に目を見開き、口元を歪めた。

「これが、私のスキルだ!!」


——そのはずだった。


だが。


「……は?」


視界に浮かんだ文字を、理解できない。


スキル名。


『中二病』


その瞬間——


教会が、爆笑に包まれた。


「おいおい、あれだけ豪語しといてなんだそのスキル?」

「ただのハズレスキルじゃないか?」


「終わったな、あいつ」

「冒険者にもなれねぇし、商売も無理だろ」


笑い声が、突き刺さる。


——違う。

——こんなはずじゃない。


この世界では、冒険者か商売人。

それ以外は、価値がないとされている。


そして今、ネロのスキルは——

その“どちらにもなれない”ことを意味していた。


気づけば、家まで歩いていた。


足が、震えている。


さっきまで確信していた未来が、音を立てて崩れていく。


「……なんだよ、これ」


笑い声が、耳から離れない。


「どうしよ……冒険者になれない。親になんて言えば……」


重い足取りのまま屋敷の扉を開けると——


「おぉ、息子よ」


父が、満面の笑みで迎えた。


——やめてくれ。


「今日は祝宴だ。お前のスキルを、皆で祝おう」


期待に満ちた声。


「……あの、父上」


言わなければいけない。


けれど——


言えない。


言った瞬間、すべてが終わる気がした。

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