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七日目
「あ、ゆうパイだ、おーい」
手を振りながら飛び跳ねる。
笑顔で手を振り返してくれる。
「これだよこれ、コレがコミュニケーションというものだよ解るかね死神くん」
「まず使わない技能だな」
「だめだなー、そんなんじゃ営業でトップを取れないよ!」
「何の営業だ」
「担当の成仏率…?」
「そんなもので競ってはない」
「ほっといても大体成仏するもんね~」
「そうだ」
「しっかし、もしかしてまだ地を這っているのか?小娘。とかゆうパイに思われてないかな」
「思わんだろう、被害妄想がすぎる」
「そういえば彼女、いつも同じ時間に同じところ飛んでるよね」
「そうだな」
「ふむむ、なんか理由があるのかな?」
「年寄りのようなものじゃないか?毎日同じことを習慣にするものも多いだろう」
「ピンとこないなあ」
「新しいことを得られなくなってくるとそういう行動に出る幽霊が多くなる」
「へえ~、じゃあ私は?」
「まるで赤ん坊だな」
「こないだ否定したけど結局同じじゃん!」
「随分声と態度がでかい赤子だが」
「それについては自信がある」
街角のサテライトラジオスタジオを見つける
「そう言えば私、ラジオパーソナリティもやってみたかったんだよね」
「お前のは未練ではなくただの欲望だな」
「なんだよそれ!どう見たらそう見えるんだよ!」
「7つの大罪を顕現したような存在じゃないか」
「暴飲暴食飲食喫煙性欲強引信号無視とかだっけ?ブッブー!睡眠は当てはまりませーん!」
「多分元の言葉が作られた時代に信号はないぞ…」
「そ、それは手旗信号とかで…!」
「それに一つしか正解してないじゃないか」
「え、どれどれ?性欲?三大欲求だもんね!」
「…ちがう」
「まーね、よくよく考えたら私まだお酒飲めないし、タバコも吸えないもんね。ってかその前に死んじゃったけどさ。あれ、私もしかして何も大罪犯してない?いやっほぅ!天国行けちゃう」
「そもそもお前の七つでも、暴食と強引は絶対あるが」
「えー!暴食するほど食べれてないよう」
「強引は否定しないんだな」
「私が私であるために必要なのさ、それじゃあスタジオに入って入って!」
「お前の部屋ではない」
…
「いやぁ始まりましたね、幽霊と死神が送るあの世ラジオ」
「……」
「そこは乗ってよ!さぁ最初はリスナーからのハガキを読もうかな」
「初回なのにリスナーがいるのか?」
「そういう設定だよ!」
「……」
「ほら!七秒だか九秒無音だと放送事故になっちゃうから!」
「お前自体が放送事故のようなものだがな…」
「その調子その調子!」
「じゃあ一枚目のハガキ!
幽霊になっちゃったんですがどうすればいいですか?
これはどうですか死神さん」
「好きにやればいい…」
「だそうです、好きに生きてくださいね~」
「死んでるが…」
「ははは、でましたあの世ジョーク!」
「では次のお便り、
四十九日たって成仏するとどうなるんですか?ですって、どうですか死神さん?」
「知らん」
「でました知らん!いつもこうなんですよこの人」
「人ではない神だ」
「そうやって上から目線でねぇ」
「むしろこちらがついていっている方だ」
「ですって、まるで金魚のフンですねえ」
「例えが横綱級に酷いな…」
「はい三枚目、
死神さんに質問です。おっご指名ですよ!
当方新入社員死神です。態度の悪い幽霊に当たってしまった場合はどうしてますか?ですって!」
「我慢しろ」
「まさかの忍耐!」
「四十九日過ぎればいなくなる」
「なるほど!終わりが見えているのが救いでもあるんですねえ。頑張れリスナー新入社員死神さん!ファイト」
「ではそろそろ時間的に最後のお便りですね、
おっと、これは死神さんのファンの方からですねえ。
死神さんに質問です。好きな食べ物とかありますか?またその理由を教えてください。
だそうですよ、どうでしょう?」
「……たこ焼きだ。…それしか食べたこと無いぞ」
「ですって!いやぁ、ふひひ…へへへ、あ〜ニヤケが止まらん」
「そんなところで今日のあの世ラジオは終わりでーす、また明日~」
「お疲れさまでしたー」
「…お疲れだったな」
「誰が?」
「自分がな」
「あっはっはっは、だろうねぇ」
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その後
「さて今日も始まりましたあの世ラジオ~」
「続くのか!?」
「今日からはね、新コーナーがあるんですよ。楽しみですね~」
「なんだ?」
「お、死神さんも楽しみにしてらっしゃる。その名も、死神が斬る!」
「・・・」
「ぜんぜん斬れない死神さんが言葉で投稿をバッタバッタと斬っていくコーナーですね。では最初のお便り」
「新コーナーなのにもうはがきがあるのか」
「お、読む前なのにフライングで斬りましたね。やる気満々じゃないですか。
はい、元社畜の幽霊さんからですね。上司のパワハラが生きてる間ひどかったんですが、どうしたら良かったでしょうか。だそうですがどうですか?」
「それはごくろうだったな。とりあえず余暇だと思って今は羽を伸ばせ」
「きら・・・なかったぁ!!ピューピュー(効果音的なSE風口笛)」
「もしかして気に入ったのか?」
「延々と楽しめるんだもん…ラジオが20年とか長寿番組をやっている意味が分かったよ」




