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十五日目
「なにやってるんだ?」
「見てわかんない?」
「・・・わからん」
「フッまだまだだな。ラーメン屋の行列に並んでるのさ」
「ほう」
「参ったか」
「いや」
「もうノリ悪いなぁ!ホラ並んで並んで!」
「この行為に何の意味が?」
「アレだよ!並ぶことでのワクワク感とサクラ的な役割がさ!」
「見えんが」
「霊相手には見えるじゃん」
「其れになんの意味が」
「繁盛してるなーって」
「其れになんの意味が」
「こないだ言ってたじゃん!もしかしたら生前ここが好きだった人がいるかもじゃん?おっそこおいしいんだよよくわかってるねとか、初期から来ていて、成長したなぁとか感慨深いやつ!」
「妄想力だけはたくましいな」
「褒めても何も出ないよ~」
「ほんとにでないやつなのはわかっている」
「じゃあちょっと並びついでの暇つぶしで聞くんだけどさ」
「並び続けるのか」
「そりゃそうよ」
「そのうち順番来るぞ」
「そしたら一番後ろに並ぶぞ」
「札束ベッド並みに不毛かと…」
「いいからいいから!でさ生前の話なんだけど、神は何を食べるんだ?」
「刀は何も食べぬ」
「いや、たこ焼きが初めてだって言うからわかってはいるんだけどさ、お供え物とかあんじゃん?他の神の場合とかでもいいけど」
「供えられてもどうしようもないな」
「口ないもんなぁ」
「まぁ強いて言うなら供え物をされる=物理的に見える形での信仰として表現されるのは神体の維持には繋がる」
「なるほど、つまりおおよそ霞を食ってるんだな」
「ちがう」
「大体同じじゃん!」
「個人的には…油を指してもらえると錆びなくて嬉しい」
「それだよ!その気持ちが人には重要なんだよ!あ、人じゃなくて神か」
「人も神もそんなに変わらん」
「そうかな~」
「そんなところだ。結論としては最終的には食べ物はいらんな」
「いや、まだだ!なんか食べるに違いない!」
「言葉のキャッチボールができないやつだな」
「キャッチボール?任せろ!よく頭の上通り過ぎてた」
「まさにそれだ」
「きっとと神は人の欲とかそう言ったものを食べるに違いない!」
「ほう、文学的だな」
「流石私天才過ぎる」
「頭が良いと言った覚えはない」
「いいから答えるんだ!人型もいるだろう!」
「ふむ、聞いた話で言えば甘露とか霞だとか」
「やっぱり霞じゃん!なぜさっき嘘をついた」
「だから他の神のことは知らん。他の人からたまたま聞いた話だ、本当かもわからん」
「でもそれって私も聞いたことあるんだけど。本とかの情報かねぇ」
「まぁもしかしたら偶然言い当てていた可能性も0ではないだろう」
「んん?」
「どうした」
「それで何か引っかかっていて・・・。」
「生きていた時のことも徐々に忘れて言っているのかもな」
「う~んう~ん。あっ!?」
「上着のポケットに手を突っ込む」
カンロの飴だ!
「それはなんだ?」
「甘露だ」
「ほう、人の身で甘露を食べて生きているのか」
「そうだ。つまり私も神ということか。あがめろ」
「もう死んでいるから仮に本当でも死神だな」
「くっ同格ということか・・・!
「いや、死した順番がこちらの方が先だ。つまり上下が発生する」
「なになに?何やらされんの?雑巾がけ、モップ掛け?ルンバ?」
「全部床掃除じゃないか」
「死んでまでそんなことをしなくてはならないとは…あの世の世界も、厳しい…」
「言うまでもないが、そもそも汚さんから必要ない」
「やーだー汚したい!」
「お前の部屋が想像し得るな。しかし生前のモノを持ち込むなんてラッキーだったな」
「そうなん?」
「食べれるぞ」
「まじで!?ひゃっほう!六文銭なくても楽しめる!いやー生きてる間夜冷えたもんでのど飴欲しくなっててよかったよかった」
「はい」
「?」
「あげるって言ってんの。コレでもしかして神様の仲間入りになるかもよ」
「いや、もう死んでいる。だがありがたくいただこう」
「心なしかうれしそうだな」
「甘いな」
「そうなんだよ!甘すぎるんだよ!でも、・・・たまに食べるとなんかいいね」
「で、油はサラダ油でよいか?菜種油か?」
「…できれば椿油が良い」




