大阪タイタンズ vs 天王寺ゴールデンスターズ
大阪府大会・準決勝
大阪タイタンズ vs 天王寺ゴールデンスターズ
迎えた準決勝。
相手は、ここまでのチーム防御率1.56を誇る天王寺ゴールデンスターズ。
タイタンズは試合前から方針を徹底していた。
連打は期待しない。
際どいストライクはカットする。
明らかなボール球には手を出さない。
甘く入ってくる傾向のある内角球を狙う。
送りバントや進塁打などの小技も使い、一つずつ塁を進める。
そして何より――
相手投手に球数を投げさせる。
天王寺の先発は右腕・神崎拓海。
球速は135キロ前後。
制球力が高く、簡単には四球を出さない。
その神崎に対し、タイタンズ打線がどこまで粘れるか。
プレーボール。
⸻
1回表 大阪タイタンズ
1番 梶原和樹
神崎の初球。
外角低め。
ストライク。
梶原は見送った。
二球目。
外角へ外れる。
ボール。
三球目。
内角。
事前データ通り、わずかに真ん中寄りへ入ってきた。
梶原が振る。
ファウル。
カウント1-2。
四球目。
外角低め。
梶原がバットを合わせる。
ファウル。
五球目。
高めの速球。
これもカット。
六球目。
外角へわずかに外れる。
ボール。
2-2。
七球目。
内角いっぱい。
梶原が再びカットする。
そして八球目。
外角低めのストレート。
梶原が打ち返した。
ショートへのゴロ。
水島蓮が正面で捕球し、一塁へ送球。
アウト。
8球。
ワンアウト。
⸻
2番 宮本さくら
初球。
外角。
ボール。
二球目。
内角低め。
ストライク。
三球目。
外角いっぱい。
さくらがカットする。
1-2。
四球目。
高め。
ファウル。
五球目。
外角低め。
際どい。
さくらは見送る。
ボール。
2-2。
六球目。
内角。
少し真ん中寄りへ入ってきた。
さくらが振り抜く。
ファウル。
七球目。
低めのストレート。
さくらが打つ。
一塁へのゴロ。
ファースト・城戸大雅が捕球。
そのまま一塁ベースを踏む。
アウト。
7球。
ツーアウト。
ここまで神崎は15球。
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3番 朝倉美羽
初球。
外角低め。
ボール。
二球目。
内角。
ストライク。
1-1。
三球目。
高め。
美羽が振る。
ファウル。
1-2。
四球目。
外角いっぱい。
美羽がカット。
五球目。
内角高め。
これもファウル。
六球目。
低めへ外れる。
ボール。
2-2。
七球目。
外角。
美羽がカットする。
八球目。
内角。
またファウル。
九球目。
外角低め。
美羽が食らいつく。
ファウル。
そして十球目。
神崎が内角へ投げ込む。
少しだけ真ん中寄りへ入った。
美羽が振り抜く。
鋭い打球。
しかしセカンド正面。
倉橋悠斗が捕球。
一塁へ送る。
アウト。
スリーアウト。
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1回表終了
大阪タイタンズ 0-0 天王寺ゴールデンスターズ
三者凡退。
ヒットなし。
四球なし。
得点なし。
だが神崎拓海が投じた球数は、
梶原和樹 8球
宮本さくら 7球
朝倉美羽 10球
合計――
25球
タイタンズは予定通り、際どいストライクをファウルで逃げ、ボール球を見極め、簡単には打席を終わらせなかった。
真央が25という数字を記録する。
絵里も投球チャートを更新していく。
さらに、事前分析で確認していた傾向も初回から現れていた。
神崎の内角球が、ときどき真ん中寄りへ入っている。
まだ一本もヒットは出ていない。
しかしタイタンズは、その球を確認していた。
川原監督が選手たちに声をかける。
「そのままでええ。狙い球以外は無理に打つな」
三者凡退でも25球。
天王寺の強力な投手陣を攻略するためのタイタンズの作戦は、初回から徹底されていた。
そして試合は、0-0のまま1回裏、天王寺ゴールデンスターズの攻撃へ入る。




