表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「メジェドとチーム・サン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第27巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/31

⑨ 次の目的地は……

「きゃっ!」

 雪子はうかつにも、久しぶりに少女のような声を出してしまった。

 彼女の見た目は、相変わらずの女子高生だが、実年齢は30歳に届くのだ。


「どうしました雪子さん?うわっ!」

 つられて後ろを見たサン・ジェルマンまで、変な声を出してしまった。

 彼の見た目は永遠の35歳。実年齢は……本人にももう分からない。


 ここのところ、メジェドの行動は、ますます神出鬼没になって来た。

 もうそこに香子が居なくても、自由に現れるようになっていたのだった。

 多分彼が本格的に、皆をファミリーと認識した事の表れだろう。


 そう理解していても、こんな暗がりで、白い布を頭からスッポリと被った彼に突然出くわすと、やはり誰しもギョッとするものである。それは例え、歴戦の勇者たる二人であっても、例外では無かった。


(ひょっとして、悪戯心から、ワザとやっているのか?)

 伯爵はふと、そんな風に疑ってみたりした。

「いやだ、もう、びっくりさせないでよね!」

 雪子がそんな感じに声を掛けても、メジェドは当然無言だった。

(この子、もう少し愛想が有れば、見ようによっては可愛いのに……。)

 彼女は、そんなことを思ったりもした。


「……じゃあ、行きましょうか?」

 どちらからともなくそう言って、二人は、メジェドに構わず出発する事にした。

 雪子が、今回の目的地の座標を、以下のようにセンターコンソールパネルに入力する。


 西暦1948年12月01日

 時刻05時00分

 南緯35度00分

 東経138度31分


 彼女はクルマを地下駐車場から出し、いつものように光学迷彩を掛けて垂直上昇させ、時空転移装置のスイッチを入れた。


「これから向かうのは、南オーストラリア州アデレード近郊の、ソマートン・パーク海岸よ。」雪子がそう言うと、サン・ジェルマンは、「ああ、例のタマム・シュッド事件ですね?」と、すぐに調査対象を言い当てた。


「さすが、伯爵。やっぱり目をつけていたんですね?」

「タマム・シュッド(終わった)と、ペルシャ語で書かれた本のページの切れ端を、ズボンの隠しポケットに忍ばせて、死んでいた謎の男の事件ですよね?この時刻に合わせたという事は、生前の彼に会うつもりなんですね?」


「そうよ。私の予想が間違っていなければ、そこで歯ごたえの有る敵に、出会えそうなの。」

「……雪子さん、そういうの、お好きですよねえ?」

「イヤな言い方しないでよ。私を何だと思ってるの?」

「……超時空の魔女。」

「もう、その名は返上したい気分だわ。身内に私なんかより遥かに凄い、バケモノが多すぎるんだもの。恥ずかしいったらありゃしない。」


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ