表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「メジェドとチーム・サン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第27巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/31

⑦ 伯爵と女王

「おや、フルカネルリ卿、どうしました?人工衛星のメンテナンスの方は、もう良いのですか?」

 尋ねる伯爵。

「うん、実はそれより大事な用事を思い出してね。このタイミングを狙っていたんだよ。」

 答えるフルカネルリ卿。


「ほう、それは是非、お聞きしたいですな。」

「……私は、フルカネルリではないのだ。」

「成る程。」

「驚かないのだな?」

「まあ、そんな事だろうと、思ってましたから。」

「私の正体は、ウアジェトなのだ。」

「……やはり、そうでしたか。」


「今までウソをついていて、済まなかった。」

「いいんですよ。貴女にも立場があるんでしょ?だから色々と、秘密を持たなければならない。」

「なんだ。何もかもお見通しって訳か。」


「まあね。最近の貴女の、私に対する距離の詰め方は、明らかにおかしかった。それに、フルカネルリ卿とウアジェト女王には、大きな共通点が有りましたしね。」

「……何だ、それは?」

「それは、核兵器の廃絶を、人生の目標として掲げている点ですよ。」

「……そうか。」


「ところで、ホンモノのフルカネルリ卿とは、いつ入れ替わったんですか?」

「ええっ!?」これは由理子の声だった。


「なんだ。それにも気づいていたのか……数年前だよ。彼は肺ガンで亡くなったんだ。不老不死の手段も提案したが、断られたよ。そんなサン・ジェルマンのような、みっともないマネはしたくないとさ。生前から彼と交流があった私は、以後、地上では彼の姿を借りて、その遺志を継ぐ形になったのだ。」


「それにしても……どうしてまた急に、正体を明かす気になったのですか?別に私は、そのままでも一向に構わなかったのですよ?」

「やはりキミは良いヤツだな。理由ならほら、そこに居る……。」


 フルカネルリ卿の姿のウアジェト女王が、そう言いながら、後方のテーブルを指差した。

 そこにはメジェドが、ちょこんと可愛らしく座っていた。


「……メジェド神の眼には、何でもお見通しなのさ。ウソはもう通じない。それで観念したという訳だよ。」

「アナタ、そんなところで役に立っていたのね?」

 香子が、隣の席からメジェドに囁く。

 メジェドが恥ずかしそうな顔をした……ような気がした。

 実際の表情は、白い布で隠れていて分からないが……。


「……いいですよ。貴女は強力な戦力だ。今後もチーム・サンジェルマンの一員として、仲良くして下されば、私は構いません。」と太っ腹の伯爵が言った。


「地下世界の統治の仕事がメインだから、そういつもいつも、ここに顔を出す訳には行かないが、それでも良いのか?」

「何をおっしゃいますやら……これまで通りで充分ですとも。」


 こうして、フルカネルリ卿の姿のウアジェト女王は、正式に時空調査隊のメンバーに、加えられたのである。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ