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「メジェドとチーム・サン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第27巻)  作者: サナダムシオ


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㉔ 立ちはだかる者

 チュパカブラがまさに、ヤギたちに襲い掛かろうとしたその時、ソイツとヤギ小屋の間に割って入る、小柄な白い影が出現した。


 ソレはメジェドだった。

 "中南米のUMA対ナゾの白い神"。

 まるでそれは、昔流行った特撮映画のワンシーンのようだった。


 ヤギ小屋の前で睨み合う両者。

 どちらも一歩も譲らない構えに見えた。

 そこへ由理子と京子も近づく。

 チュパカブラが、こちらに気がついた。


 そしてソイツが一瞬で向きを変え、驚異的な跳躍力で二人の所へ向かって来る。しかしまたもや、ソレより更に素早く、メジェドが間に割って入った。またしても睨み合いなる。


 やがて諦めたのか、それ程空腹でも無かったのか、チュパカブラは、パッと向きを変えると、飛び跳ねて闇の中に消えて行った。対してメジェドは、そのまま二人の前に、まるで守護神のように居残った。


 そして彼は、チラリと由理子の方を見た。

「うん、分かったわ。ありがとう。」

 由理子は彼にお礼を言った。

「テレパシーなのね?」

 京子が彼女に尋ねる。


「ハイ。"アイツは見境無いから気をつけて"って。」

「アイツって、チュパカブラね?」

「そうです。それにアレは、あんな姿だけど、悪魔ではないそうです。」


「もしも悪魔なら、問答無用で、メジェドが眼からビームを出してるものね?」

「メジェド君も、ちゃんと攻撃対象を見極めて、行動しているみたいです。もちろん、さっきのアレが、私たちに何かしたら、動くつもりだったらしいです。」


「まったく……頼もしい事を言うじゃない?」

 京子がそう言うと、メジェドもまんざらでも無い顔をした……ように見えた。いや、実際には見えないが。


「クルマに戻りましょうか。」

 由理子の一言で我に返り、京子もメジェドもビートルの車内に戻った。そしてメジェドは、お決まりの後席に陣取る。


 由理子がおもむろに、センターコンソールパネルの、とあるスイッチを入れた。するとモニターに、この近辺の地図が映し出された。その地図の中央に、赤く光る点が有る。


「さっきチュパカブラに、蚤型発信機を投げ付けておいたんですよ。」

 由理子がウインクして言う。

「あら、いつの間に……アナタも中々ヤルようになったわね?」

 流石の京子も舌を巻いた。


「お姉様、ちょっとアレの様子を、見に行きましょう。」 

 由理子はそう言うと、赤いビートルに光学迷彩を掛けて、動力を飛行モードに切り替えた。

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