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「メジェドとチーム・サン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第27巻)  作者: サナダムシオ


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⑫ 知らない戦士たち

「……私たちの他にも、似たような活動をしているヒトが居たのね?」

 ソレを読んだ雪子が、しみじみとした感じで言う。


「それどころか、彼は、いわゆる"悪魔祓い"に特化した活動ぶりだったようですね。ひょっとしたら、世の中のエクソシストの多くは、私たちと同じ狙いを持って、働いているかもしれませんね?」

 サン・ジェルマンも、感慨深気だった。


「まあ、この広大な時空の中で、こんな活動が出来るのは、私たちだけしか居ない、だなんて考えるのは、確かに傲慢よね?」

 雪子がまたそう言った。


「まだまだ孤独に、人知れず戦う"同志"が、どこかに居るかもですね……次はその方が力尽きる前に、出逢って手助けしてみたいものです。」

 伯爵は、そんな希望を言った。


「……さあ、帰りましょうか?」

「そうね。何だか戦闘意欲も、すっかり削がれちゃったわ。」

 雪子はそう言うと、ビートルの帰還シークエンスのスイッチを入れた。


「どんなに仕事熱心でも、やはり、自分のキャパを越えてはいけませんね。」

 時空転位中に、助手席のサン・ジェルマンが呟いた。


「死んだら、元も子もないって事ね?……でも多分、単独行動の彼の立ち場上、ソレしか手が無かったんでしょうね。」

 雪子も自分なりの解釈を述べる。


「まあ、そのためのフォワードとバックアップの"ツーマンセル"です。私たちは、最低二人以上で行動するように、今後も出来るだけ、心掛けたいものです。」

 伯爵が、戒めめいた事を言った。


 これまで、ついつい、単独行動をしがちだった雪子としては、耳の痛い話だ。だが、自分が不老不死である事を、過信してはいけないと、今日までの闘いで、自分なりに、学習して来た自負は有る。


 見た目は17歳でも、彼女ももうイイ大人だ。最早つまらないプライドなどに、こだわっていては、いけないのだ。

「……あ、そうだ。忘れるところだったわ。」

 雪子は、後部座席を振り返って言った。


「メジェド君、さっきは助けてくれてありがとう。おかげで命拾いしたわ。これからも、チーム・サン・ジェルマンの仲間として、よろしくね?」


 言われた当のメジェドは、ドヤ顔になった……いや、実際には分からないが。少なくとも嬉しそうに見えた……ような気がした。


 こうして、シルバーのワーゲンビートルは、無事に名護屋テレビ塔に帰って行ったのである。

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