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その夜、東屋に行った。

一人で。夜は初めてだった。

蝋燭を持っていったが、風で消えた。


石の腰掛けに座って、暗闇を見ていた。

“ここで待つ”

文字は夜も変わらずそこにあった。指でなぞった。

待つ。待っているのは誰か。待たれているのは誰か。

兄が弟を待っていたのか。弟が兄を待っていたのか。あるいは、どちらもここで、互いを待っていたのか。

記憶はなかった。

しかし、東屋にいると、誰かがここにいたことが、皮膚で感じられた。

石の温度で、空気の動きで、蔦の絡まり方で。誰かがここに長くいた。誰かがここを、必要としていた。

アルノは膝の上に手を置いた。

空の上で、星が動いた気がした。動かないはずだが。

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