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頁017

字母】万葉乃(の)比八(は)心乃(の)於(お)己(こ)留(る)所乃(の)末(ま)ゝ(ま)爾(に)/

翻刻】万葉の比(ころ)は、心のおこる所のままに、/

本文】万葉((まんえふ))のころ(比)は、心の起(お)こるところ(所)のままに、/

古文】万葉のころは、心の起こるところのままに、



字母】同事不(ふ)多(た)ゝ(た)比(ひ)以(い)者(は)留(る)ゝ(る)遠(を)毛(も)八(は)ゝ(は)/可(か)

翻刻】同((おなじ))事ふたたびいはるるをもはば/か

本文】同((おな))じ(●)こと(事)再(ふたた)び言(い)はるるをも憚(はば/か)

古文】同じこと再び言はるるをも憚



字母】八(は)ゝ(は)/可(か)良(ら)須(す)褻晴毛(も)奈(な)久(く)哥詞多(た)ゝ(た)乃(の)/

翻刻】はば/からず、褻晴もなく、哥((うたの))詞、ただの/

本文】憚(はば/か)らず、褻晴((けはれ))もなく、哥((うた))の(●)詞((ことば))、ただの/

古文】憚らず、褻晴(けはれ)もなく、歌の詞(ことば)、ただの



字母】己(こ)止(と)葉止(と)毛(も)以(い)者(は)寸(す)心乃(の)於(お)己(こ)留(る)爾(に)/

翻刻】こと葉ともいはず、心のおこるに/

本文】言(こと)葉とも言(い)はず、心の起(お)こるに/

古文】言葉とも言はず、心の起こるに



字母】随而(て)保(ほ)之(し)幾(き)末(ま)ゝ(ま)仁(に)云出世(せ)利(り)心自/

翻刻】随((したがひ))て、ほしきままに云((いひ))出((いだ))せり。心自/

※「心」の部分、時雨亭文庫本では「心乃(の)」とあることから、時雨亭文庫本に拠って補うこととする。

本文】随((したが))ひ(●)て、欲(ほ)しきままに|云《(い)ひ(●)出((い))だ(●)せり。心〔の〕自((じ))/

古文】随(したが)ひて、欲しきままに言ひ出だせり。心の自(じ)



字母】性越(を)徒(つ)可(か)比(ひ)宇(う)知(ち)爾(に)動心遠(を)外爾(に)/

翻刻】性をつかひ、うちに動((うごく))心を外に/

本文】性((しゃう))を使(つか)ひ、内(うち)に動((うご))く(●)心を外((ほか))に/

古文】性(しゃう)を使ひ、内(うち)に動く心を外(ほか)に



字母】阿(あ)良(ら)者(は)寸(す)爾(に)太(た)久(く)三(み)爾(に)之(し)天(て)心毛(も)/

翻刻】あらはすにたくみにして、心も/

本文】あらはすに巧(たく)みにして、心も/

古文】あらはすに巧みにして、心も



字母】詞毛(も)躰毛(も)性毛(も)優爾(に)以(い)起(き)遠(を)比(ひ)/

翻刻】詞も躰も性も優にいきをひ/

※「優爾(に)」の部分、時雨亭文庫本では「以(い)宇(う)毛(も)」であることから、時雨亭文庫本に拠って訂すこととする。

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「いきをひ」だが、「勢ひ」の歴史的仮名遣いは「いきほひ」。

本文】詞((ことば))も躰も性も優((いう))に(も)勢(いきほ)ひ/

古文】詞(ことば)も体も性も優も勢ひ



字母】毛(も)遠(を)之(し)奈(な)部(へ)天(て)安(あ)良(ら)奴(ぬ)事奈(な)留(る)由(ゆ)部(へ)/

翻刻】も、をしなべてあらぬ事なるゆへ/

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「をしなぶ」だが、「押し並ぶ」の歴史的仮名遣いは「おしなぶ」。

※「をしなべて」と「あらぬ事なる」の間に、時雨亭文庫本では「作者乃(の)(以下数文字、虫損(ちゅうそん))加(か)禮(れ)毛(も)己(こ)禮(れ)毛(も)寸(す)部(へ)天(て)」とあることから、時雨亭文庫本に拠って補うこととする。

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「ゆへ」だが、「故」の歴史的仮名遣いは「ゆゑ」。

本文】も、を(お)しなべて〔作者の□□□□□、かれもこれもすべて〕あらぬこと(事)なる故(ゆゑ)/

古文】も、おしなべて作者の□□□□□、かれもこれもすべてあらぬことなる故



字母】爾(に)太(た)可(か)久(く)毛(も)不(ふ)可(か)久(く)毛(も)遠(を)毛(も)久(く)毛(も)安(あ)留(る)也。/

翻刻】に、たかくもふかくもをもくもある也。/

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「をもし」だが、「重し」の歴史的仮名遣いは「おもし」。

本文】に、高(たか)くも深(ふか)くも重(おも)くもあるなり(也)。/

古文】に、高くも深くも重くもあるなり。

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