陛下対面
「おお、レインハルトどうしたのだ?」
「父上にご紹介したい者をお連れしました」
「ほう?」
父上…と呼ばれる者の前。
陛下の前にレインハルト王子と一人の紅いドレスをまとった美しい女性が現れた。
…って皆様御機嫌よう!!現在私は大ピンチの状態でございます!いま横にいる糞王子になんだかんだと結局陛下の前まで連行されました!ちょっとマジ勘弁状態です!NOーーーーー!!!
「この度はお招き…」
「よい、顔をあげよ。そなたがレインハルトが言っておる娘か。ふむ。」
ーほう。この娘が最古よ黒猫を使役しとる者か。それに…。ふむアヤツの執着が面白いのー
陛下はマリアンを頭の先から足の爪先までゆっくりと見下ろし己に感じる気を面白いと感じていた。
「父上。彼女はマリアン・カーリヒルト嬢です。そして私の…。」
「そうか、話は聞いておる。心配するな。今宵は楽しむといい。」
陛下は笑顔でマリアンを見ると手で下がれと小さく合図をした。レインハルト王子は満足そうに一礼し私をエスコートしたまま踵を翻した。
…え?何が心配するななの!?ちょ!へいかーーー!
私は内心絶叫をしながら淑女の礼をしながら王子にエスコートされながら静々とその場から離れた。
「父上も認めた。これでマリアン。そなたは私の婚約者だな」
すごいキラキラ笑顔で見つめられているマリアン。
「レインハルト様…。本日はもう体調がよくありませんのでお帰りしてもよろしいでしょうか…。」
「そうか…。いや、それならこのまま本日は王宮に止まれば良い。」
「いえ、明日は自領で朝早く用がございますゆえそろそろ失礼させて頂きます。」
マリアンはエスコートの途中で手を放し淑女の礼をした後何か言い出す前にさっさとセバス…ランディバーストの元へ逃げていった。
その後ろ姿をレインハルトは淋しげにだが、満足気に見つめている。
そしてそれはこの場に来ている多くの貴族の者達はレインハルトが直々に陛下の元へ挨拶に連れて行ったことからマリアンが婚約者であると知らしめる行動となったのだが…。
※※※※※※※
(エイザルよ。)
「なんですか陛下?」
(先の娘がお前のとこの息子の嫁か)
「そうです。」
(いや、なかなかに。会話しておるだけでものすごい魔力をお前の息子にぶつけられたぞ)
「それはすみません」
(我が息子はそれすらも感じず一人舞い上がっておるな)
「まぁ、愚息ですから致し方ありせんね」
(きついこと言うの)
「事実ですから」
(うむ。儂はそちの息子と先の娘が婚約する事認めるぞ。先の娘には我が息子は釣り合わぬ。)
「ありがたいことです。」
(明日には正式に婚姻の書類を作成するかの)
「なに!婚約ではなく婚姻ですか!」
(ん?不服なのか?その方が余計な事がなくて良いと思うが?本人たちに伝えるかはお前に任せる。それに学園を出るまではカーリヒルトのまま過ごせばよかろう。卒業後に名前を変えても良いからの)
「それならば、卒業しましたら報告としますかね!そのほうがリオンの驚いた顔も見れるかもしれませんし(笑)」
(エイザルは相変わらずだの)
「それはそれは。では又、ジース」
(ジースと呼ぶな!ー 切れたか…まあいい。我が息子には適当な娘でもつけておくか、継承者でもないからの ー)
マリアン達と別れた後近くにいるエイザルとこっそり念話している事を誰も知る事はなかった。
そして未だにリオンから向けられる威圧な魔力にエイザルと陛下は二人でニヤニヤしているであった。
そして後日エイザルと陛下の手によって内密に婚姻書類が作成され認められている事をこの二人以外知る者はいない。
※※※※※※
「セバスさん…。疲れました。」
「お疲れ様でございます。マリアン様」
カチャカチャ…
あたりには陶器の音とミントの紅茶の香りが広がっている。
そう今マリアン達がいるのは学園の研究室だ。
「今回の挨拶で多分ですが、他の方々には私が王子の婚約者と見られましたわよね」
「休みがあければ学園ではかなりの話題となると思われます。」
「そうですよね、やっぱり…。」
「休みがあければ、坊っちゃんも学園には居られませんので何かあればこちらへ避難されればよろしいかと。」
「そうですね。セバスさん、ありがとうございます」
「お気になさらないでください。」
マリアンはセバスに出された紅茶を飲みながら目の前に置かれたクッキーをサクサクと食べこのまま残りの休みをこの研究室で過ごすのである。
そして、学園の始業式の日リオンの王家専属魔術士として式が行われた。
リオンは始業式の日の夜マリアンに報告しお祝いのキスをもらうのであった。




