参加
マリアンと離れ、嫉妬と嫌悪の渦巻く学園に入り5年、周りに何も言わせないだけの力を身に着けて来た。
そのせいか、王宮魔術士になり父の元で研究など続けている。
今も俺は一人研究室に入り研究をしている。
「坊っちゃん。一月後にマリアン様の12歳の誕生会がございます。ご参加したらいかがですか?」
「………セバス、そこのやつを取れ。」
「坊っちゃん。マリアン様はとても寂しがっておいでですよ。それにマリアン様が入る時期にあわせて魔法臨時講師をなさるんでしたら今会いに行ってもよろしいかと」
「合わせたわけではない。学園から言ってきただけだ。」
「断ればいいのを断らないのはマリアン様がご心配だからなのでは」
「うるさいぞ、セバス。」
何やら言いたげに邪魔をしてくるセバスを睨めば頭を横に振る。
こいつ殺すか…
「マリアン様も立派な女性になられておいでです。周りの方も放っとかないですよ。」
「………。何が言いたい。」
「マリアン様は他では、婚約者が決まっておられない純粋な女性として大変人気でございます。今回のパーティーで多くの子息が狙ってるようですよ。中には婚約者がいらっしゃる方もひと目見に来られるとか」
「……………。」
「ちなみに、マリアン様は水色のドレスにルビーのティアラででるそうですよ。」
「はぁ…。分かった、服装はお前に任せる。花束も用意しなくていい。」
「贈り物はよろしいのですか?」
「いらん。」
「畏まりました。」
ゼバスが満足げな顔をし頭を下げた、話が終わったらしいので俺は研究に戻る。
カリカリカリ…。
「時に坊っちゃん…。」
「なんだ。」
「マリアン様は育ちがだいぶ良いですよ。」
「そうか。」
「ええ、魔力の使い方、知識の広さ、学の良さ。どれも素晴らしいものです。」
「そうか。」
家庭教師に行った後、セバスはマリアンの情報を話す。
元々、マリアンにつけたのも変な奴が寄らないよう防止する為と、近辺報告をさせるためだからだ
カリカリカリ。
「そうですね、身長は145で止まっておりますが、胸はEカップになられたとか」
バキッ!
いまこいつは何を言った…。
マリアンの胸のサイズをこいつが何故知っている。
「…………。」
「坊っちゃん羽根ペンが折れてしまっております。どうぞ」
俺が折った羽根ペンを交換しながら、余裕の顔で話してくるこいつに苛立ちが上る。
「セバス。なぜお前がそんなことを知っている。」
「マリアン様とメイドがお話されているのをたまたま聞いたまでです。」
「…………。」
「ああ、それにこんなはしたない体型でリオン様に嫌われないか。とご心配されてましたよ。」
バキッ!
だから何をこいつは言っている…。
セバスをよく見てみれば微妙に方が震えていた。
「セバス…。お前俺で遊んでいるだろ」
「おや、なんの事でしょうか」
「やけに楽しそうな声だな。」
「事実を言ったまでですよ」
そう言いかなり満足げに微笑む。
この顔を切り刻んでやりたい衝動にかられるが我慢しておく。
「嘘だと思われるならパーティーに必ずご出席して会いに行かれればよいかと思います。それでは私は準備をいたしますので失礼します。」
そう言い姿を目の前から消した。
マリアン…。
マリアンが他の男と踊るところ、俺に向けたあの笑顔を他の男に向けているのを考えると俺はマリアンをこの腕の中にしまい離したくない気持ちにかられる。
あれから6年か…。
マリアンはどんなふうに育ったのか。
あの頃と変わらない笑顔を俺に向けてくれるだろうか。
俺はマリアンの誕生日に参加するための仕事を詰めた。




