未来見
(お願い…。側にいて…。助けて…。リオン、リオン…。)
「……ァ…。…ア。リア!」
「リ…オン…、こ…こは?」
「…起きたか。学園の研究室だ。酷くうなされていたぞ…。」
リオンはそう言いながら私の頬に流れている涙を指でぬぐい取ってくれる。
「リ…オン…」
掠れた声しか出ず、背中には冷汗なのか軽く湿っている感覚がしている。
目の前にはいつものリオンがいて…、涙が溢れ出てくる。
「リア…、お前何を隠している…」
リオンの言葉に私は答えれなかった。
なんて言っていいのかわからなかった…。
ここが実は【愛に花束】の乙女ゲームの世界で
私が悪役令嬢役で近いうちに断罪イベ起きちゃうかも〜。
ごめんテヘペロッ!
なんて言えるわけない……。
黙ってうつむいていると、目の前に暖かい紅茶が出された。
顔を上げるとセバスさんが「どうぞ」と勧めてくれた。
またいつこの人は入ってきたのだろうか?
目が覚めて周りを見回した時にはいなかったはずなのに…。
人間離れしている気がしますけども…。
そう思いながらセバスを見ていると…。
こちらに近づき耳元で呟いてきた。
「マリアン様、リオン様にしても大丈夫だと思いますよ」
その言葉に私は驚き目を見開き更にセバスチャンさんを見てしまった。
「…リア」
リオンに呼ばれたことでセバスから目を離す。
いつの間に戻ったのか、リオンの後ろで立っているセバスさんが私に向かって隠れるように優しく微笑んできた。私はそれを見て重々しく口を開く。
「リオン…。リオンが信じられないかもしれない話を今からします。でも、その話を聞いて……。嫌いにだけはなら…ないで…。」
そう言って胸の前で手を握りしめじっとリオンを見つめると
「…はぁ…。」
リオンは溜息をつき私の横に座ったかと思ったら抱きしめられました。
「リア、俺なら大丈夫だ、例え何が起きてもお前を守る。」
そう言って唇に優しくふれてくれました。
その時ふれた手が、唇がとても暖かくて…。幸せで…。
私はやっと落ち着き、ぽつりぽつりとだけど話してみたの。
最近夢で全く同じ夢だけを見ることを…。
私が2年生の終わり時に行われる…ダンスパーティーで、
レインハルト王子に何故か、婚約破棄とユージニア令嬢を虐めたとして大々的に断罪され、処刑か国外追放のどちらかになる事、決まるまでの間牢へ連れて行かれる夢を…。
色々と省いてしまいましたが、一番肝心なところは伝えれたのでいいと思う。
リオンは私の腰に手を回しながら横で話を聞いていた。
話し終えた後しばらく考えた様子を見せ、いくつか質問をしてきました。
「…リア…、その夢は毎回同じなのか?」
「はい。」
「ユージニアと言う名の生徒は今年はいないはず」
「夢で、出てきた彼女の名前はわかりませんが…、ユージニア男爵令嬢と呼ばれていました。ふわっとした白銀の髪に赤茶の瞳の…可愛い感じの方で…した。夢の中で彼女は2年生になった初め頃に途中編入される事になっていましたけど…」
「そうか…。セバス。」
リオンは何か頷いたかと思った瞬間セバスさんの名前を呼ぶ。
セバスさんがすぐに頭を下げ
「畏まりました。お調べ次第すぐに報告します。」
そう言って部屋から急に消えていった。
え?セバスさんほんとに人間?
そんなことを思っていると…。
リオンは私を疑いの瞳で私を見つめ
「さて…。もう一つ俺に黙っていることがあるだろ…。」
と言ってきた。
「え?な、何もないよ」
まさか!乙女ゲーのこと隠してるのバレた!?
冷汗を出しながらリオンを見つめると…。
「お前が魘されている時、俺の名前を何回も呼んでいた、つまり俺のことも何か見たんだろ」
そう言われて夢の中で見た冷酷にこちらを見るリオンを思い出し瞳から涙が溢れ出てくる。
「…リア…」
「ち、違う…の。夢…の中のリオンは…、陛下の横でその様子を冷たく…見おろしていて…、嫌…悪とか…憎悪と…か…。そん…な目で私を見…ていて…、それがとても…辛くて…………っ!」
涙を抑えようと顔を覆いながら話すと、リオンはその手を横から掴んで顔を覗き込むようにして唇を重ねてくる。
それは、優しくて、暖かくて…、とても甘くて…。
唇が離れると、どこか悲しそうな顔をしているリオンがいて…。
「リア…。俺は大切なものを守るためならば、すべてを捨てる覚悟はある。例へ何があっても俺はお前を守り続ける。必ずだ。」
そう言って、頷く私にリオンはまた唇を重ねる…。
だんだんお嬢様口調が崩壊してきました。
なので、これからは、普通を多めに使って書いていくつもりです!
宜しくお願いします!




