39話 TPOを弁えて行動して。
たまにツンとデレを発動するリアマ嬢を、適当に相槌を打ちながらトテトテ歩いて応接室に到着、ドアをノックをして(マナーだからね!)返事が返ってきたから、人一人通れるだけの幅に開いてから「失礼します。」と言って中に入った。(え、チャイム?ここに来る途中で思いっきり鳴りましたけど、何か?今、絶賛三コマ目をサボってますけど、何か?)
…何で私は『私』の時に中学で叩き込まれた(高校入試用)面接の仕方をやってんだ…?ヴオルカン公は試験官じゃないよ?いや、緊張感だけは入試と似たようなもんだけどさ。(何度も言うようだけど、寧ろ今の状況の方が精神的にクる。)
「おや、君は…。」
ヴオルカン公は、応接室の中央に備え付けてあるソファーに腰掛けていた。
「お父様、この娘が私に失礼な事を言ったんてすの。」
リアマ嬢…実は私をフォローする気あんまりないよね?やっぱり『多少は怒られなさい!』って思ってるよね?
「ああ、その事についてはもう終わったんだ。…リアマ、少しこちらに来なさい。」
優しい声色から怒りを含んだ声色に変化したヴオルカン公に、少したじろぐリアマ嬢。…うん、今のヴオルカン公は普通に怖いね。たじろぐ気持ちは分かる。
「お、お父様?」
おずおずとだけど、体から出てくる圧力だけて人を殺せそうな今のヴオルカン公の前へと歩いていったリアマ嬢の勇気は凄いと思うんだ。(ほ、保健室の件の沈黙の所を第三者視点で見るとこんなんなんだ…。どのみち心臓に悪いっ。)
「リアマ…。リアマの感情表現がひねくれてしまったのは、私達大人の責任だ。
…だけどね、『自分がしてしまった事で、人様には迷惑を掛けない。』と言うのは、リアマが産まれたときから口を酸っぱくしながら何度も言ってきたよね?」
「は、はい。」
「私が今日来た理由は、夜風さんの事でリアマにお説教をしに来たんだ。…お説教の訳は、さっき言ったから分かるね?」
「……は、はい。」
ヴオルカン公が声をかける(言葉自体は優しく聞こえるが、発しているヴオルカン公の目が笑っていない。)度に、小さく小さく縮こまりながら答えるリアマ嬢。…一方的に目の敵にされている身だけど…リアマ嬢頑張れ、耐えるんだ!(え、なんかこう言うの見てたら応援したくならない?)
「それじゃあ、いつものをやろうか。」
「っ〜!?い、今ここで…この娘の目の前でですか!?」
リアマ嬢の動揺っぷり…え、何が起こるの?叱られるんだったら無難にお尻ペンペンとか?…やらないよね…、我ながら発想がぶっ飛びすぎた。
「さぁ、私だって忙しいんだ。手短に終わらせるよ。」
「う…ぁ、はい。」
発言だけ聞いてたら、何か…エロいな。コレが親子の会話か?…いや、似たようなもんならほぼ毎日見てるけど。……あえて誰かは名前出さないけども!
パンパンッ!!
「(!?、な、何事…って、うぇぇえ!!!?)」
「リアマは悪い子だね。私との約束を破った。…これで何回目だい?」
「ふぇ…ご、ごめんなさいぃ……あぅぅ…。」
パンパンッ!!
やはりと言うか…お、お尻ペンペンでしたか…。ヴオルカン公とリアマ嬢の会話を文章にして切り取ったら、何か…うん、もう何も言うまい。
スカートの中はギリギリ見えていないから分からないけど、きっとリアマ嬢のお尻は真っ赤なのだろう。(ついでに顔も真っ赤なのだろう。私の方にお尻を尽き出しているから顔分からんけど、絶対。)
「ふぅ、今日はここまでにしとくよ。」
「……は、はぁい。も、もうこんな事はしましぇん。」
数分後、ヴオルカン公は気が済んだのかリアマ嬢にしていたお尻ペンペンを止めた。
だから、あんたらの発言だけ聞いてたら(以下略)。リアマ嬢、何なのそのふにゃふにゃした顔は。何、貴女高飛車な見た目に反して被虐趣味なの?それとも、そんなに叩かれるのが痛かったの?(お尻を叩かれるなんて、『私』の時もやられたことないから痛さは分からないけど。)
リアマ嬢に対する疑問を膨らませながら、ヴオルカン公は応接室から去っていった。
残った私とリアマ嬢は、
「えっと…四コマ…四時間目が始まるまでここに居ますか?」
「そ、そうするですわぁ。」
大変気まずかった。(主に私が。)




