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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第四章 陰謀編
112/113

112.再開

俺は目を覚ましたが暗闇で何も見えなかった。それに妙に冷える。

地下かもしれないと当たりを付け地面に手をつき起き上がると地面は石のようで湿っていた。


「あー寒。どこだここー」


声は奥まで響いた。やっぱり地下室みたいだ。

手探りで壁を触っていくと鉄格子がある。


「え、牢屋なの? 捕まっちゃってんの?」


罪状はなんだろう。給料泥棒罪?


いや違うと思い出す。

たしかミラージュさんに拉致されたんだ。意味が分からないしこんなところに閉じ込めるなんて酷い。今度会ったら控えめに抗議しよう。


「おうおうおう」


試しに鉄格子をがたがた揺すってみるが当然意味は無かった。


どうしたものかと思っていると遠くで軋む音がした。そして外の右手が明るくなる。

明かりのおかげで外の様子が分かった。檻に顔をくっつけ横を見ると、牢の前は長い通路になっていて左右に鉄格子が並び、突き当りが扉のようだ。その扉から人が灯りを持って入ってきたのだ。


遠くの人影は、静かに近づいてくる。

すぐ目の前、鉄格子の前まで来ても、灯りに目が慣れず、まだ顔の判別は付かない。


「やあ兄さん。助けに来たよ」


「え? その声って」

目が慣れてきたので顔をよく見る。

「……ミギリ?」


「そうだよ兄さん。僕も異世界に来てしまったんだ」


落ち着いた様子でミギリは言った。

うーむ。兄弟そろって転移とは不思議なこともある。

ミラージュさんもあつしさんとほぼ同時だったようだし結構そういうことあるのかな。ともかく。


「転移しても無事で良かった。まあミギリなら平気か」


「なにも苦労はしなかったよ」


「そ、そうか。まあいいや。もしかして鍵、持ってる?」

鉄格子の扉には明らかに鍵がかかっていた。

「ていうかどうやってここに来たんだ?」


それには答えず手に持っていたランプを床に置いた。


「この世界は楽しいよね」


「え?」


「兄さんは元の世界に戻りたい?」


「んまぁー……どっちでもいいかな」


正直寒いから早く出して欲しい。だがしばらく待っても動かない弟。


「えっとー、もしかして鍵持ってない系? どうやって俺助けるつもり?」


「いや、鍵はあるよ」


「じゃあ早く出してよー」


檻を掴んで訴えるがミギリは気にせず話した。


「僕は兄さんがこの世界でしてきたことを調べたんだけど」


「えっ。もしかして結構前から来てた? じゃあ早く会えば良かったのに」


「なんだか、無意味だなって」


「え……何が?」


若干雲行きが怪しくなってきた。でも弟だし……大丈夫だよな?


「せっかく力を持って異世界に来たのに全く能力を生かせてないじゃないか。話せば何かあるかと思ったけど、何もないし」


「うっ、耳が痛い……。けど、まあ事実だし、いいよ。ところで出して」


それでも動かないミギリは目を閉じて言った。


「兄さんはいつも僕を気にかけていたよね」


「あー、そうかな。感謝してるなら開けて」


「正直迷惑だったよ」


「え?」


言うなり明かりを持ち上げる。


「兄さんがいなくなれば過去の清算は完了だ。本当の新たな人生の始まりだよ。この場所は誰も知らないから助けは来ないよ。じゃあさようなら兄さん」


それを最後に歩いて行く。唖然と遠くなる明かりを見ることしかできなかった。


「なんで?」


地下牢にただ一人残された俺のつぶやきが木霊した。


めっちゃめちゃに遅刻してごめんなさい。次回投稿は2/6(日)です。

2/6追記:2/13(日)にします。ごめんなさい。

2/13超追記:2月パスして3/6(日)に投稿します。本当です。

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