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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第四章 陰謀編
111/113

111.捜索

「そしたらビャ―となってヘリックスが連れ去られたんだよ」


「ビャ―っていうのはどういう意味?」


「走り去るときの擬音! そのぐらい早かったんだって!」


「はぁ」


騒動が収まると衛兵たちが建物の周辺で捜査を始めていた。

取り囲んだはずなのに結局誰も捕まえることは出来ず、犯人たちの手掛かりを探しているのだった。

そして側でローダーが一生懸命衛兵に説明をしているのをエルテは眺めていた。


「それでお前ら、犯人を知ってるって? ならアジトとか知ってるんだろう?」


「え? ……えーっと? 知らないぞ」


「じゃあそっちの新人!」


「名前と異世界人ってことしか知らないわよ」


「はあー」


嫌らしいほど大きなため息をつかれる。情報が無いのはそっちもだろうに。


と、向こうで大声が聞こえる。

ヘリックスの雇い主と思われる人物が衛兵に叫んでいた。


「私の護衛が連れ去られたのだぞ! しっかり調べてもらわないと困る!」


「しかし護衛なのに簡単に拉致されて、役に立たないんじゃないですか? このままクビで良くないですか?」


「む、それもそうだな。よくよく考えれば一度も役に立っていないし。じゃあもういいか。他の奴を雇おう」


「うわぁ……」


ヘリックスが帰ってこれたとしても職は失ったようだ。どうでもいいが。

だが急に連れ去られて心配ではある。


「みなさん、ズタケ様が現れたと聞いたのですが」


「サピ! なんでまた共和国に?」


ローダーが真っ先に気付き騒ぐので見ると荷物を持ったサピがいた。入国してそのままこの街へ来たという感じだ。


「ズタケ様が共和国にいると情報を得て来たんです! でも入れ違いになってしまうなんて……うう」


「またおっさんかぁ……」


あからさまに落ち込んでいるローダーをサピは見向きもしなかった。

どうでもよいのでエルテは話を戻す。


「それでヘリックスがなんで連れ去られたのか、手掛かりはないの?」


「あ、えーと、俺には見当も付かないぞ」


「え? ヘリックスさんが? 連れて行って何の役に立つんですか?」


「そうよねー」


本人がいないのをいいことに皆好き放題を言う。いや、いても言うのだが。


「サピさ、そういうの調べたりするの得意じゃないのか?」


「え? ヘリックスさんの使いどころですか?」


「あ、いや。拉致した組織のことだよ」


調べられるのかとローダーは一瞬疑問に思ったがスルーした。

少し考えてサピは答える。


「あー、そっちですか。そうですね。ズタケ様も関わっていますし、もちろん調べますよ。世間は狭いですから、すぐに分かると思いますよ」


かなり頼りになる返答。サピと一緒に調べればすぐに解決するかもしれない。


「大体の目星とか付いてないの?」


「怪しいと言えば結社の名をよく聞きますね」


「結社? なんだそりゃ」


「結社とだけしか聞いたことありませんが、これまた異世界人の集まりみたいです」


「結社ねぇ」


異世界人の集まりなら辻褄は合う。まさかヘリックスを勧誘する気だろうか。人の見る目が無いのだろうか。


「ローダーは結社って聞いたことある?」


「いや……無いけど家のみんなにも聞いてみる。エルテはどうする」


「こっちは衛兵や騎士団の仲間と街の人聞いてみるわ。夜にローダーの家で情報交換しない?」


「了解ですよ。さっさとズタケ様を探しましょう!」


「いや探すのはヘリックス……まあいいけどよ」


張りきっているがズレているサピにローダーは再度肩を落とした。

次回投稿は年が明けて1/2(日)です。

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