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パラレルユニバースオンライン~コミュ障女子高校生のリア充への道~  作者: 月輪林檎
コミュ障大きな決断

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フォルティの頑張り

 扉に入り込んだフォルティは、背後で扉が閉まる音を聞いた。その音に即座に振り返る。


「うえっ!? 閉まるの!?」


 フォルティは扉を叩くが、開く様子はない。唯一の帰路を封じられたが、フォルティはすぐに平静を取り戻す。


(ここで焦っても仕方ないか。私はこの先に何があるか調べて、ガーディアンタンクの無力化が出来ないか探すために来たんだから)


 武器である双剣は握ったまま、フォルティは先にある通路を走る。走ってすぐに扉を見つけたフォルティは、そこに隙間がある事に気付いた。だが、そこはフォルティが身体を横にしても入れないくらいの隙間でしかない。


「この先にあるのは……」


 フォルティが隙間から中を覗くと、そこにはSFでよく出て来るようなコントロールルームがあった。あの部屋の近くにあるという点から、フォルティはここがガーディアンタンクの制御を担っているのだと仮定する。


「ここかな。ふんっ……んぎぎぎぎぎ……!」


 フォルティは扉をこじ開けようと隙間に手を入れて思いっきり力を込めるが、扉はぴくりともしない。


「はぁ……はぁ……無理か」


 自分の力のみで開くのは無理だと判断したフォルティは、周囲を見回して鉄パイプを探し出す。その鉄パイプを隙間に入れて扉をこじ開けた。


「ふぅ……これは上手くいった……ここは生きてるのかな……?」


 フォルティがキーボードを弄るが、モニターなどは起動しない。モニター付近にあるボタンも全て押していくが、どのボタンも一切反応しなかった。


(これは……死んでる? いや、他のモニターなら)


 フォルティは次々にキーボードやモニターを弄っていくが、どのモニターを起動しない。それを確認した後、フォルティは部屋の天井を見る。蛍光灯のようなものは割れていないが、点灯もしていなかった。


(電気が来てない? あっちや廊下には来てるのに? 別の供給源があるって事なのかな。そっちを探さないと……って、ここが起動してないなら、ガーディアンタンクも動かないんじゃ……制御は別って事なのかな。いや、考えすぎないで行動しよう。こうしている間にもリラさん達が戦ってるんだから)


 部屋を隅々まで見て回ったフォルティは、どこにも手掛かりが無い事を確認し部屋を出て、再び通路を走る。


(ゲーム的に考えるなら、この奥に何かあるはず)


 走るフォルティの正面で赤い光が放たれる。それを見た瞬間に、フォルティは反射的に動いていた。壁に脚を掛けて、バレルロールのような形で通路を回る。すると、さっきまでフォルティがいた場所を砲弾のようなものが通り過ぎていった。

 フォルティは砲弾の行く先を確認せずに、真正面の砲弾が放たれた根元を確認する。そこには右手が戦車の主砲のようになっている人型のロボットが立っていた。

 名前はガーディアンロイド。ガーディアンロイドは、右手の主砲をフォルティに向ける。赤い光はそこから放たれるレーザーサイトだった。


「こっちにもいるんだ……」


 フォルティは気合いを入れて、思いっきり床を踏みしめて駆け出す。そのフォルティに砲弾が放たれるが、レーザーサイトである程度の射線は予測出来るためフォルティは、ギリギリで避けてガーディアンロイドに肉迫した。

 フォルティの鋭い突きが首に命中する。貫通はしなかったが、首を守っていた装甲の一部が剥がれる。


「守ってるって事は弱点でしょ!!」


 主砲を振り回すガーディアンロイドの攻撃を片方の剣でパリィしたフォルティはさっきの一撃で装甲が剥がれた首にもう一度突きを入れる。

 剣が突き刺さった瞬間、バチバチという火花が散るような音がし始める。フォルティはすかさずもう一本の剣も突き刺して同時に左右に振り抜く。首が落ち、ガーディアンロイドが倒れる。


「ふぅ……良かった。弱くて……まぁ、弱いならそうだよね……」


 フォルティの正面にどんどんとガーディアンロイドが落ちてくる。天井が開いているところから、残りの残機も確認する事が出来た。


「いや……だからって、後何十体いるのさ……」


 呆れつつもフォルティは、自然と笑みが溢れていた。双剣を固く握りしめて駆け出す。横列で並び一列目が膝立ちになり、二列目の射線を開ける。


「馬鹿じゃないの!?」


 ガーディアンロイドが一斉に射撃する。フォルティは壁を蹴って天井すれすれを移動する。そこに三列目以降のガーディアンロイドが射撃してくる。

 フォルティはそれに対して天井を蹴る事で落下を加速。天井に向けての射撃を避けて、一列目のガーディアンロイドの前に着地した。そして、目の前の一体の首を連続で攻撃して装甲を剥がし、首を刎ねる。

 そこで開いた隙間に滑り込んだフォルティは、二列目のガーディアンロイドに膝蹴りを入れて、ノックバックを与えて更に前に出る。

 そうしてガーディアンロイドの群れの中に入り込んだフォルティを攻撃するために主砲が振り回される。それをしゃがんで避ける事でガーディアンロイド達の同士討ちを誘った。


(良し……頭もそこまで良くない。ここから私がするべきはその場その場の状況をコントロールして、同士討ちを加速させる。失敗は許されないよ。気合い入れて!)


 自分を発奮させて、フォルティは戦闘に集中する。背後から向けられるレーザーサイトを上手く誘導して砲弾をぶつけ、振り回される主砲をガーディアンロイドの頭に当てさせて、まともに動ける個体を減らす。

 約五分ほどで百体近いガーディアンロイドを倒しきったフォルティは、大きく息を吐いて集中を解いた。


「ふぅ~…………よし! 奥に急ごう!」


 一つの波乱を乗り越えたフォルティは、急いで奥にある扉へと向かって駆け出した。

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