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パラレルユニバースオンライン~コミュ障女子高校生のリア充への道~  作者: 月輪林檎
コミュ障大きな決断

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得られるのは情報の断片

 発電機を戻して電力を復活させたので、私は黒帝に持ち替えて戦闘に備えながら探索をする事にする。電力は戻っても、蛍光灯が割れていたりするので灯りは飛び飛びだ。でも、それだけで灯りが一切なかった時よりも遙かによく見えるからマシかな。


「えっと……ここも開かない……電力が戻っても施設の全てが生き返るわけじゃないのかな?」


 電力を入れたら、全ての扉が開くのかと思っていたけど、どうやらそんなこともないみたい。パネル的なものに触れても応答がないし、扉を無理矢理開こうにも、そもそも手を掛けられるような取っかかりもない。

 試しに演奏や歌もやってみたし、黒帝のノイズ攻撃も試したけど、特に何か起こるという事もなかった。

 そして、今は開かない扉よりもここの出口を探すべきだ。開く扉を探して歩いていると、僅かに隙間がある扉を見つける。中も灯りがついているので、隙間から覗く事が出来る。


「ここは……何だろう? あれ? 開かない……つっかえてるのかな?」


 隙間があるから、扉を掴んで開けられると思ったのだけど、どれだけ力を込めてもぴくりとも動かない。つっかえ棒でもされているのではないかと思う程動かない。近くにあった鉄パイプを使って、てこの原理を利用してみるけど、同じ結果だった。


「ステータスが足りないのかな……? でも、これだけのためにSPを振るのもあれだし……何とか見える範囲で情報を得るしかないね」


 隙間から覗いて中をじっくり見ていく。部屋の中はネットカフェのような個室でモニターが置かれていた。そのモニターにはしっかりと電力が流れており、モニターは何か移していた。でも、ガビガビな画質であるため、若干分かりにくい。ノイズも走っているし。


「何だろう……夜? 赤い……いや、黄色? どっちもかな。流れ星……あっ、空から降り注ぐ奴らってこれ? つまり、流れ星ってよりも隕石に近いのかな。いや、奴らって話だから、これは生物? 地球外生命体……あっ、ここ地球じゃないや。ひとまず宇宙人か。あれ? 人?」


 色々考えていたら、頭の中が混乱し始めたので考えるのをやめた。他に何か情報があるようなものもないので、次の部屋を調べに向かう。一枚一枚の扉を確認して、開くか開かないかを調べないといけないのは本当に面倒くさいけど、こればかりは仕方ない。


「ここは……開いた。あれ? またモニターの部屋だ。個室の仕事部屋なのかな?」


 さっき隙間から見たような部屋に、今度は入る事が出来る。床はマットみたいなもので本当にネットカフェって感じがする。モニターを見る前に高いところにある棚とかを調べる。さっきは、ここら辺を詳しく調べる事が出来なかったし。


「う~ん……特に何もない。こっちは……紙? ちょっと演奏するかな」


 この辺りを綺麗にするために、黒帝で適当なクラシック音楽を演奏する。【神聖奏】が発動し、部屋の中の汚れが全て消えていく。でも、それだけで他に何かが起こる事はなかった。

 音楽が関係するのは、あの入口だけなのかな。綺麗になった紙を拾い上げて、辛うじて読み取れる部分を読んでいく。


「えっと……『歪んだ……甘い匂い……ユートルナ……ユートモノ……避難民の……』……何の話? 避難民?」


 話の内容が掴めないけど、ユートルナって場所にあるユートモノって街にここら辺の民が避難したって書いてある。


(疑問は、避難した理由。それとユートルナの場所。名称から考えて、多分月だとは思う。でも、月に避難したなんて事があり得るのかな? いや、こんな技術力があるから、あり得なくはないのかな。だとしたら、どこかに射出場がありそう……いや、そんな事考えてる場合じゃないか)


 ちょっと気になって頭が考察モードになりかけていたけど、ふと我に返って首を横に振る。


「まずは、ここを脱出する方法。考察は後。良し!」


 気合いを入れ直した私は、モニターの確認をする。モニターに映っていたのは、さっきと同じ画像だった。今度はこっちで操作もできるはずなので、色々と試してみる。


「機械に強いわけじゃないけど……適当に探れば何とか……」


 作曲ぐらいにしかパソコンは使っていないけど、機械音痴という程でもない。だから、ある程度は使えるはず。そうして弄っていると、別の画像に切り替わった。

 その画像は、隕石の落下地点の画像だった。大きなクレーターが出来ているけど、そこに隕石っぽいものは写っていない。


「さっき赤かったりしたのは大気圏に入っていたから? でも、それにしては本体も全体が赤いよね……」


 画像を見比べて、落下地点を隈無く見てみたけど、やっぱりそれっぽいものはない。なので、そのまま画像を切り替えて他も調べていく。隕石の落下地点の別角度からの画像だけど、やっぱりあの隕石がある画像はどこにもなかった。


「隕石落下から、どのくらい経った画像なんだろう? それによっても、運び出されたかとかが変わってくるよね……日付の記載はなしか……」


 そのまま画像を切り替え続けたけど、それ以外の画像は出てこなかった。なので、画像とは別のもので情報を得られないか確認する。

 でも、パソコンを色々と弄っていくけど、画像ファイルだけしか開く事が出来なかった。


「ここのマップ情報とかはないのかな……次の部屋を調べよう」


 ここを脱出する方法は見つかっていないけど、パラユニのストーリーに関連しそうな情報はいっぱいどんどんと手に入っている。その情報は断片的で後でしっかりと考察しないとストーリーに繋がりそうもないけど。

 そもそも音楽と何で関係してるのかも分からないし、ここの脱出方法を探しながら、そういう情報も手に入れられると今後に繋がるかな。落ちた当初よりも余裕が出た事で、私はそんな事も考えられるようになっていた。

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