↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パラレルユニバースオンライン~コミュ障女子高校生のリア充への道~  作者: 月輪林檎
自らの心を自覚し向き合う時間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/87

それぞれのスキルその特徴

 地下で軽くギターをかき鳴らす。すると、周囲に金色の光が広がる。温かな感覚が出て来て、これが回復効果なのだと分かる。【神聖奏】の効果は【聖歌唱】と同じ回復と浄化。でも、その効果と範囲はかなり強化されていると考えられる。温かな感じは【聖歌唱】よりも強いから。


「普通に鳴らしただけでも効果が広がる……厳密に演奏で効果が出るわけじゃなくて、音に反応してる……じゃあ、【神聖歌唱】も?」


 【聖歌唱】も鼻歌で効果が出た。でも、鼻歌はあくまでも実在する曲を鼻歌で口ずさんだもの。だから、歌の一種であると仮定できる。

 そのため今度は、ただの音程のみで表現する。


「ハァ~~~~ア~~~~」


 その音のみでも、【神聖歌唱】は発動した。でも、光の広がりが悪い。今度は鼻歌で試してみる。こっちも【神聖奏】よりも広がりが悪い。


「ちゃんとした演奏、ちゃんとした歌であればあるほど、しっかりと効果が現れる。でも、ただの音だけでも効果自体はあるか……効果も完全にサポート特化なのかな……」


 【神聖歌唱】と【神聖奏】の効果は、両方とも同じで回復と浄化。それ以上の効果は説明にも載っていない。仮に効果があるとすれば、汚れを落とすことだけど、それも浄化の一部と考えてしまえば、それ以上の効果はないと言えてしまう。

 私はアコースティックギターを取り出して、『The Parallel Universe』を演奏して歌唱する。金色の光はさっきよりも強くなり、その広がる速度はかなり早くなっていた。これがどこまで続く効果なのかはまだ分からない。

 でも、この部分が分かっただけでも良かった。これから黒帝を演奏した時、バフと同時に回復と浄化効果を付与出来る。私のサポート能力が向上したと言える。


「これでフォルティさんの助けになるかな……」


 攻撃でもある程度は助けになるだろうけど、こうしてサポート能力を向上させられたのなら、フォルティさんを支えられる。それを嬉しく思う。


(フォルティさんが喜んでくれると良いな。これで一緒に冒険しても迷惑掛けないで済みそうだし……いっぱい冒険できると良いな)


 人に迷惑を掛けたくない。そういう考えが強いのと、人と関わるのが苦手という事からオンラインゲームをほとんどやらなかった私だけど、フォルティさんと一緒なら頑張れそう。キューちゃんとはちょくちょくやっていたけど、キューちゃんが相手だから頑張るとかなかったしね。

 キューちゃんが一緒だと人との関わり合いは全部やってくれたし。まぁ、それが行き過ぎて、キューちゃんからどうにかしないとって思われたのだけど。


「リラさん」


 演奏を続けていたら、フォルティさんが地下に降りて来た。シニヨンにしていた髪を下ろして、背中まで垂らしたフォルティさんは、インナーカラーにピンクが入っていた。

 そして、いつもよりも顔が綺麗に彩られている。どこかの女優さんやモデルかと思うくらいに綺麗だった。まぁ、モデルさんではあるのだけど。現実の綺麗さがこっちでも十二分で現れている。


「き、綺麗だね……」

「へっ!? あ、ありがとう……」


 フォルティさんを見習って、素直に褒めたら、フォルティさんは赤面して照れていた。


「一応、色の使い方が分かったから試してみたの。服とかの色も私が自由に変えられるみたい。後はネイルも出来るっぽいかな。現状プレイヤーの見た目変更とか、家の模様替えとかにしか使えない感じ。そっちは?」

「せ、【聖歌唱】よりも効果は強そう……や、やれる事は変わらなさそう……」

「【神聖奏】も?」

「う、うん……」

「じゃあ、バフ掛けとか攻撃と一緒に回復が出来るって感じ?」

「あっ……の、ノイズは確認してなかった……」


 私は黒帝ではなく、普通のヴァイオリンを出す。下手に黒帝でノイズを出して、攻撃判定で何かを壊しても嫌だから。


「あ、え、えっと……み、耳が痛いかも……」

「ん? うん。大丈夫。確認しないとでしょ?」

「う、うん……じゃ、じゃあ……」


 ヴァイオリンでノイズを出すと、金色の光は出てこない。フォルティさんは耳を塞ぎながら、それを確認して首を横に振っていた。フォルティさんが確認してもないのなら、ないのだと判断出来る。


「ノイズは純粋に音として判定されないみたいだね。これだと攻撃と回復の両立は難しいかな。純粋なサポート能力の強化って感じかな。ただ、【神聖歌唱】と【神聖奏】の両方を使ったら、かなり凄いよ」

「そ、そうなの……?」

「うん。上にいたけど、屋敷の埃とか汚れが消えたから。完全に染みついたものとかも含めて。だから、歌いながら演奏したら、かなりの効果があると思う」

「そ、そうなんだ……」


 効果範囲は少なくともフォルティさんがいた部屋以上はあるみたい。それに二重で効果を出す事が出来ているから、その効果は期待出来るみたい。


「ライブの時も効果は出そうだね。演出で売れるかな?」

「せ、【聖歌唱】は……ちょ、ちょっと分かりにくいところがあったしね……」


 夕方とか日の光に照らされると、【聖歌唱】の金色の光は見えにくい。でも、【神聖歌唱】と【神聖奏】になったことで、効果が強くなり金色の光も強くなっている。しかも、【神聖歌唱】だけならともかく、【神聖奏】の効果もあり、濃くなった金色の光は二倍になったと言っても良い。


「ふ、二人にも相談した方が良いかな……?」

「だね。二人には言っておいた方が驚かれないで済むと思う」


 私はシェリアさんとアルシャさんにメッセージを送ってそういう状態になった旨を報告する。二人ともバイトに行っているから、返事はまた後でになるかな。


「そ、そうだ……わ、私も同じマニキュア……い、良いかな……?」

「ん? あ、うん。良いよ。お揃いにしよ。いっそインナーカラーも入れてみる?」

「え? あ、う、うん……じゃ、じゃあ……フォ、フォルティさんの髪色で……」


 フォルティさんがピンクのインナーカラーを入れていたから、私もフォルティさんの髪色にしたらお揃い感が出るかなと思って提案してみた。

 フォルティさんは真顔のまま一瞬固まったあとに頷いた。


「うん! 良いよ! じゃあ、早速やっていこうか」


 一瞬何か間違えちゃったのかと思ったけど、フォルティさんは上機嫌に爪と髪色を変えてくれた。これでゲームの中でも鷲衣さんとお揃いだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。