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第8話:消え去る暴風、地味子の無音カウンター

お読みいただきありがとうございます!作者です。

今後は不定期での更新となります。少し投稿日が空いてしまったらすみません。

前回、大将戦が開幕し、全国ベスト4の傲慢天才・荒金遥輝の放った必殺技神に拒絶された暴風《ディザスター・ドライブ》を、紬ちゃんが100年の防空壕カットで完璧に「無音」にしてシャットダウンしました。

「……は? 俺のドライブが消えた……?」と完全にパニックに陥る荒金。

第8話、ここから舐め腐ったガキのプライドを真っ向から粉砕する、紬ちゃんの本当の「分からせ」が始まります!

それでは、お楽しみください!

1対0。翠ヶ丘、星野」

静まり返った体育館に、審判の冷酷な声が響き渡る。

荒金遥輝はラケットを構えた姿勢のまま、まるで彫刻のように硬直していた。

目の前の床でポツンと死んだように転がっている白い球と、私の使い古された木製の5枚合板ラケットを、信じられないものを見るような目で見つめている。

「……嘘だ。まぐれだろ、こんなの……っ!」

遥輝の顔が、屈辱と焦燥で一瞬にして真っ赤に染まった。

全国ベスト4という圧倒的なプライドが、部内最下位の地味子である私の「無音のカット」によって傷つけられたのだ。彼は激しく現実逃避するように、自らのユニフォームの袖で額の汗を乱暴に拭った。

「ただのまぐれだ! ネット際にかすっただけの、偶然のラッキーショットに決まってる!! 2発目だ……! 次の球で、その化石ラケットごと木っ端微塵にしてやるよ地味子ォ!!」

遥輝が吠える。その声はすでにさっきまでの余裕を失い、見苦しく裏返っていた。

2本目のサービス。

遥輝はトスをさらに高く上げ、全身の筋力を最新のカーボンラケットへと乗せて、狂ったように腕を振り抜いた。

――ガッシャアアアアン!!!

1発目を遥かに凌駕する、物理的な衝撃波のような風圧。

遥輝の最大最強の全力――『神に拒絶された暴風《ディザスター・ドライブ》』。

空気を切り裂く白い球は、バウンドした瞬間に猛烈な回転のブレを起こし、私のコートへ牙を剥いて突き刺さる。常人であれば、球に触れることすらできずにラケットを弾き飛ばされる恐怖の魔球。

だが、私の視界はどこまでもクリアだった。

長い前髪を上げたその瞳の奥で、暴風のブレを、球の自転を、ミリ単位ですべて「予知」していた。

戦時中の暗黒時代、地下防空壕の暗闇の中で、先祖たちが何万発、何億発と繰り返してきた、極限の

『絶対防御の超回転(バックスピン)』。

私は木製のラケットを、ただ静かに、その暴風の真ん中へと差し込んだ。

――スウウウッ。

再び、体育館の空気が一瞬で凍りついた。

遥輝の全力の暴風の衝撃波が、私のラケットに触れた瞬間、まるで最初から何もなかったかのように完全に「無音」へと吸収されたのだ。

すべての回転エネルギーを強制的に吸い尽くされ、死んだように無回転になった白い球が、ネットの際、遥輝のコートの最も返しづらいエッジへとポトリと静かに落ちた。

「……は?」

遥輝はレシーブの体勢すら取れず、ただ立ち尽くすことしかできなかった。

「嘘だろ…… 。俺の暴風が、また消された……!? 1点も、1点も取れない……そんなわけねえ、俺は全国ベスト4だぞ!!」

遥輝のラケットを握る右手が、恐怖でワナワナと震え始めていた。ただの地味子だと見下していた私の圧倒的なオーラの前に、彼の顔は完全に青ざめていた。

「2対0」

審判の声が響く中、ベンチからは一ノ瀬凛が「紬、最高ーー!!そのままそのガキを完璧に分からせてやりなさい!」と、飛び跳ねながら大はしゃぎで応援の声を上げている。

俯いて涙を流していた棗由依先輩も、目を丸くして私の背中を見つめていた。

由依先輩の無念、そしてかつて黒鉄学園の闇の罠によって夢を絶たれた兄――棗仁志さんの100年の意地。それが今、私の右手に宿っている。

「さあ、お遊びはここまでだよ」

私は静かに球を拾い上げ、自分のサービス位置へとついた。

ここからは、100年の歴史を舐め腐ったガキを完璧に分からせる、本当の蹂躙(じゅうりん)劇の始まりだ。

私は木製のラケットを構え、トスを上げた。

ついに、私の新技が目を覚ます。

――『閃光弾の球(ライトニング・ボール)』。

激しいラリーの音が、体育館に爆発するように鳴り響いた。

だが、遥輝にはもう、その球の軌道すら視えていなかった。

ただの1点も、ただの一度もまともなラリーすらさせないまま、スコアは冷酷に積み上がっていく。

「11対0。翠ヶ丘、星野が第1セット先取」

チェンジコートのために移動する遥輝の足元は、完全に蛇に睨まれた蛙のようにガタガタと震えていた。

(第8話 了)

第8話をお読みいただき、ありがとうございました!

荒金遥輝のプライドを真っ向から粉砕し、第1セットを「11-0」という圧倒的なトリプルスコア(完全完封)で奪い去りました!紬ちゃんの新技『ライトニング・ボール』の前に、完全に蛇に睨まれた蛙状態になった遥輝。

次回、いよいよ運命の第2セット。さらにみっともなくパニックに陥る遥輝を、21-0のストレートで完璧に分からせる決着回へ突入します!

今後は不定期での更新となります。少し投稿日が空いてしまったらすみません。

紬ちゃんの圧倒的な本気(分からせ)にスカッとしてくださった方は、ぜひ画面下部から、

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それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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