第61話【義妹と告白初夜】
「イチゴのショートケーキの完成です♪」
デートから帰った後、俺達は桃花の誕生日を祝うためにイチゴのショートケーキを二人分作った。まぁ、作ったというよりは桃花に作ってもらったの方が正しいんだけどな。
「流石は桃花だ! イチゴのショートケーキ作りなら桃花の右手に出る者はいないな」
「えへへん♪ 自分の誕生日ケーキを自分で作るものまた乙なものでいいよね♪」
桃花が作った誕生日ケーキで簡単に桃花の誕生日を祝いながら俺達はリビングのソファーで並ぶように座った。
すると、桃花が俺の腕にもたれかかるように体重を乗せて来た。
「お兄ちゃん♪」
「何だ。桃花?」
「えへへ♪ やっと、今日『お兄ちゃん』って言えた」
そう言って桃花は嬉しそうに顔を俺の胸にこすりつけるようにスリスリして来た。
そう言えばデート中はずっと外だったから『ゆうくん』呼びだったもんな。
「桃花はお兄ちゃん呼びの方が好きなのか?」
「うーん、そうじゃないよ? ゆうくん呼びもちゃんと好きだけど……『お兄ちゃん』呼びの方が甘えやすいかな……」
そういうと桃花はさらに甘えるように『お兄ちゃん』と呼びながら両腕で俺の首筋に抱き着いて来て口を大きく開けた。
「お兄ちゃん、あーん♪」
どうやら、残ったイチゴのショートケーキを食べさせろということらしい。まったく、とんんだ甘えん坊の義妹だ。
「ほら、あーん」
「むぬ、くるしゅうない♪」
そういうと、桃花はふと思い出したように俺に訊ねた。
「そう言えば、お兄ちゃん。朝、お母さん達が出かける前にお母さんに何を言われていたの?」
「あ、ああ……それは……」
今朝出かける前に桃花のお母さんに言われたことか……
「まぁ、大したことじゃないぞ? 娘をよろしくねって言われたくらいだ」
「ふぅ~ん、じゃあ、良いけど……」
そういうと、桃花はすぐに興味を無くしたようで『あーん』をおかわりして来た。
そして、程よくイチャイチャして時間が経った頃。
時計の針は夜の十時を指していた。
「そろそろ風呂に入るか……」
「じゃあ、わたしからお風呂入って来るね」
「ああ」
何か、義妹の様子が変だ。
一瞬でそう感じた。
何でだろう……何故か俺が『お風呂』という単語を出した瞬間に桃花からイチャイチャの雰囲気が消えたのだ。
まるで、何かに緊張しているみたいに……
そして、しばらくしてお風呂から上がって来た桃花はバスタオル姿で俺にお風呂を譲った後こう言った。
「お兄ちゃん、お風呂から上がったら……ベッドに行こうね」
思わずバスタオル姿でそういう桃花の雰囲気がエロくて、バスタオル姿で歩き回る桃花に何かを言うこともできず『ああ』と返事をした俺に向かって桃花はさらにこう付け足した。
「じゃあ……準備ができたらわたしの部屋に来てね……お兄ちゃん」
ん、準備? ……準備!? 準備って何だ!?
聞き返したくても桃花はすぐに自分の部屋に戻ってしまったため、俺は仕方なく風呂に入ることにした。
風呂に入りながら身体を洗って思いだすのは過去の義妹の言葉だった。
『女の子が自分の部屋に男の子を連れこむって言うのは『そういうこと』の合図なんだよ』
つまり、これは……何かする流れなのでは!?
そして、同時に今朝桃花のお母さんに言われた言葉が鮮明に俺の頭の中に思い出される。
『私達、朝まで帰って来ないから……娘をよろしくね♪』
あれは……つまり、そういうことなのか!?
状況は完璧に出来上がっている……というか何か流れが『そういう流れ』になっている気がする。
長い迷いの末、風呂から上がった俺は念のために、自分の部屋に戻り『それ』を手にして義妹の部屋に向かった。
本当に……するのか? していいのか?
そんな不安と期待を抱えながら義妹の部屋をノックすると『お兄ちゃん……いいよ』と返事が来たので俺は桃花の部屋のドアを開けた。
そして、そこには――
「お兄ちゃん、いろんな『初めて』体験しようね」
裸の上にネグリジェ一枚だけを着た……義妹の姿があった。
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