【義妹とキス】
義妹に告白された。
「…………」
「…………」
そんな日の夜、俺は一体どんな顔して義妹と一緒に寝たらいいんだぁあああああああああああああああああああああああ!
ということで、俺は桃花と無言で向き合った状態でベッドに横になっていた。
すると、桃花が無言のまま額をコテンと俺の胸に預けてこう言った。
「お兄ちゃん……好き」
「それは……もう今日聞いた」
「……違うの」
「何がだ?」
「今のは『妹』としての『好き』なの……」
「そ、そうか……」
つまり、それは何がどう意味が変わるんだ? 昼に白根桃花という一人の女子として告白され、今は義妹の桃花から『好き』と告白された……これってもう手を出していいんじゃね!?
――って、ゲフンゲフン。危ない理性が吹き飛んで両手で桃花を押し倒しそうになってしまった。
しかし、桃花の猫みたいに額をスリスリとこすりつける行為は止まらず、さらに甘えるようにこう言った。
「お兄ちゃん……抱きしめて……」
「お、おう……でも、桃花? お兄ちゃんもちょっと、いま桃花を抱きしめたら我慢ができなくなりそうって言うか……」
「いいから、抱きしめて!」
すると、桃花が両腕でガッツリと抱き着いて来た。それを受けて反射的に俺も桃花を抱きして返してしまう。
それを受けて、桃花が俺の上での中で大きく息を吸ってリラックスするように言った。
「わたしは……お兄ちゃんが好き」
「お、おう……」
「こうして、抱きしめられるのが好き」
「正確には抱きしめろと言われて」
「むぅ!」
反論しようとしたら脇をつねられた。いてぇ……これは黙って話を聞けということなのだろうか?
「お兄ちゃんの腕の中で寝るのも好き、お兄ちゃんと一緒に寝るのが好き、お兄ちゃんが好き大好きなの……」
「……桃花」
「分かっている……お兄ちゃんが、わたしのことを義妹として見ている事とか、一人の性の対象で見ないようにしている事とか……」
……そうだ。俺はなるべく桃花と家族でいたい。だから桃花を『義妹《家族》』として扱うし、桃花を一時の感情で押し倒そうなど考えたくないのだ。
だけど……
「でも、わたしはお兄ちゃんが好き……好きだから抱きしめられたいし、もっと触れ合いたいと思っている」
そういうと、桃花は俺の手を掴んでそれを桃花の柔らかい胸へと押し付けてこう言った。
「お兄ちゃんは……ゆうくんはわたしのこと『好き』? もっと触れ合いたくない? わたしは……いいよ」
そう言われて心臓の鼓動が速く高鳴ったような気がした。いや……正確には桃花の心臓の鼓動が俺の手に触れている胸の感触から伝わっているのだ。
桃花の心臓の鼓動が聞こえる。柔らかい胸から心臓の鼓動が聞え、桃花の熱が俺に伝わった。
――好きだ。
「桃花!」
「ひゃ!」
瞬間、俺は開いた片手で桃花の腰を抱き寄せていた。
そこで俺は自分の行動に驚いたが腕は桃花を抱き寄せていたままだ。
自然と桃花と顔と顔の距離が縮まりお互いの口元に目が移った。
「…………」
「…………」
今度は最初とは違う無言が俺と桃花の間に流れた。
……キスをする。いや、したい! この子の……桃花の唇が欲しいと頭が一杯になる。
もはや、俺が好きなのは『義妹《桃花》』なのか『性欲』なのかすら分からなくなっていた。
そんな俺の苦悩を見透かしたように桃花が言った。
「義妹でも性欲でもいい……わたしはお兄ちゃんが……いや、ゆうくんが欲しい」
――っ!
瞬間、俺は我慢できずに義妹の唇をむさぼるように唇を重ね合わせた。
もう、我慢できない。だって、この子は俺を……受け入れてくれる!
「――っ!」
「――んっ!」
十秒、二十秒……いやもっと長く俺達はお互いの唇を重ね合わせた。
そして、お互いに息があららしくなった頃、ようやく俺が我に返り桃花との口づけを止めて身を起こすと、桃花はうっとりとした甘い表情でこう言ったのだった。
「義妹とキスしちゃったね……お兄ちゃん♪」
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