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第17話【義妹とエッチな気持ち】



 夜中の十二時半、俺はベッドの上で向き合い正座をして話し合うことにした。



「いいか、桃花」

「う、うん……」


 まず、ここで話すべきことは何だろう?

 罪状は桃花の証言により判明した。


 ……俺の朝立ち桃花目撃事件である。


 迂闊だった……。一緒の部屋で寝ていれば男子特有の朝のあの現象を目撃される可能性は十分にあった。

 しかし、だからと言ってこれはどう対策をすればよかったんだ? そもそも、その現象を見られた時点で桃花の中では俺は桃花をエッチな目で見ていると勘違いされている可能性がある。

 だとしたら、今朝からの桃花の俺への反応にも納得がいく。


 ここは、まず俺が桃花に欲情しているんじゃないか? という誤解を何とかして解かないと……

 そして、考え透いた末に俺が口にした弁明は―――


「朝、アレが立っていないと……男の子は死んじゃうんだ」

「死んじゃうの!?」


 ――あからさまな嘘だった。

 そして、桃花の反応は……


「ふぇ! へ、お、男の子って……そ、そうなの?」


 ……あれ? なんかいけそうだぞ?

 ちょっと、このままゴリ押しで、いやもう勢いでこの場は乗りきりしかない!


「あぁ、実は……そう言うものなんだ!」

「そういうものなの!?」


 しかし、桃花もまだ俺の言葉が真実かどうか分かっていないようだ。

 そうだよな。分かるよ……だって、お兄ちゃんのお兄ちゃんが朝立っていたんだもんな!


「桃花、いいか? 男は朝、皆生理現象でアレは立ってしまうモノなんだ!」

「生理現象って……つまり自然現象ってこと?」

「まぁ、そういう感じだな……」

「そ、その……立っていないと死ぬって言うのは……?」

「それはだな……えーと、あ~……朝立っていないとなんやかんやが溜まってアソコが爆発して死ぬ」

「爆発しちゃうの!?」

「そうなんだ! だから、朝立っていることは男の子にとっては重要なんだ!」

「そ、そうなんだ……」


 よっしゃあっ! なんか誤魔化せそうだぞ!

 すると、モジモジしながら恥ずかしそうに桃花が俺に質問をして来た。


「じゃあ……お、お兄ちゃんがわたしにエッチなことを考えていたわけじゃ……な、ないんだね?」

「馬鹿か……今まで何回も一緒に寝ているのに俺がそんな気を起こしたことがあるか?」

「た、確かに……」


 そういうと、桃花は恥ずかしそうに顔を赤らめて両手で顔を隠した。

 良かったぁ~、今まで一緒に寝ていて変な行動しなくて……


「俺にとって、桃花は大切な妹だからな……変なことはしないよ」

「た、大切な妹……」


 これは、本当だ。

 桃花に手を出すということはせっかく新しい家族の中に亀裂を入れるようなものだ。

 俺も桃花も、父さんもお義母さんも誰もそんなことは望んじゃないない。

 だから、俺は桃花がどんなに魅力的でも今まで誘惑されずにいられたんだ。


「じゃあ、兄ちゃんがわたしを見てエッチな気持ちになるなんて言うのも無いんだね」

「いや、それはなる」

「な、なるんだ……」


 これは、ちゃんと言っておかないといけないだろう。

 エッチなことを考えるのとエッチな気持ちになるのでは大いに違いがある。

 だって、指摘させてもらうなら、まずは――


「いいか? 桃花、ブラジャーは着けている方がエロイんだ!」

「ふぇえ!? そ、そうなの……?」


 もちろんだろ! だって、パジャマの隙間から胸元が見えるくらいならちょいドキッとするくらいだけど、それがブラジャーになったらそれはエロだろ!


「男の子はな! ブラジャーなんて見る機会はないんだ! なのに、そんなのがパジャマの隙間からチラチラ見えてみろ! エロいだろ!!」


 だから、俺も普段はノーブラで寝る桃花がブラジャーをしていることで動揺して大声を出してしまったわけだしな。


「そ、そうなんだ……じゃあ、外すね」

「え?」


 そういうと桃花はベッドから立って俺に背中を向けて器用にブラだけを外してパジャマから取り出してそれをしまった。


(目の前で外されるのはもっとエロイなぁ……)


 なんて、考えていたらブラを外したノーブラパジャマ状態の桃花が再びベッドの中に潜り込んで来た。


「でも、ブラ外してよかったのか? 別に俺の視線が気になるとかならつけていても……」

「ううん、大丈夫。それにわたし、寝るときブラ付けたくないもん」

「お、おう……そうか……」


 なんだか義妹を一生寝る時ノーブラ派に変えてしまったような気もするが、桃花が良いというのなら別にいだろう。

 もし、それで何かあれば俺が責任を取ればいい。


「じゃあ、一緒に寝よ……お兄ちゃん」


 そういうと、桃花はまた俺と向かい合うようにベッドに横になった。

 そして、少し間を置いてからこうポツリと声を漏らした。


「お、お兄ちゃんは……」

「……なんだ? この機会だ。俺に何かあるなら何でも言ってくれ」


 俺がそう言うと、桃花が恥ずかしそうにしながら言った。


「お兄ちゃんは……我慢していないの?」

「は? 我慢って何を――」


 どういう意味だろうと思っていると続けて桃花がこう言った。


「そ、その……お兄ちゃんがエッチなこと我慢しているなら……す、少しだけなら……エッチなこともしていいよ?」


「――っ!?!?!?」



 どうやら、まだ夜は長引きそうだった。




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