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第13話【義妹の匂い】


「…………」

「すぅすぅ」


 ……眠れない。

 俺は腕枕の中で眠る桃花の胸元をチラ見しながら時計の針を確認した。

 現在の時刻は深夜の二時半……まぁ、約三時間近くこのまま眠れていない状況だ。


「…………

「すぅ……」


 一体この俺の腕の中で眠る美少女は何なんだろう? 二度も裸を見られたというのにその男の腕の中でこんなにも無防備に眠る義妹は……


「…………」

「はにゃ……」


 すると、その時、桃花がまるで俺にしがみつくように体を摺り寄せて来た。

 思わない行動に桃花が頭をスリスリと俺の胸元にこすりつけるような動作をし、そのおおきな胸がノーブラ状態で押し付けられて思わず俺も顔を赤くしてしまう。


 桃花の頭からほんのりと香る良い匂い……これは、シャンプーの匂いなのだろうか? それとも桃花自身の匂いなのだろうか?

 ……ヤバイな。


 思わずこの可愛い義妹を抱きしめて眠れたらどれだけ楽なんだろうと思ってしまう。


「いや、これはダメな思考だな……」

「……お兄ちゃん?」


 すると、さっきまで眠っていたはずの桃花が目を開けて俺を見つめていた。

 ヤバイ、起こしたか?

 すると、桃花が俺にしがみついていることに気づいたのか少し距離を取った。


「はぅ、ご、ごめんなさい! わたし……」

「い、いや……大丈夫だ」


 いや、まぁ、俺としては桃花の押し付けられるおっぱいの感触をもうちょっと楽しんでいたかったけど……

そんな風に俺が桃花にしがみつかれていた感触を名残惜しんでいると、何かを勘違いしたのか桃花が俺に質問をして来た。


「も、もしかして……ゆうくん、眠れていないんですか?」

「…………」


 思わず俺は無言で帰してしまった。


「それって……わ、わたしの所為ですよね」

「いや、違うんだ!」


 それは違う。そう、違うんだ……。

 だから、俺は『真実』を打ち明けることにした。



「実は、俺も元から不眠症なんだ……」




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