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あの夜、僕は“普通”を失った。ヘブンズ・ウェイ!  作者: SodaKun


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砂の海

永き時越え

影眠る

王の記憶が

星と語らう

「時は来た」


彼は静かに息を吐いた。

金髪に青い瞳を持つ男が、街の中を歩いている。ズボンには一つのバッジが付けられていた。――番号7。彼は、参加者ナンバー7。男は空を見上げた。


「こんな景色をまた見ることになるとはな……。あの地獄に足を踏み入れてから、もう6年か」


ポケットから一枚の紙を取り出す。

それは――賞金五百万円の指名手配書だった。


「どうやら……またレアル・マドリードがマンチェスター・シティを倒すみたいだな。最近はもう、シティが負けるのも予想できるようになってきた」


かつて――一人の少年が抱いた夢。サッカー選手になり、ドイツ最高のクラブに入り、ブンデスリーガで戦うこと。だが――すべての夢が叶うわけではない。それは、この男も同じだった。歩きながら、彼は手配書に目を落とす。

その瞬間――彼の瞳が見開かれた。


「坂本ゆうき……!」


信じられない、といった表情。


「どういうことだ……?」


あり得ない。常識では説明できない。


「この世界は……俺の理解を超えている」


男の名は――ミカエル。


「もし本当にあいつの名が坂本ゆうきだというなら……」


彼は静かに呟く。


「――あいつは、俺の“宿敵”だ」


その声には確信があった。


「避けられない出会いだ。選択肢はない……戦って、どちらかが死ぬしかない」


自分に言い聞かせるように。

状況はあまりにも過酷だった。どう動くべきかも分からない。


「“名前の戦い”……か」


彼は苦く笑う。


「……いいだろう」


その笑みは消え、決意へと変わる。


「ぶっ殺してやるよ、あの野郎……! あいつは俺のライバルだ!」


拳を握る。


「これは――俺の“エル・クラシコ”だ!!」


その宣言とともに、新たな意志が宿る。

これはもはや戦いではない。戦争だ。どちらが未来に進み、どちらが過去として消えるのか――そのための戦い。


「俺は……生き残る!」



「ジン、トーナメントの状況はどうだ?」


「はっ、我が主。すべての駒は配置につきました。準備は整っております。まもなく開始されるでしょう」


長い廊下を、二人の男が歩いていた。


「ジン……誰がこのトーナメントを制すると思う?」


その問いに、ジンはわずかに戸惑う。


「どういう意味でしょうか、我が主? この催しは、あくまで坂本ゆうきを殺すためのものでは?」


主は静かに頷いた。


「ああ、その通りだ。だが――もし彼が第一段階を生き延び、さらに先へ進んだとしたら……」


彼は歩みを止める。


「そのとき、お前は誰に賭ける?」


振り返り、ジンを見る。


「この“旅”を制するのは、誰だと思う?」


ジンは少し考えたあと、口を開いた。


「私の見立てでは……優勝候補は多数存在します。そして、その中には坂本ゆうきを殺せる者もおります」


「ほう……誰だ?」

「まず一人目は――アブドゥル・フセイン」


ジンは淡々と説明する。


「エジプト出身。聖部隊に所属する陰陽師です。エジプト支部は、あの五百万円の賞金を狙い、彼を日本へ送り込みました」


主は満足そうに頷いた。


「いいだろう」


そして、冷たく言い放つ。


「三鷹市へ向かわせろ」


その目には、何の感情もない。


「この催しが――始まる前に終わることを期待している」

私の作品を読んでくださっている皆様、ありがとうございます。皆様に楽しんでいただければ幸いです。初めてですが!SodaKun Out!◇

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