タイトル
「私が守る。坂本ゆうき」
その言葉は、俺の胸の奥に火を灯した。どうしてかは分からない。
でも、その瞬間――その言葉を聞いたことで、俺の中に希望が生まれた。希望。大きな言葉だ。弱い人間ほど、希望を必要とする。……そうだ。俺は弱い。
「ありがとう、レイカ。そんなことを言ってくれて……本当にありがとう。俺のそばにいてくれて」
俺は思わず彼女の手を握った。
そしてすぐに離す。顔が一気に熱くなるのを感じた。
彼女の手は――とても柔らかかった。あの冷たい性格とはまるで合わない。まるで、別の世界のものみたいだ。
「ご、ごめん!」
……何だこの感覚は。心臓の鼓動がやけに速い。俺はどうかしている。
その時、レイカが言った。
「チームを組みましょう」
彼女は手を差し出した。
握手だ。
「もちろん!」
俺はその手を握った。
「日本で大きな話題になるといいわね」
俺たちは互いに笑い合った。どうしてだろう。彼女も――俺と同じ気持ちのような気がした。俺の顔がまた赤くなる。
〜第三者視点〜
正宗とアレクサンドロヴナは、ソファに並んで座っていた。
彼女は腰に手を回され、もう片方の手で頬を優しく撫でられている。正宗は彼女を甘やかしていた。誰が見ても分かる。アレクサンドロヴナは、恋人に甘やかされている女の子だ。
「ねえ……」
彼女は彼の手のぬくもりに甘えるように声を漏らした。
「あなたが恋しかった」
そう言って、彼の頬にキスをする。
「あなたが他の人に気を向けるの、嫌いなの」
正宗は笑った。
「おいおい、俺の可愛い子。落ち着けよ。俺が愛してるのはお前だけだ」
彼は彼女を見た。
「それで? そんな嫉妬の理由は何だ?」
彼女は少し頬を膨らませる。
「分かってるくせに。私が怒ってる理由」
そして言った。
「坂本ゆうき」
正宗は彼女を見つめた。
「俺の可愛い子。坂本くんは特別なケースなんだ。少し注意が必要でね」
彼女はさらにむくれた。
「……私より特別なの?」
正宗は慌てて首を振る。
「いやいや! お前が一番特別だ。誰にも代わりはできない」
彼は微笑んだ。
その笑顔だけで、彼女の顔はほんのり赤くなる。
「いつもそう言うのよ! 私の弱点を利用してる! ずるい人!」
正宗は声を上げて笑った。
「まあ、それは置いといて」
彼女は真面目な顔に戻った。
「坂本ゆうきって男、何が特別なの?彼が存在する意味は?」
正宗は唇に指を当てた。
「それは秘密だ」
そして静かに言った。
「前にも言っただろう。坂本ゆうきは特別なんだ」
彼は続ける。
「彼の存在は、この宇宙にとって異常なんだ」
アレクサンドロヴナは眉をひそめた。
「どういう意味?」
正宗は肩をすくめる。
「言った通りだ。俺たちの間では、彼の名前はよく知られている」
彼女も頷いた。
「ええ。名前の伝説は知ってる」
彼女は言った。
「でも問題はそこよ。その伝説が本当かどうか」
彼女は続けた。
「坂本ゆうきという名前は伝説。でも、今の彼にはその名前に見合う力がない」
正宗は微笑んだ。
「いや……ある」
「え?」
「彼には可能性がある」
正宗は言った。
「もしかしたら――“オリジナル”を超える可能性さえある」
彼女は首を横に振った。
「それは絶対にない」
正宗は笑った。
「じゃあ質問だ」
彼は続けた。
「どうして奴らは、坂本くんを殺すためだけにこんな大会を開いた?」
「……」
「どうして、能力もない少年の首に、あれだけの懸賞金をかける?」
彼女は黙った。
答えは簡単だった。分からないからだ。
なぜ誰もが、能力もない一人の少年を殺そうとしているのか。
「彼には可能性があるんだ」
正宗は静かに言った。
「俺たちの誰よりも――大きな可能性が」
アレクサンドロヴナは眉を寄せた。
「可能性?」
そして問い返す。
「あなた……何を言おうとしているの?」
私の作品を読んでくださっている皆様、ありがとうございます。皆様に楽しんでいただければ幸いです。初めてですが!SodaKun Out!◇




