先制
翔は震える手を握りしめレベルアップカードを受け取った。
わかったよ、やってやるよ。
男はだんだんと近づいている。
翔は今までにないくらい冷静に状況を分析した。
ポケットからカードを取り出しリングとかさねる。
翔は相手より先に動いた。
相手に向かって黒い炎がとんでいく。
威力も最初のとはケタ違い。
翔の力のみでだ。
相手は見ただけで相当な実力者だということがわかる。
少しでも隙をあたえてしまったらそこで終わりだ。
翔は炎を出したときにはすでに動き出していた。
相手は炎をどうにかするために能力を発動させる。
あれは、、、水だな。
炎に向けてちょうど相殺するくらいの量の水を出現させる。
色は緑色なのでなんとも気味が悪いが。
黒い炎と緑の水がぶつかる。
翔の読み通り2つとも綺麗に消滅した。
よし! 蒸発した水のおかげで数秒ではあるが視界が悪くなる。
翔はその隙をつこうとわずかに見える相手のシルエットにむかってもう1度炎を繰り出す。
一直線に飛んでいく。
ドゴッ
当たったと思ったら床が爆発していた。
!!なんだ!?
炎が落ちた!?
「おい、よそ見しすぎだ。」
右後ろから男の声が聞こえる。
しまった!!!
今度は水を細くしてウォーターカッターのように飛ばしてくる。
翔はギリギリのところで避ける。
ズキッ!
避けたと思っていたが右腕をかすめていた。
まるで刃物で切られたような切り口。
尋常じゃないほどの痛みが走る。
そりゃそうだ、普段の生活でこんな怪我をすることはまずない。
翔はその痛みを必死にこらえた。
このままでは、、、
翔は別のカードを取り出した。




