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【書籍化】毒親育ちの俺、異世界で優しい家族を得る~不運な男爵家ですが、錬金魔法で辺境領地を発展させます~  作者: 夢・風魔
5章

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193/214

193:金儲けのアドバイスをもらうぞ~!

「では基礎の錬金、いっきま~っす」

「どうぞ~」


 王妃様の誕生日パーティーを終え、爵位の件も陛下に伝え、ゼナスに戻って来てから半月が過ぎた。

 崖を利用した高低差のある町づくりを再開。屋敷や騎士団階層の土を均す作業も終わり、二層目の町を錬金する階層も大方の広さも確保。

 ちょっと東の方から土を拝借して、それをまたみんなに均してもらう。

 その間、俺は屋敷の錬金だ。


 というところで、ある方から頼みごとをされた。

 それは――


「我が息子を使ってやってくれまいか」


 というもの。

 その依頼主の名はホルフ・フォン・ザクセンドルフ。

 オルフォンス王国に三家門ある公爵家のひとつ、ザクセンドルフ公爵家当主様だ。

 公爵様には四人のご子息がいる。

 公爵家ともなれば領地も広く、当主の補佐として兄弟がつくのも普通なんだけど……さすがに補佐三人も必要がない。というか他の家門も入れないと、身内だけで固めてしまうと、所謂独裁領主っていうのができあがってしまうからね。

 まぁ領地を持たない家門も取り入れてやらないと、不和を産むこともあるし。


 しかもこの四男。大貴族に生まれた子息としては珍しく、建築に興味があるんだとか。

 幼少期から独学で学び、ここ数年は貴族の邸宅を設計する建築家に弟子入りまでしていたそうだ。

 で、どこからかゼナスの町を作りなおすと言う話を聞いて、どうしても働かせてほしい! と、ご本人が当主に申し出たそうで。

 で、頼まれた。


「錬金、魔法――どーん!」

「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……どーんとはなっていませんぞ! ぜんっぜん足りない! 基礎を作る範囲はここから…………」


 ザクセンドルフ公爵の四男、カーク卿が走り出す。基礎を錬金する範囲はちゃんと測量をして、線を引き、ロープを張って目視できるようにしてある。彼はその範囲を「ここを~」と声に出しながらぐる~っと走って。


「ここまでですぞ!」


 と息を切らせて言った。


「お疲れ様です、カーク卿。ですがわたしの錬金魔法は、魔法陣のサイズに納まるものまでしか錬金できませんので。申し訳ありません」

「魔法陣の……そ、そうでした。あ、いや、謝るのは僕の方で、その、熱くなって……なけ、ない」


 後半は消え入りそうな声で、何を言っているのかわからない。

 このカーク卿。二十代半ばだが、普段は無口で物静かな御仁なのだが、建設のこととなると人が変わって……。いやぁ、もう饒舌だし、テンション高いし、別人かってぐらいだ。

 そんなだからか、以前に話したこともすっかり忘れてしまうことが多い。

 ま、情熱はあるし、建設のこともちゃんと理解なさっているようだからいいけどね。

 ちょっと変わった人なんて、いくらでもいるしねぇ。


「じゃ、続きも錬金していきま~す」

「続き……ヨシ、いってみよぉ!」






「凄い……凄いぞ! 思い描いた通りに形ができあがっていくさまは、さぞ楽しいのだろうなぁ」

「一発でできればいいんですけどね。これがなかなか難しくって。特に大きなものになっていくと、あっちはこうしよう、こっちはそうしようって思っても鮮明にイメージが描けなくって」


 あっちとこっちが逆になることもある。

 両手に納まるぐらいのサイズだとそんなこともないんだけどね。

 だけど今回は絵がある。それもあっていい感じに作業は進んだ。

 しかもカーク卿には絵心もあって、図鑑にあった屋敷の【右側面】【左側面】【裏側から見た図】を絵にしてくれたおかげで、外見はしっかりしたものが錬金できた。


「しかし面白いものですな。建築ではあり得ないことですぞ、これは」

「まぁそうですよね」


 あり得ないこととは、現在の屋敷は基礎と外壁しかないってこと。床もない。マジでない。

 玄関ドアを開けるとそこは、基礎の石が綺麗に見えている状態だ。

 ここから各部屋の仕切りを、またロープを張って区切っていく。それができたら一部屋ずつ錬金していく予定だ。

 基礎に図面をそのまま書きこむみたいな感じかな。その作業はカーク卿がやってくれる。それには数日かかるので、その間に新しいガチャを錬金しようと思っている。あと、ドールハウスの量産化計画もだ。

 そのためにも明日は、量産計画作戦会議を行う!


「カーク卿。明日から図面の方、よろしくお願いします」

「お任せあれ! 速攻で仕上げてみせようぞ!!」


 ゆっくりでもいいんだけどな。でもあのテンションだと、本当に一日、二日で終わらせてしまいそうで怖い。


 そして翌朝。

 

「ディル様、作戦会議へのご招待、ありがとうございます」

「エヴァ。今日はよろしく。ご令嬢方もお越しくださり、ありがとうございます。どうぞ、みなさまのお知恵をお貸しください」


 女の子がどんなものを求めているのか知りたいのなら、女の子に聞くのが一番だ。

 ってことで、エヴァや彼女の知り合いの令嬢方に来ていただいた。そこには「付き添い」という名目で目を輝かせた母親たちもいる。


 どんなデザインのドールハウスがいいのか。

 半獣人ドールなら、どんな動物がいいか。

 それとも人型の方がいい?


 いろいろ金儲けのアドバイスをもらうぞ~!

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― 新着の感想 ―
ガチャや食玩で恐ろしいのは、集めれば集めただけ、自分好みにカスタマイズできるタイプ。 昔あった、食玩オリジナルの動物(熊)モチーフの家具シリーズでは、  ・ソファー(右に肘掛け)  ・ソファー(左に肘…
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